株価指数先物【引け後】 13週線突破から3万7000円が射程に入る
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大阪6月限 日経225先物 36550 +520 (+1.44%) TOPIX先物 2684.0 +19.5 (+0.73%) 日経225先物(6月限)は前日比520円高の3万6550円で取引を終了。寄り付きは3万6230円と、シカゴ日経平均先物清算値(3万6165円)を上回る形で買い先行が先行し、現物の寄り付き直後には3万6350円まで上げ幅を広げた。買い一巡後は利益確定に伴うロング解消や短期的なショートが入り、前場中盤に3万6070円まで上げ幅を縮める場面もみられた。ただし、3万6000円接近では押し目待ち狙いのロングが入るなか、前場終盤にかけてはショートカバーを誘う形によって切り返している。 日銀はランチタイムに金融政策決定会合の結果と展望レポートを公表。政策金利は0.5%程度を維持し市場予想通りだった。一方で、2025年度の実質国内総生産(GDP)と消費者物価(CPI)の上昇率を引き下げたことで、利上げ時期が遠のくとの見方に向かわせた。 これを受け、為替市場では円相場が1ドル=144円台と円安に振れるなか、日経225先物は現物の後場の取引開始時に朝方につけた高値に顔合わせした。さらに同水準を上抜けるとショートカバーとみられる動きが強まり、終盤にかけて3万6570円まで上げ幅を広げた。 日経225先物は13週移動平均線(3万6550円)を捉えてきた。連休前で積極的なロングは入りにくいが、同線を終値で上回ってくると、ショートカバーがさらに強まりやすいだろう。75日線が位置する3万7000円が射程に入ってくる。 米国では30日の取引終了後に決算を発表したマイクロソフトやメタ・プラットフォームズが時間外取引で急伸している。東京市場では織り込み済みではあるが、米国市場で好感した動きが他のハイテク株に広がるようだと、改めてセンチメントを明るくさせそうだ。 赤沢亮正経済財政再生相は日本時間2日午前、ベッセント米財務長官らと関税を巡る2回目の協議を行う予定である。楽観は禁物だが、前回の協議では両国の良好な関係を確認している。交渉の進展に関心が集まり、関連する報道がアルゴリズム発動のトリガーになる可能性もありそうだ。そのため、ショート筋はポジションを圧縮しておきたいところであろう。 NT倍率は先物中心限月で13.61倍に上昇。25日線(13.55倍)を明確に上回ってきた。不安定な値動きが続いていたアドバンテスト<6857>[東証P]が6%を超える上昇で日経平均型を牽引。一方で、海運株が引き続き弱い値動きのほか、日銀会合の結果判明後は銀行株の弱さが目立ち、TOPIX型の重荷になっている。東証プライムの値下がり数は6割を占めており、日経平均型のインデックス買いのインパクトが大きい。NTショートを巻き戻す流れが強まる可能性はありそうだ。 手口面(6月限:立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が1万8619枚、ソシエテジェネラル証券が1万4342枚、モルガンMUFG証券が4566枚、サスケハナ・ホンコンが4074枚、ゴールドマン証券が2532枚、バークレイズ証券が2108枚、JPモルガン証券が2056枚、日産証券が1623枚、野村証券が1412枚、SBI証券が1393枚だった。 TOPIX先物は、ABNクリアリン証券が2万2150枚、ソシエテジェネラル証券が1万9372枚、ゴールドマン証券が5969枚、バークレイズ証券が5117枚、モルガンMUFG証券が3865枚、JPモルガン証券が3048枚、ドイツ証券が2176枚、サスケハナ・ホンコンが1904枚、大和証券が1643枚、ビーオブエー証券が1586枚だった。 株探ニュース