GW明けに真価発揮へ、大転換期に光放つ3大テーマ(2)【ゲーム】 <GW特集>
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―米国政治の不確実性を横目に日本株に下値抵抗力、反転攻勢の好機は目前に― トランプ米政権が誕生して3カ月あまりが経過し、この間に金融市場は大混乱に見舞われた。相互関税による世界経済へのダメージや、日本への円安是正圧力など懸念材料を挙げればキリがない。しかし日経平均株価は史上3番目の下げ幅を記録した4月7日以降、徐々に下値抵抗力をみせるようになり、米国政治の不確実性を横目に全体相場は冷静さを取り戻しつつある。中期的に成長が見込めるテーマに関連する銘柄、安定的に業績が拡大できる銘柄に関しては、市場の動揺が収まるにつれて、反騰機運を高めることが期待できそうだ。こうした観点から今回はゴールデンウィーク特集として、歴史上の大転換期と呼ばれる局面においても投資家が高い関心を持つと見込まれる「再生医療」と「ゲーム」、「内需好業績株」の3つのテーマに絞り、それぞれ株価上昇が見込める妙味株を3銘柄ずつピックアップしていく。第2回は「ゲーム」にスポットを当てる。 (2)【ゲーム】 「ニンテンドースイッチ2」登場でゲーム業界活性化へ ゲーム関連株にとって、最近の最も大きな関心事は任天堂 <7974> [東証P]が6月5日に発売する「Nintendo Switch 2(ニンテンドースイッチ2)」だろう。2017年3月に発売した現在の「ニンテンドースイッチ」以来約8年ぶりの新型ハードウェアで、本体の液晶ディスプレーが一回り大きく(6.2から7.9インチへ)なるほか、解像度もきめ細やか(1280×720から1920×1080ピクセルへ)になる。新たに「ゲームチャット」機能も加わることでゲームを通じたコミュニケーションを体験できるようになり、予約段階で既に大ヒットが確実視されている。 ●カプコン <9697> [東証P]~グローバルで高い人気を誇るブランドを多数保有 業界のなかでも「バイオハザード」「モンスターハンター」「ストリートファイター」などグローバルで高い人気を誇るコンテンツブランドを数多く保有しているのが強み。足もとでは2月発売の「モンスターハンターワイルズ」や主力シリーズの過去タイトルを中心としたリピートタイトルが安定した人気を集める。新作では、ニンテンドースイッチ2の発売日と同日に「ストリートファイター6」と「祇(くにつがみ):Path of the Goddess」の2タイトルを発売する予定で、業績への貢献が期待されている。 ●バンダイナムコホールディングス <7832> [東証P]~家庭用ゲーム反動減に過度の警戒は不要 今期はニンテンドースイッチ2向けに、アクションRPG「ELDEN RING Tarnished Edition(エルデンリング ターニッシュド エディション)」、探索型2Dアクションゲーム「Shadow Labyrinth(シャドウラビリンス)」、おみせやさんごっこゲーム「たまごっちのプチプチおみせっち おまちど~さま!」を投入する予定。家庭用ゲームは前期好調だった反動減が懸念されるが、これらのほか収益性の高いリピート販売の貢献が予想される。「機動戦士Gundam GQuuuuuuX」のテレビアニメ放送効果でガンプラの販売増も期待できそうだ。 ●KADOKAWA <9468> [東証P]~ソニーGと資本・業務提携しIP分野の強化進める 出版・IP (知的財産)創出、アニメ・実写映像、ゲーム、Webサービス、教育・EdTechなどの事業を展開する総合エンターテインメント企業。IPのLTV(ライフタイムバリュー:顧客生涯価値)の最大化と、教育・EdTech 事業の拡大やファンコミュニティー運営の強化による業績拡大を目指しており、1月にはソニーグループ <6758> [東証P]と資本・業務提携し、IP創出やメディアミックス及び海外展開、ライセンス展開などの強化を進める。ゲーム分野ではニンテンドースイッチ2向けに「The Duskbloods(ダスクブラッド)」を世界同時発売する予定だ。 株探ニュース