<動意株・28日>(大引け)=サイゼリヤ、ユアテック、アンリツなど
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サイゼリヤ<7581.T>=戻り足加速で75日線ブレーク。株価は中長期波動の分水嶺である75日移動平均線を年初以来約4カ月半ぶりに上回り、大勢トレンド転換を示唆している。首都圏を中心に低価格のイタリアンレストランを展開し、値ごろ感を武器に顧客獲得が進んでおり、商品それぞれの価格が安いことから注文点数も多くなりやすいという点で増収効果をもたらしている。国内では7月の参院選を控え政策論争も活発だが、ここにきてにわかに消費税減税や一部税率ゼロ化の話が浮上している。きょうは半導体関連が売り優勢に変わった一方、小売りや外食などの国内消費関連は上昇する銘柄が目立っており、同社株などはその流れに乗った形だ。 ユアテック<1934.T>=後場一段高で新高値。同社はきょう午後0時30分ごろ、25年3月期通期の連結決算を公表。大型工事が順調に進捗したことや工事採算性の向上などにより、営業利益は前の期比53.8%増の161億8500万円で着地した。また、期末配当を従来計画比5円増額の45円とすることも発表。これにより、中間配当23円をあわせた年間配当は68円(前の期は42円)となる。26年3月期通期の連結業績予想については、営業利益を前期比3.2%増の167億円と見込み、年間配当計画は前期比4円増配の72円(中間配当36円、期末配当36円)としている。 アンリツ<6754.T>=マドを開け急伸。前週末25日取引終了後、26年3月期連結業績予想について売上高を前期比8.9%増の1230億円、営業利益を同23.7%増の150億円と発表した。前期に続き増収増益となる見通しを示しており、これが好感されている。生成AIの普及拡大によるデータセンターでのネットワーク高速化に向けた測定需要が今後も拡大していくと想定。AIを搭載した高機能スマートフォンの普及加速による測定需要の獲得なども目指す。配当予想は前期比据え置きの40円とした。なお、同時に発表した25年3月期決算は売上高が前の期比2.8%増の1129億7900万円、営業利益が同35.0%増の121億2400万円だった。 錢高組<1811.T>=急伸、4000円台乗せ。前週末25日の取引終了後、25年3月期の連結業績に関し、最終利益が計画を13億4000万円上回る35億4000万円(前の期比29.3%増)で着地したようだと発表。最終利益は減益予想から一転、増益で着地する見込みとなった。期末一括配当予想も従来の見通しから20円増額して120円(同20円増配)に修正。これらを評価した買いが集まったようだ。売上高はこれまでの予想を5億円上回る1206億円(同0.3%減)となったもよう。建築工事や土木工事の採算が改善し、利益を押し上げる要因となったという。 タカトリ<6338.T>=大幅高で8連騰。前週末25日取引終了後、25年9月期上期業績予想について売上高を38億円から38億2400万円(前年同期比62.4%減)へ、営業利益を2億1000万円から5億400万円(同72.2%減)へ上方修正すると発表。これを好感した買いが入っている。売上原価率の改善や経費の圧縮が奏功したことが要因。なお、通期予想については現時点で変更はないという。 ispace<9348.T>=大幅高で年初来高値を更新。前週末25日の取引終了後、JAXA(宇宙航空研究開発機構)によって宇宙戦略基金として公募された「月面の水資源探査技術(センシング技術)の開発・実証」に、同社が中核的連携機関として参画する研究開発課題が採択されたと発表したことが好感されている。採択された研究開発課題「テラヘルツ波リモートセンシング衛星による月地下浅部の資源探索」は東京科学大学を代表機関とし、同社を含む連携機関からなるプロジェクトチームにより行われる。同社は、中核的役割となる衛星開発及び打ち上げ輸送と運用を担当する予定だ。なお、事業の実施期間は4年程度を予定しており、支援規模上限の一部が26年3月期以降4年程度をかけて業績へ寄与するとしている。 ※未確認情報が含まれる場合があります。株式の売買は自己責任に基づいて、ご自身でご判断ください。 出所:MINKABU PRESS