話題株ピックアップ【昼刊】:シンプレクス、ビプロジー、JR東海

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■シンプレクス <4373>  3,570円   +555 円 (+18.4%)  11:30現在  東証プライム 上昇率トップ
 シンプレクス・ホールディングス<4373>が急騰、一時21%を超える上昇で3600円台まで駆け上がり、プライム市場の値上がり率断トツに躍り出る人気となった。21年11月につけた上場来高値3370円を大きく上回り、戻り売り圧力のない青空圏に突入した。同社は金融システム構築を主力に手掛けており、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)コンサルティング事業で新規案件獲得による収益拡大が顕著となっている。4月30日取引終了後に発表した25年3月期の営業利益は前の期比22%増の108億400万円と過去最高利益更新基調を継続、26年3月期についても前期比18%増の127億円と2ケタ成長が続く見通しにある。また、好業績を背景に株主還元にも抜かりなく、25年3月期年間配当は前の期比8円増配となる50円を実施し、更に26年3月期については前期比15円の大幅増配で65円を計画している。業績成長力の高さと積極的な株主還元姿勢がポジティブサプライズとなって株価を突き動かしている。

■BIPROGY <8056>  5,361円   +688 円 (+14.7%)  11:30現在  東証プライム 上昇率2位
 BIPROGY<8056>は急伸。年初来高値を更新した。4月30日取引終了後、26年3月期連結業績予想について売上高を前期比4.0%増の4200億円、営業利益を同9.0%増の426億円と発表。配当予想も前期比10円増の120円とした。これを好感した買いが入っている。同時に発表した25年3月期決算は売上高が前の期比9.2%増の4040億1000万円、営業利益が同17.4%増の390億6600万円だった。IT投資に対する旺盛な需要を背景にサービス、製品販売とも好調だった。あわせて、27年3月期を最終年度とするグループ経営方針の業績目標を修正すると発表した。売上高を4200億円から4400億円へ、ROEを「15.0%目途」から「17.0%以上」に引き上げた。

■JR東海 <9022>  3,225円   +294 円 (+10.0%)  11:30現在  東証プライム 上昇率5位
 JR東海<9022>は大幅高。4月30日取引終了後に26年3月期の見通しを発表し、配当予想を前期比1円増の32円に増配する方針を示した。あわせて取得上限4500万株(自己株式を除く発行済み株数の4.57%)、または1000億円とする自社株買いの実施を発表。株主還元に積極的な姿勢を評価した買いが入っている。今期の売上高は前期比1.8%増の1兆8650億円、営業利益は同5.1%減の6670億円と予想。会社側は大阪・関西万博の効果について、各種試算・アンケートに基づき東海道新幹線の新規増収分が200億円になると推定した。なお、同時に発表した25年3月期決算は売上高が前の期比7.1%増の1兆8318億円、営業利益が同15.7%増の7027億9400万円だった。

■日本電設工業 <1950>  2,390円   +217 円 (+10.0%)  11:30現在  東証プライム 上昇率6位
 日本電設工業<1950>が大幅高で4連騰。2020年6月以来の高値圏に浮上した。4月30日の取引終了後、25年3月期の連結決算発表にあわせ、配当方針を変更すると発表した。配当性向40%を目安とする新たな方針を示したうえで、3月31日を基準日とする前期の期末配当については従来の予想から26円増額して90円で決定。加えて、26年3月期の年間配当予想は前期比2円増配の92円とした。株主還元姿勢を評価した買いが集まったようだ。25年3月期の売上高は前の期比11.8%増の2169億2200万円、最終利益は同31.4%増の131億9200万円だった。鉄道電気工事部門が堅調に推移したほか、大阪・関西万博のパビリオン関連の工事も寄与した。26年3月期は鉄道向けの受注の確保とともに、データセンターなど需要が増加している分野での受注拡大などを目指す方針。売上高予想は前の期比6.2%増の2304億8000万円、最終利益は同1.4%増の133億8000万円とした。

■日本M&A <2127>  639円   +56 円 (+9.6%)  11:30現在  東証プライム 上昇率7位
 日本M&Aセンターホールディングス<2127>が急反発している。4月30日の取引終了後、25年3月期の連結決算発表にあわせ、26年3月期の連結業績予想を開示した。今期の売上高予想は前期比5.0%増の463億円、最終利益予想は同0.4%増の110億円とした。年間配当予想は前期と横ばいの29円とする。最終利益は微増益予想ながら、営業利益と経常利益は前期に続き過去最高益を更新する計画となっている。中小企業向けのM&A仲介に関しては、過大な仲介手数料を抑制するために経済産業省が手数料基準の開示を求めるなどの指針改定に動いたことを受けて、関連企業の業績面への悪影響が懸念されていた。市場の健全化に向けた取り組みが進むなかで、同社は増収増益予想とともにコンサルタントのレベルアップと持続的な成長サイクルを構築する方針を示しており、見直し買いを集めたようだ。

