富田隆弥の【CHART CLUB】 連休明けの高値がポイントに
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「連休明けの高値がポイントに」 ◆乱高下の4月相場が終わった。前半は世界同時株安の様相を呈し歴史的な大波乱となったが、後半は徐々に水準を回復し、足もとは同時株高の流れに弾みがついている。日経平均株価は5月1日時点で6営業日続伸、NYダウは4月30日時点で7日続伸、ドイツDAX指数も同7日続伸であり、イギリスFT100指数に至ってはなんと同13日続伸を演じている。 ◆マーケットを混乱に陥れたトランプ大統領の強権的姿勢に変化の兆しがうかがえるほか、米国大手ハイテク企業の決算も現時点では懸念されたほど悪くはない。株式市場は徐々に「買い」の姿勢を取り戻し、為替市場でも「ドル独歩安」に修正の動きが出ている。節目の1ドル=140円処から円安に転じたドル円相場は、1日の日銀金融政策決定会合で現状維持が伝わると一気に145円台まで円安が進んだ。 ◆この円安も日本株にはプラスに作用する。日経平均株価は3万6500円台を回復し、75日移動平均線(1日時点3万7184円)や200日線(同3万8023円)を目指す流れに乗り、3月26日戻り高値の3万8220円を奪回してもおかしくはない。 ◆ただし、日経平均株価は連騰によりサイコロジカルライン(9勝3敗:75%)や順位相関指数(RCI)など短期テクニカル指標には警戒信号が灯る。連休期間中に米国株が堅調に推移するならば、連休明け7日の日本株は急騰も想定されるが、人気が偏るところでの高値には目先ピークの観測も台頭してこよう。強いV字回復を見せた相場だけにスピード調整も急なものになりやすく、5月相場は日足チャートの支持線割れなど調整入りシグナルに対する警戒も必要となる。 (5月1日 記、毎週土曜日に更新) 情報提供:富田隆弥のチャートクラブ 株探ニュース