株価指数先物【引け後】 +1σ突破からロングが強まる展開に期待
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大阪6月限 日経225先物 36030 +120 (+0.33%) TOPIX先物 2664.5 +11.0 (+0.41%) 日経225先物(6月限)は前日比120円高の3万6030円で取引を終了。寄り付きは3万6030円と、シカゴ日経平均先物清算値(3万6085円)にサヤ寄せする形で、買い先行から始まった。開始直後につけた3万6040円を高値に軟化し、前場中盤に3万5810円と下落に転じる場面もみられた。前場終盤にかけては3万5840円~3万5960円辺りで、前日終値を挟んだ狭いレンジ推移を継続。後場中盤辺りにレンジを上抜け、終盤にかけて上へのバイアスを強め、引け間際には3万6080円まで買われた。 日経225先物は朝高後に弱含む場面がみられた。トランプ米政権による自動車関税の軽減措置発表で自動車株の動向に関心が集まるなか、トヨタ自動車 <7203> [東証P]が上昇で始まったものの、早い段階で下落に転じたことがロングを手控えさせた。一方、赤沢亮正経済財政再生相がきょうから3日間の日程で訪米。ベッセント米財務長官らと関税を巡る2回目の協議が予定されており、交渉進展への期待からショートも仕掛けづらくさせた。 後場中盤以降は、年金とみられる月末のドレッシングの買いが観測された。ボリンジャーバンドの+1σに接近するなか、同バンドはナイトセッションで3万6140円辺りに下がってくる。バンドが収斂するなか、+1σ突破から75日移動平均線が位置する3万7030円辺りが次のターゲットになりそうだ。週足では13週線が3万6510円に位置しているが、同線を明確に上放れてくるとトレンドが出やすいだろう。 明日は日銀の金融政策決定会合の結果が判明する。トランプ関税の影響の見極めで利上げは見送られるとの見方が大勢であり、無難に通過しそうだ。イベント通過によってロングが強まる可能性もあり、ショートカバーを誘う動きが意識されそうである。引き続き3万6000円固めから押し目狙いのロング対応とし、+1σ突破から13週線辺りを狙ったスタンスになりそうだ。そのため、オプション権利行使価格の3万6000円から3万6500円のレンジを想定しておきたい。 NT倍率は先物中心限月で13.52倍に低下。ファーストリテイリング <9983> [東証P]の下げが日経平均型の重荷になっている。銀行や医薬品株が堅調であり、相対的にTOPIX型優位の状況だった。ただし、一時13.46倍に低下した後は13.53倍と25日線(13.54倍)に接近する場面もみられた。今期大幅減益見通しを発表した商船三井<9104>[東証P]が急落し、他の海運株に売りが広がった影響と考えられ、NTショートによるスプレッド狙いも取りづらそうである。 手口面(6月限:立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が1万4720枚、ソシエテジェネラル証券が1万1648枚、サスケハナ・ホンコンが3457枚、JPモルガン証券が2786枚、モルガンMUFG証券が2156枚、野村証券が1715枚、バークレイズ証券が1481枚、ドイツ証券が1348枚、ビーオブエー証券が1031枚、ゴールドマン証券が913枚だった。 TOPIX先物は、ABNクリアリン証券が2万5590枚、ソシエテジェネラル証券が2万3142枚、バークレイズ証券が8195枚、ゴールドマン証券が7875枚、JPモルガン証券が5423枚、モルガンMUFG証券が4094枚、サスケハナ・ホンコンが2951枚、ビーオブエー証券が2812枚、BNPパリバ証券が2449枚、シティグループ証券が1704枚だった。 株探ニュース