村田製は急反落、26年3月期は円高想定し21%営業減益を予想
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村田製作所<6981.T>が急反落している。4月30日の取引終了後に発表した26年3月期の連結業績予想で、営業利益2200億円(前期比21.3%減)と減益を見込むことが嫌気されている。製品価格の値下がり継続や円高の進行、固定費の増加などが利益を圧迫する見通しだ。 売上高は1兆6400億円(同5.9%減)を計画している。AIサーバーやモビリティー向けコンデンサの伸長を見込むものの、スマートフォン単年度モデル向けの製品採用数の減少により高周波モジュールや樹脂多層基板の減少を見込むほか、円高の進行も影響する。なお、為替レートは1ドル=140円(25年3月期152円57銭)を想定。年間配当予想は前期比3円増の60円を予定している。 25年3月期決算は、売上高1兆7433億円(前の期比6.3%増)、営業利益2797億200万円(同29.8%増)だった。サーバーやモビリティー向けにコンデンサが伸長したほか、スマートフォン向け樹脂多層基板が増加し売上高は従来予想の1兆7000億円を上回ったが、電池事業の構造改革費用などの一時費用により営業利益は従来予想の3000億円を下回って着地した。 同時に上限を7700万株(発行済み株数の4.13%)、または1000億円とする自社株買いを実施すると発表した。取得期間は5月7日から10月29日まで。資本効率の向上を図るとともに、機動的な財務戦略を可能にするためとしている。 出所:MINKABU PRESS