■新日本科学 <2395>  1,543円   +110 円 (+7.7%)  11:30現在  東証プライム 上昇率8位
 新日本科学<2395>が急伸し7連騰となっている。午前9時ごろ、急性期偏頭痛治療薬 「Atzumi」(開発コードSTS101)に関して、米国食品医薬品局(FDA)から販売承認を取得したと発表しており、好材料視されている。同社は、粘膜と親和性の高い担体をベースとした粉体製剤技術と簡易で精度の高い投与が可能なデバイス(医療用具)を組み合わせた経鼻製剤投与基盤技術を独自に開発しており、「Atzumi」は同技術を用いて開発された経鼻薬の承認第1号となる。なお、同件による業績への影響は精査中としている。

■M&A総研 <9552>  1,359円   +93 円 (+7.4%)  11:30現在  東証プライム 上昇率9位
 30日に発表した「12.81%を上限に自社株買いを実施」が買い材料。
 発行済み株式数(自社株を除く)の12.81%にあたる750万株(金額で75億円)を上限に自社株買いを実施する。買い付け期間は5月1日から9月30日まで。

■SCSK <9719>  3,978円   +235 円 (+6.3%)  11:30現在
 SCSK<9719>が大幅高で4日続伸している。4月30日の取引終了後に発表した26年3月期連結業績予想で、売上高7900億円(前期比32.5%増)、営業利益850億円(同28.6%増)、純利益576億円(同27.9%増)と大幅増収増益を見込み、年間配当予想を前期比23円増の94円を予定していることが好感されている。顧客の旺盛なIT投資需要への対応を継続・強化することで成長加速を狙うほか、昨年12月に買収したネットワンシステムズがフル寄与する。なお、25年3月期決算は、売上高5960億6500万円(前の期比24.1%増)、営業利益661億2100万円(同16.0%増)、純利益450億3500万円(同11.3%増)だった。

■日本電気硝子 <5214>  3,415円   +141 円 (+4.3%)  11:30現在
 日本電気硝子<5214>が大幅反発している。4月30日の取引終了後、25年12月期の連結業績予想について、営業利益を200億円から230億円(前期比3.8倍)へ、純利益を150億円から160億円(同32.3%増)へ上方修正したことが好感されている。売上高は3100億円(同3.6%増)の従来見通しを据え置いたものの、第1四半期にディスプレー事業の生産性改善が進展したことに加えて、電子デバイス事業の売上高が増加したことや複合材事業の損益が改善したことなどが利益を押し上げる。同時に発表した第1四半期(1~3月)決算は、売上高748億4700万円(前年同期比2.4%減)、営業利益78億9700万円(同10.3倍)だった。なお、純利益は前年同期に藤沢事業場跡地を売却し多額の特別利益を計上した反動で50億800万円(同74.5%減)と減益だった。

■理研ビタミン <4526>  2,591円   +100 円 (+4.0%)  11:30現在
 理研ビタミン<4526>が3日続伸している。4月30日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表したことが好感されている。上限を100万株(発行済み株数の3.34%)、または20億円としており、取得期間は5月26日から来年3月24日まで。株主還元の拡充及び資本効率の向上を図るためとしている。

■西部ガスHD <9536>  1,782円   +63 円 (+3.7%)  11:30現在
 西部ガスホールディングス<9536>が5日ぶりに反発し、年初来高値を更新した。同社は4月30日の取引終了後、25年3月期の連結決算を発表。売上高は前の期比0.7%減の2544億4200万円、経常利益は同2.3%増の106億1100万円だった。経常利益は減益予想から一転増益で着地した。26年3月期の売上高は前期比0.6%増の2560億円、経常利益は同3.7%増の110億円を計画する。安定的な業績拡大基調を意識させる結果となったほか、取得総数150万株(自己株式を除く発行済み株式総数の4.0%)、取得総額20億円を上限とする自社株買いの実施も発表しており、ポジティブ視した買いを誘ったようだ。自社株の取得期間は5月1日から26年3月31日までとする。

