明日の為替相場見通し=トランプ大統領発言への警戒が続く
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今晩から明日にかけての外国為替市場のドル円相場は、トランプ米大統領の発言への警戒感がくすぶるなかでポジションを一方向に傾けにくく、一進一退の動きとなりそうだ。予想レンジは1ドル=141円50~143円50銭。 注目イベントの日米財務相会合を巡っては、ベッセント米財務長官がすでに一部メディアに対し、関税を巡る日米交渉で特定の通貨目標を求めることに否定的な見解を示している。円安是正に向けて米国側が極端な圧力を掛けることは回避されるとの思惑から、一部では会合後の材料出尽くしによる円安進行を見込む向きもあったが、一連の報道を受け会合後のドル円のリバウンドに賭けることは難しくなった。会合内容に対しては引き続き市場参加者の関心は高いものの、極端な上下動は現時点では想定しにくい状況だ。トランプ大統領から関税や金融政策に対してどのような発言が今後出るのか読めないという点で、不確実性が高い状態も続いている。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長への批判のトーンを下げた後で、23日には再びトランプ大統領は金利を引き下げないのは間違いだとの考えを示している。時間外取引で米株価指数先物は下落しているが、米国債への売り圧力が高まり再びトリプル安となるリスクも否定できず、ドル円相場も神経質な地合いが続くとみられている。 日米財務相会合とともに、この先は各国中銀高官による発言機会が相次いで予定されている。米国では7年債入札が実施されるほか、アルファベット<GOOG>などの企業決算発表が相次ぐ。 出所:MINKABU PRESS