話題株ピックアップ【夕刊】(1):野村マイクロ、大阪チタ、東京エネシス
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■野村マイクロ <6254> 2,419円 +229 円 (+10.5%) 本日終値 東証プライム 上昇率トップ 野村マイクロ・サイエンス<6254>が急速人気化。半導体向けを主力とする超純水装置の大手で、米国の大型水処理装置案件の工事進捗が想定を上回るなど業績は引き続き好調で25年3月期は営業利益段階で前の期比34%増の143億円予想と大幅ピーク利益更新を見込んでいる。そうしたなか、23日取引終了後に前期年間配当を従来計画の70円から80円に引き上げることを発表した。同社は16年3月期の復配以降9期連続の増配と株主還元にも積極的だが、今回の配当上乗せによって、配当利回りは前日終値換算で3.65%となった。これを評価する形で買いを呼び込んだ。 ■大阪チタ <5726> 1,633円 +118 円 (+7.8%) 本日終値 東証プライム 上昇率2位 大阪チタニウムテクノロジーズ<5726>が大幅高で中段もみ合いを急速に上放れる動きをみせている。23日に発表された米ボーイングの1~3月期決算は売上高が事前コンセンサスを上回る内容だった。主力機の「737」を軸に生産が回復、これを背景に5四半期ぶりに2ケタ増収を確保した。ボーイングの決算を受けて、航空機向けスポンジチタンを手掛ける大阪チタには追い風が意識されている。信用買い残もピーク時からは大分減少していることで、値ごろ感だけでなく需給面でも上値期待が高まりやすい状況となっている。 ■東京エネシス <1945> 1,120円 +71 円 (+6.8%) 本日終値 東証プライム 上昇率3位 東京エネシス<1945>が大幅高で3連騰、3月21日につけた年初来高値1188円を視界に捉えている。火力や原子力発電所のほか、バイオマスなどの再生可能エネルギー発電所の建設工事やメンテナンスを展開する。前期業績は大型工事の一巡で営業大幅減益が見込まれているものの株価面では織り込み済み。そうしたなか、23日取引終了後に25年3月期業績予想の修正を発表、営業利益は従来予想の10億円から26億円(前の期比34%減)に大幅増額しており、これが株価を強く刺激する格好となった。PBRはわずか0.5倍台で5%近い高配当利回りも投資資金の食指を動かす要因となっている。 ■レノバ <9519> 644円 +39 円 (+6.5%) 本日終値 東証プライム 上昇率4位 レノバ<9519>が6連騰。23日の取引終了後、25年3月期の連結最終利益(国際会計基準)を従来予想の15億円から27億円(前の期比69.5%減)へ上方修正すると発表しており、これが好材料視されたようだ。バイオマス事業で設定していた損益バッファの未消化(御前崎港バイオマスの計画外停止など)や収益改善(唐津バイオマスの試運転収入の計上など)に加え、その他開発費用の低減が上振れの主因としている。 ■ワコム <6727> 521円 +31 円 (+6.3%) 本日終値 東証プライム 上昇率5位 ワコム<6727>が大幅続伸。23日の取引終了後、25年3月期の連結経常利益が100億円(前の期比1.5%増)になったようだと発表。従来予想の85億円から上方修正となり、これを好感する買いが向かった。売上高は計画を下回ったものの、販管費の抑制などによって経常利益は上振れした。一方、事業構造改善費用の計上を踏まえ、最終利益は従来予想の62億円から50億円へ引き下げた。あわせて、期末一括配当を従来計画の20円から22円(前の期は20円)に増額修正している。 ■東リ <7971> 499円 +27 円 (+5.7%) 本日終値 東リ<7971>が動意づき、年初来高値を更新した。同社はきょう午後2時ごろ、25年3月期通期の連結業績予想を修正。営業利益の見通しは従来の41億円から43億5000万円(前の期比12.6%減)に引き上げた。売上高予想も1050億円から1057億円(同3.2%増)に上方修正。新製品を中心とする販売数量の伸長と、昨年12月に実施した一部製品の価格改定効果などが主な要因だとしている。また、期末配当を従来計画比2円増額の16円にすることも発表。これにより、中間配当5円をあわせた年間配当は21円(前の期は19円)となる。 ■任天堂 <7974> 11,000円 +585 円 (+5.6%) 本日終値 任天堂<7974>が大幅続伸。同社は23日、X(旧ツイッター)において、新型ゲーム機「Nintendo Switch2(ニンテンドースイッチ2)」の抽選販売に関し、日本国内だけで約220万人の応募があったと明らかにした。新型ゲーム機が好調な売れ行きを示す期待を膨らませる形となり、物色人気化したようだ。古川俊太郎社長が投稿した。4月24日の当選発表においては相当数の顧客が当選しないことが想定されるとしたうえで、第2回の抽選販売の数量を含めても、全ての応募には応えられないと表明。更なる生産体制の強化に取り組む姿勢を示した。 ■東京エレクトロン <8035> 20,385円 +735 円 (+3.7%) 本日終値 東京エレクトロン<8035>が続伸となりトレンド転換を示唆、半導体製造装置関連の主力銘柄の中ではいち早く25日移動平均線をクリアしてきた。前日の米国株市場では半導体セクターへの買い戻しが顕著となり、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が4%高と大幅に水準を切り上げた。これを受け東京市場でも半導体セクターへの買い戻しを誘発している。そのなか、株式需給面ではアドバンテスト<6857>やディスコ<6146>などは信用買い残が増勢となる一方で東エレクは買い残が増えておらず、その分上値が軽くなっている。 ■第四北越FG <7327> 3,040円 +92 円 (+3.1%) 本日終値 第四北越フィナンシャルグループ<7327>と群馬銀行<8334>がそろって上昇。国内メディアが23日取引終了後、第四北越FGと群馬銀が経営統合をする方向で最終調整に入ったと相次いで報じており、材料視されたようだ。両社は24日にコメントを開示。ともに同日の取締役会で決議する予定だとし、決定した場合は速やかに開示するとした。報道によると両社は共同で新たな持ち株会社を設置し、傘下に2つの銀行がぶらさがる方向で検討を進めているという。 ■ゲオホールディングス <2681> 1,964円 +58 円 (+3.0%) 本日終値 ゲオホールディングス<2681>が反発。同社は24日、総合リユース店「セカンドストリート」の店舗数が国内外で1000店を突破することとなったと発表。物価高を背景とした消費者の節約志向が同社の事業の追い風となるなかで、発表を材料視した買いが入ったようだ。25日にオープンする予定の埼玉県上尾市の店舗をもって1000店となる。3月末時点で海外4カ国において100店以上を展開しており、4月29日にシンガポール、5月9日に香港で初出店を予定。日本国内では29年3月期までに1000店(3月末時点で880店)の達成を目指している。 株探ニュース