■日本精化 <4362>  2,210円   +74 円 (+3.5%)  11:30現在
 日本精化<4362>は続伸している。4月30日の取引終了後、取得総数120万株(自己株式を除く発行済み株式総数の5.33%)、取得総額20億円を上限とする自社株買いの実施を発表。株式需給が引き締まるとの見方をもとにした買いが入ったようだ。取得期間は5月7日から2026年4月28日。同時に26年3月期の業績予想と中期経営計画の見直しについても開示した。今期の売上高は前期比4.1%減の342億円、経常利益は同0.2%減の52億円、最終利益は同3.3%増の40億円を計画する。また、設備投資計画を見直し、化粧品用リン脂質の設備について現有設備の有効利用で能力増強を図る計画に変更するとともに、海外市場での需要増が見込まれる化粧品用機能性油剤で新プラントを建設することとした。基本方針と戦略品目に変更はないという。中期経営計画に関して、27年3月期の売上高目標は当初の410億円から380億円に引き下げる一方、営業利益目標は57億円から58億円(26年3月期予想は50億円)に修正した。

■ネクセラファーマ <4565>  914円   +24 円 (+2.7%)  11:30現在
 ネクセラファーマ<4565>が大幅続伸している。この日の寄り前、同社が創出した「NBI-1117568」に関して、提携先のニューロクライン・バイオサイエンシズが統合失調症を対象とし、有効性、安全性、忍容性を評価するフェーズ3試験を開始したと発表しており、好材料視されている。なお、同件に関連したマイルストーンの支払いは発生せず、最初の被験者への投与実施時に1500万ドルのマイルストーンの支払いが発生するという。

■JR東日本 <9020>  3,158円   +62 円 (+2.0%)  11:30現在
 JR東日本<9020>が反発している。4月30日の取引終了後、26年3月期の連結業績予想を発表しており、売上高3兆230億円(前期比4.7%増)、営業利益3870億円(同2.7%増)、純利益2270億円(同1.2%増)を見込み、年間配当予想を前期比2円増の62円としたことが好感されている。運輸事業でインバウンドや中央線快速グリーン車など定期外での利用増を中心に、鉄道運輸収入の伸びが見込まれるほか、鉄道の利用増に伴うリテール営業収入の増加や交通広告収入の増加を見込む。人件費の増加や物価高騰・労務単価上昇などの影響を吸収し、3期連続の営業増益を計画している。なお、25年3月期決算は、売上高2兆8875億円(前の期比5.8%増)、営業利益3767億8600万円(同9.2%増)、純利益2242億8500万円(同14.2%増)だった。

■ロードスターキャピタル <3482>  2,580円   +50 円 (+2.0%)  11:30現在
 ロードスターキャピタル<3482>が大幅続伸している。4月30日の取引終了後に発表した第1四半期(1~3月)連結決算が、売上高110億5200万円(前年同期比35.3%増)、営業利益55億5000万円(同2.1倍)、純利益35億8400万円(同2.3倍)と大幅増益となったことが好感されている。不動産市況が引き続き活況ななか、特に国内事業会社や不動産会社の需要は高水準で推移しており、そのなかで22年に取得した「ネストホテル東京半蔵門」を大幅にバリューアップし売却に成功したことが業績を牽引した。また、千代田、豊島区、渋谷区に所在するオフィスビル3件を取得したことも寄与した。なお、25年12月期通期業績予想は、売上高479億2600万円(前期比39.2%増)、営業利益132億2100万円(同15.5%増)、純利益76億4200万円(同11.2%増)の従来見通しを据え置いている。

■ストライク <6196>  3,435円   +504 円 (+17.2%) ストップ高買い気配   11:30現在
 ストライク<6196>はカイ気配。4月30日取引終了後に配当方針の変更を発表し、配当性向の概ねの目安を35%から50%に引き上げるとした。あわせて今25年9月期を含む今後3年間の配当を1株当たり年180円にすることを明らかにした。今期の従来予想は年102円だっただけに大幅増配となる見通し。これを好感した買いが膨らんでいる。各期の配当性向が50%を下回る場合には180円から更に増額するという。なお、同時に発表した上期単独決算は売上高が前年同期比3.0%減の89億5100万円、営業利益が同34.2%減の24億3900万円だった。M&Aの実行が第3四半期となり、売り上げ計上に至らなかった大型案件が複数あったことが影響した。通期の増収増益見通しは据え置いた。

●ストップ高銘柄
 小松ウオール工業 <7949>  2,180円   +400 円 (+22.5%) ストップ高買い気配   11:30現在
 など、2銘柄

●ストップ安銘柄
 アズジェント <4288>  736円   -300 円 (-29.0%) ストップ安   11:30現在
 ファンデリー <3137>  530円   -100 円 (-15.9%) ストップ安売り気配   11:30現在
 以上、2銘柄


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