話題株ピックアップ【夕刊】(2):M&A総研、双日、HOYA

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■M&A総研 <9552>  1,347円   +81 円 (+6.4%)  本日終値
 M&A総研ホールディングス<9552>が朝安後にプラス圏に浮上し、上げ幅を拡大した。4月30日の取引終了後、25年9月期の業績予想の下方修正と、自社株買いの実施を発表した。取引開始直後は業績の下振れを嫌気した売り注文が膨らんだものの、1190円どころで出合った後は大規模な自社株買いによる需給インパクトを意識した買い注文が集まり、持ち直した。取得総数750万株(自己株式を除く発行済み株式総数の12.81%)、取得総額75億円を上限とする自社株買いを5月1日から9月30日の間に実施する。25年9月期の売上高予想は従来の見通しから52億5000万円減額し179億5000万円(前期比8.5%増)、最終利益は27億9900万円減額して39億6000万円(同31.6%減)に引き下げた。M&A仲介事業における成約件数が想定を下回って推移しており、業績予想に影響を織り込んだ。このほか、同社は新たに配当性向10%を基準として安定配当を継続する方針を明らかにした。

■双日 <2768>  3,532円   +161 円 (+4.8%)  本日終値
 双日<2768>が後場上げ幅を拡大。午後0時30分ごろに、上限を280万株(発行済み株数の1.32%)、または100億円を上限とする自社株買いを実施すると発表しており、好材料視された。取得期間は5月2日から7月31日までで、機動的な株主還元を行うのが狙いという。同時に発表した26年3月期連結業績予想は、最終利益1150億円(前期比3.9%増)を見込む。非資源を中心としたポートフォリオへの変革により、市況への耐性が向上していることに加えて、投資からの収益貢献が期待できる。米国の関税政策の影響を50億円と試算するも、増益を確保する。なお、25年3月期決算は、売上高2兆5097億1400万円(前の期比3.9%増)、純利益1106億3300万円(同9.8%増)だった。

■HOYA <7741>  17,555円   +775 円 (+4.6%)  本日終値
 HOYA<7741>が後場一段高となった。1日午後1時30分、同社は25年3月期の連結決算発表にあわせ、配当方針を変更すると発表。配当性向40%を目安とする累進配当を基本方針とすると公表した。これを踏まえ、未定としていた25年3月期の期末配当予想を115円に見直した。年間配当予想は160円で、前の期の年間配当に比べて50円の増配となる。今期の業績・配当予想は未定としているが、株主還元姿勢を好感した買いが入ったようだ。25年3月期の売上高は前の期比13.6%増の8660億3200万円、最終利益は同11.4%増の2021億100万円だった。あわせて同社は、発行済み株式総数の0.79%に相当する自己株式273万6600株を14日に消却すると開示している。

■アズーム <3496>  8,140円   +330 円 (+4.2%)  本日終値
 アズーム<3496>が3日続伸し、年初来高値を更新した。同社は4月30日取引終了後、25年9月期第2四半期累計(24年10月~25年3月)の連結決算を発表。営業利益が前年同期比37.6%増の11億5500万円となったことが好感されたようだ。売上高は同28.5%増の63億1900万円で着地。駐車場オーナーから空き駐車場を一括借り上げするマスターリース台数や、月極駐車場としてユーザーに貸し付けを行うサブリース台数が伸びたことで、主力の遊休資産活用事業が好調だった。なお、通期業績予想については、売上高125億円(前期比18.6%増)、営業利益25億円(同36.7%増)とする従来見通しを据え置いている。

