話題株ピックアップ【夕刊】(3):LINEヤフー、SBG、トヨタ
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■エービーシー・マート <2670> 2,806.5円 +77 円 (+2.8%) 本日終値 エービーシー・マート<2670>は4日続伸。7日の取引終了後に発表した4月度売上高で既存店売上高が前年同月比3.5%増となり、2カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。地域によって集客に差があり客数は同0.9%減となったものの、客単価が同4.5%上昇したことで補った。商品別ではテレビCMやデジタル販促を仕掛けた新作シューズやキッズシューズ、薄手のウェアが好調に推移した。なお、全店売上高は同4.2%増だった。 ■リオン <6823> 2,452円 +59 円 (+2.5%) 本日終値 リオン<6823>が続伸。4月28日に2568円の戻り高値をつけた後はいったん利益確定売りに水準を切り下げたが、足もとで再び買い注文が増勢となっている。「リオネット」ブランドで展開する補聴器の国内トップメーカーだが、高齢化社会の進展で商機が高まっている。また技術力の高さに定評があり、微粒子計測器で高い実績を有し、半導体業界向けの需要獲得が顕著だ。26年3月期業績は営業利益段階で9%増の44億円予想と、2ケタ成長に近い伸びでピーク利益更新基調が続く見通しにあり、PERなど株価指標面からも割安感がある。テクニカル的に抵抗ラインとして意識されているのは2400円台後半を横に走る75日移動平均線で、目先下方カイ離の解消を経て2500円台に再浮上できるかが注目される。 ■千代田化工建設 <6366> 310円 -28 円 (-8.3%) 本日終値 千代田化工建設<6366>は大幅安。この日昼ごろ発表した26年3月期連結業績予想は売上高が3700億円(前期比19.0%減)、最終利益が150億円(同44.4%減)。減収減益の見通しを示したことが嫌気され売られている。配当予想は未定(前期無配)とした。同時に発表した25年3月期決算は売上高が4569億6900万円(前の期比9.7%減)、最終損益が269億8700万円の黒字(前の期158億3100万円の赤字)だった。国内外の手持ち案件が順調に進捗した。あわせて28年3月期を最終年度とする中期経営計画を発表。中計期間の3年間に平均150億円の最終利益を達成し、経営を安定化させて盤石な会社経営の土台を作ることを目指す。 ■LINEヤフー <4689> 530円 -16 円 (-2.9%) 本日終値 LINEヤフー<4689>が3日ぶりに反落した。7日の取引終了後、25年3月期の連結決算を発表。売上高は前の期比5.7%増の1兆9174億7800万円、最終利益は同35.6%増の1534億6500万円だった。また取得総額で最大1500億円となる自社株TOB(公開買い付け)を発表。資本効率の向上を狙う方針を示した。もっとも1株533円とするTOB価格が意識されるなか同社株に対して積極的に買い上がる姿勢は限られた。25年3月期はメディア事業において利益率の高いアカウント広告が拡大したほか、PayPayの成長も寄与した。26年3月期は売上高が前期比9.5%増の2兆1000億円を計画。調整後EBITDA(利払い・税引き・償却前利益)は同6.2%~8.3%増の5000億~5100億円を見込む。自社株TOBの買付予定数は2億8142万5892株(発行済み株式総数の3.93%)を上限とする。ラインヤフーの親会社で、ソフトバンクグループ<9984>とソフトバンク<9434>がそれぞれ子会社とするAホールディングスは、保有するラインヤフー株1億7575万470株(所有割合2.46%)について、TOBに応募する契約を締結した。買付期間は5月8日から6月4日まで。ラインヤフーは取得した全株式数から480万株を控除した自己株式を7月1日に消却する。 ■ソフトバンクグループ <9984> 7,238円 -177 円 (-2.4%) 本日終値 ソフトバンクグループ<9984>が4日ぶりに反落した。同社傘下で半導体設計を手掛ける英アーム・ホールディングスが米国時間7日、25年1~3月期の決算とともに公表した4~6月期の売上高予想は10億~11億ドル(1~3月期は12億4000万ドル)となった。市場では物足りないとの受け止めが広がり、時間外取引でアームは急落。ソフトバンクGの株価の重荷となっている。4~6月期のアームの1株利益(調整後)予想は0.30~0.38ドル(同0.55ドル)となっている。 ■トヨタ自動車 <7203> 2,671.5円 -34.5 円 (-1.3%) 本日終値 トヨタ自動車<7203>が後場、下げに転じた。同社は午後1時55分に決算発表を行い、26年3月期の連結純利益予想を前期比34.9%減の3兆1000億円との見通しを示した。市場では純利益は約4兆1000億円前後を予想する見方が出ていた。今期配当は前期比5円増の95円の見込み。今期の想定為替レートは1ドル=145円前後とされている。25年3月期連結純利益は前の期比3.6%減の4兆7650億8600万円となった。 ■ケイ・ウノ <259A> 1,575円 +254 円 (+19.2%) 一時ストップ高 本日終値 ケイ・ウノ<259A>が一時ストップ高に買われ、年初来高値を更新した。7日の取引終了後、2025年9月末を基準日として株主優待制度を導入すると発表しており、これが好材料視された。株主優待では、毎年9月末時点で100株以上を保有する株主を対象に、QUOカード5000円分と自社商品10%割引券を贈呈する。あわせて、25年9月期の連結最終利益を従来予想の1億8500万円から700万円(前期は1億6600万円)に下方修正すると発表した。売上高が計画未達となることに加え、台湾関連会社の持ち分法損失が増加することが響く。 ■ネットイヤーグループ <3622> 531円 +80 円 (+17.7%) ストップ高 本日終値 ネットイヤーグループ<3622>がストップ高の水準となる前営業日比80円高の531円に買われた。日本経済新聞電子版が8日未明、「NTTが上場子会社で海外事業を統括するNTTデータグループ(データG)を完全子会社化する」と報じた。NTTデータグループ<9613>に対し、NTT<9432>が株価にプレミアムを上乗せする形でTOB(株式公開買い付け)を実施するとの思惑が広がるなか、NTTグループの上場子会社に対する投資家の関心が高まり、NTTデータが筆頭株主となっているネットイヤーに投資マネーが流入したようだ。NTTデータを親会社に持つエヌ・ティ・ティ・データ・イントラマート<3850>も急伸している。 ■いつも <7694> 755円 +100 円 (+15.3%) ストップ高 本日終値 いつも<7694>がストップ高。同社はきょう、TikTok ShopをはじめとしたSNSプラットフォーム上でのショート動画やライブコマース領域に特化したソーシャルコマース専門クリエイター事務所「ピースクリエイション」を設立したと発表。これが新たな買い材料となったようだ。同社が持つ1万3000件超のブランド・メーカーのEC支援実績と、国内最大級のライブコマースアプリ「Peace you LIVE」の運営で培ったライブコマースのノウハウ、約6000人の配信クリエイターネットワークを活用。クリエイターへの商品提供、販売企画、コンテンツ企画、効果測定までをワンストップで支援するという。 ■レナサイエンス <4889> 1,149円 +150 円 (+15.0%) ストップ高 本日終値 レナサイエンス<4889>がストップ高の水準となる前営業日比150円高の1149円に買われた。男性型脱毛症及び加齢性脱毛症外用薬「ET-02」に関し、同社がライセンス契約を締結している米エイリオン社が米国時間7日、ET-02の臨床試験結果に関する学会発表を行う予定だとホームページで告知した。これを材料視した買いが集まったようだ。カリフォルニア州サンディエゴで開催される国際研究皮膚科学会(Society for Investigative Dermatology)の2025年次総会において、米国時間9日に予定されているポスターセッションにおいて公表するという。なお、レナは7日の取引終了後、慢性骨髄性白血病に向け第3相臨床試験を実施しているPAI-1阻害薬RS5614について、日本医療研究開発機構(AMED)の「革新的がん医療実用化研究事業」での助成期間が2年間延長されたことを受け、このほど今年度の助成金額が5200万円で確定したと開示している。 ●ストップ高銘柄 ピアラ <7044> 403円 +80 円 (+24.8%) ストップ高 本日終値 Cマネージ <4491> 2,198円 +400 円 (+22.3%) ストップ高 本日終値 NTTDイン <3850> 3,145円 +503 円 (+19.0%) ストップ高 本日終値 ココペリ <4167> 537円 +80 円 (+17.5%) ストップ高 本日終値 など、9銘柄 ●ストップ安銘柄 なし 株探ニュース