GW明けに真価発揮へ、大転換期に光放つ3大テーマ(3)【内需好業績株】 <GW特集>
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―米国政治の不確実性を横目に日本株に下値抵抗力、反転攻勢の好機は目前に― トランプ米政権が誕生して3カ月あまりが経過し、この間に金融市場は大混乱に見舞われた。相互関税による世界経済へのダメージや、日本への円安是正圧力など懸念材料を挙げればキリがない。しかし日経平均株価は史上3番目の下げ幅を記録した4月7日以降、徐々に下値抵抗力をみせるようになり、米国政治の不確実性を横目に全体相場は冷静さを取り戻しつつある。中期的に成長が見込めるテーマに関連する銘柄、安定的に業績が拡大できる銘柄に関しては、市場の動揺が収まるにつれて、反騰機運を高めることが期待できそうだ。こうした観点から今回はゴールデンウィーク特集として、歴史上の大転換期と呼ばれる局面においても投資家が高い関心を持つと見込まれる「再生医療」と「ゲーム」、「内需好業績株」の3つのテーマに絞り、それぞれ株価上昇が見込める妙味株を3銘柄ずつピックアップしていく。第3回は「内需好業績株」にスポットを当てる。 (3)【内需好業績株】 最高益・連続増配・優待など魅力満載 トランプ関税の影響が少ない内需株が依然高い関心を集めている。内需株と言ってもさまざまだが、足もと不透明感の強い相場環境下では好業績であることはもちろん、事業面で安定感のある銘柄が好まれやすい。景気にかかわらず必ず利用・消費するものを想像するとわかりやすい。例えば食品、鉄道、通信株などだ。食品、鉄道株は株主優待が魅力的だ。通信株も優待を実施しているが、今後普及するAIなどデジタル技術を支える基盤インフラとして中長期的な成長が見込める点も魅力として大きい。 ●北海道コカ・コーラボトリング <2573> [東証S]~猛暑で飲料需要増 「コカ・コーラ」ブランドの飲料を北海道で展開。米コカ・コーラの日本法人から原液の供給を受けて商品を製造販売するボトラー(瓶詰会社)だ。猛暑による飲料需要の増加を背景に業績は拡大路線が続く。25年12月期は3期連続の営業増益を予想。配当は長期安定の年30円を計画する。優待は6月と12月の年2回、商品詰め合わせセットなどがもらえる。なお、同業のコカ・コーラ ボトラーズジャパンホールディングス <2579> [東証P]はドリンクチケットを年2回贈呈している。 ●京阪ホールディングス <9045> [東証P]~万博効果に期待 大阪・京都間を主力とする関西私鉄大手。オフィス開発などの不動産事業から、ホテル、商業施設の運営まで幅広く手掛ける。コロナ禍の最悪期を経て営業黒字に転換した22年3月期から増益トレンドをひた走り、25年3月期も過去最高益を更新する見通し。現在開催中の大阪・関西万博によるインバウンド増加のプラス効果もあり、今後も良好な収益環境が続くと期待される。増配や自社株買いなど株主還元に積極的な点もポイント。優待は3月と9月の年2回、乗車券などを配布している。 ●沖縄セルラー電話 <9436> [東証S]~23期連続増配へ 沖縄県内で事業を展開する携帯電話会社。KDDI <9433> [東証P]の子会社だ。地域密着の安定した事業基盤を強みに着実な成長を重ね、25年3月期は13期連続の営業増益を予想。更に配当予想も目を見張るものがあり、なんと23期連続の増配を見込む。優待内容は自社またはKDDI関連サービスのポイントが付与される。株価は連続増益記録を伸ばし続けるなかで上昇。長期月足チャートをみると、ここ10年ほど右肩上がりのトレンドを形成している。目先の値動きを気にする必要はないだろう。 株探ニュース