株価指数先物【寄り前】 3万7000円回復でショートカバーが強まる

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先物

大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 36760 +210 (+0.57%)
TOPIX先物 2694.0 +10.0 (+0.37%) 
シカゴ日経平均先物 36845 +295
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 1日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。前日夕に予想を上回る決算を発表したマイクロソフトが大幅高となり、NYダウを押し上げた。同じく決算評価からメタプラットフォームズも大幅に上昇するなか、他のハイテク株に買いが広がった。4月の米ISM製造業総合景況指数は0.3ポイント低下の48.7だった。5カ月ぶりの低水準となったものの、市場予想を上回ったことでセンチメントを支えた。

 S&P500業種別指数は、ソフトウエア・サービス、メディア、小売、半導体・同製造装置が上昇。一方で医薬品・バイオテクノロジー、家庭用品・パーソナル用品、保険、食品・飲料・タバコの下げが目立った。NYダウ構成銘柄では、マイクロソフトのほか、アマゾン・ドット・コム、エヌビディア、キャタピラー、ゴールドマン・サックス・グループ、JPモルガン・チェースが買われた。半面、ユナイテッドヘルス・グループ、アムジェン、メルクが下落。

 シカゴ日経平均先物(清算値)は大阪比295円高の3万6845円だった。日経225先物(6月限)のナイトセッションは、日中比50円高の3万6600円で始まり、上げ幅を広げ3万6670円~3万6860円辺りでの保ち合いを継続。米国市場の開始後にレンジを上抜け、3万7070円まで買われる場面もみられた。終盤にかけてはロング解消の動きから上げ幅を縮め、3万6760円でナイトセッションの取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、買い先行で始まることになりそうだ。ナイトセッションで3万7070円まで買われる場面もみられ、75日移動平均線(3万7000円)を捉えてきたことで、ショートカバーの動きが強まりやすいだろう。節目の3万7000円回復でいったんは達成感が意識されやすい面はありそうだが、13週線(3万6560円)を支持線とした押し目狙いのロング対応に向かわせよう。

 米国ではマイクロソフトやメタプラットフォームズの上昇が好感された。これについては前日の時間外取引で急伸していたこともあり、織り込まれている。1日の取引終了後にはアップルとアマゾン・ドット・コムが決算を発表したが、いずれも時間外取引では弱い値動きで推移しているため、積極的なロングを手控えさせそうだ。

 赤沢亮正経済財政再生相は日本時間朝、ベッセント米財務長官らと関税を巡る2回目の協議を始めた。楽観は禁物であるが、前回の協議では両国の良好な関係を確認している。関連する報道がアルゴリズム発動のトリガーになる可能性もあるため、ショートは避けておきたいところである。

 為替市場では円相場が1ドル=145円台で推移している。日銀は前日の金融政策決定会合で、今年度の経済成長率の見通しを下方修正し、利上げは後ずれするとの見方が高まった。円安の動きもショートを仕掛けづらくさせるだろう。

 そのため、オプション権利行使価格の3万6500円から3万7000円のレンジを想定する。75日線を明確に上抜けてくる局面においては、200日線が位置する3万7680円辺りにレンジ上限が切り上がる。

 1日の米VIX指数は24.60(30日は24.70)に低下した。75日線(22.47)が支持線として意識されているなかで小動きでの推移だった。25日線(30.34)辺りを上抜けてくるまでは、リスク選好に向かわせそうだ。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で13.61倍に上昇。25日線(13.55倍)を明確に上回ってきた。アドバンテスト<6857>[東証P]が6%を超える上昇で日経平均型を牽引。一方で、日銀会合の結果判明後は銀行株の弱さが目立ち、TOPIX型の重荷になっていた。本日は連休前で手掛けづらいところだが、リバランスの動きからNTショートを巻き戻す流れが強まる可能性はありそうだ。

株探ニュース

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