■JR東日本 <9020>  3,221円   +125 円 (+4.0%)  本日終値
 JR東日本<9020>が反発。4月30日の取引終了後、26年3月期の連結業績予想を発表しており、売上高3兆230億円(前期比4.7%増)、営業利益3870億円(同2.7%増)、純利益2270億円(同1.2%増)を見込み、年間配当予想を前期比2円増の62円としたことが好感された。運輸事業でインバウンドや中央線快速グリーン車など定期外での利用増を中心に、鉄道運輸収入の伸びが見込まれるほか、鉄道の利用増に伴うリテール営業収入の増加や交通広告収入の増加を見込む。人件費の増加や物価高騰・労務単価上昇などの影響を吸収し、3期連続の営業増益を計画している。なお、25年3月期決算は、売上高2兆8875億円(前の期比5.8%増)、営業利益3767億8600万円(同9.2%増)、純利益2242億8500万円(同14.2%増)だった。

■日本電気硝子 <5214>  3,400円   +126 円 (+3.9%)  本日終値
 日本電気硝子<5214>が大幅反発。4月30日の取引終了後、25年12月期の連結業績予想について、営業利益を200億円から230億円(前期比3.8倍)へ、純利益を150億円から160億円(同32.3%増)へ上方修正したことが好感された。売上高は3100億円(同3.6%増)の従来見通しを据え置いたものの、第1四半期にディスプレー事業の生産性改善が進展したことに加えて、電子デバイス事業の売上高が増加したことや複合材事業の損益が改善したことなどが利益を押し上げる。同時に発表した第1四半期(1~3月)決算は、売上高748億4700万円(前年同期比2.4%減)、営業利益78億9700万円(同10.3倍)だった。なお、純利益は前年同期に藤沢事業場跡地を売却し多額の特別利益を計上した反動で50億800万円(同74.5%減)と減益だった。

■西部ガスHD <9536>  1,785円   +66 円 (+3.8%)  本日終値
 西部ガスホールディングス<9536>が5日ぶりに反発し、年初来高値を更新した。同社は4月30日の取引終了後、25年3月期の連結決算を発表。売上高は前の期比0.7%減の2544億4200万円、経常利益は同2.3%増の106億1100万円だった。経常利益は減益予想から一転増益で着地した。26年3月期の売上高は前期比0.6%増の2560億円、経常利益は同3.7%増の110億円を計画する。安定的な業績拡大基調を意識させる結果となったほか、取得総数150万株(自己株式を除く発行済み株式総数の4.0%)、取得総額20億円を上限とする自社株買いの実施も発表しており、ポジティブ視した買いを誘ったようだ。自社株の取得期間は5月1日から26年3月31日までとする。

■日本トランスシティ <9310>  909円   +29 円 (+3.3%)  本日終値
 日本トランスシティ<9310>が後場急上昇。午後1時30分ごろ、集計中の25年3月期連結業績について、売上高が従来予想の1240億円から1247億6000万円(前の期比1.8%増)へ、営業利益が68億円から78億円(同25.0%増)へ、純利益が54億円から60億4000万円(同30.4%増)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。倉庫業及び国際複合輸送業における取り扱いが想定よりも順調に推移したことに加えて、継続的な料金の適正化及び効率的なオペレーションによる生産性向上や費用削減に取り組んだことや、新規業務の順調な稼働などが寄与した。

■ネクセラファーマ <4565>  916円   +26 円 (+2.9%)  本日終値
 ネクセラファーマ<4565>が大幅続伸。この日の寄り前、同社が創出した「NBI-1117568」に関して、提携先のニューロクライン・バイオサイエンシズが統合失調症を対象とし、有効性、安全性、忍容性を評価するフェーズ3試験を開始したと発表しており、好材料視された。なお、同件に関連したマイルストーンの支払いは発生せず、最初の被験者への投与実施時に1500万ドルのマイルストーンの支払いが発生するという。

■理研ビタミン <4526>  2,563円   +72 円 (+2.9%)  本日終値
 理研ビタミン<4526>が3日続伸。4月30日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表したことが好感された。上限を100万株(発行済み株数の3.34%)、または20億円としており、取得期間は5月26日から来年3月24日まで。株主還元の拡充及び資本効率の向上を図るためとしている。

株探ニュース

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