話題株ピックアップ【昼刊】:レノバ、野村マイクロ、大阪チタ

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■レノバ <9519>  654円   +49 円 (+8.1%)  11:30現在  東証プライム 上昇率トップ
 レノバ<9519>がマドを開けて大きく買われ6連騰となっている。23日の取引終了後、25年3月期の連結最終利益(国際会計基準)を従来予想の15億円から27億円(前の期比69.5%減)へ上方修正すると発表しており、これが好材料視されているようだ。バイオマス事業で設定していた損益バッファの未消化(御前崎港バイオマスの計画外停止など)や収益改善(唐津バイオマスの試運転収入の計上など)に加え、その他開発費用の低減が上振れの主因としている。

■野村マイクロ <6254>  2,360円   +170 円 (+7.8%)  11:30現在  東証プライム 上昇率3位
 野村マイクロ・サイエンス<6254>が急速人気化、カイ気配スタートで2200円近辺のもみ合いを上放れる動きをみせている。半導体向けを主力とする超純水装置の大手で、米国の大型水処理装置案件の工事進捗が想定を上回るなど業績は引き続き好調で25年3月期は営業利益段階で前の期比34%増の143億円予想と大幅ピーク利益更新を見込んでいる。そうしたなか、22日取引終了後に前期年間配当を従来計画の70円から80円に引き上げることを発表した。同社は16年3月期の復配以降9期連続の増配と株主還元にも積極的だが、今回の配当上乗せによって、配当利回りは前日終値換算で3.65%となった。これを評価する形で買いを呼び込んでいる。

■大阪チタ <5726>  1,624円   +109 円 (+7.2%)  11:30現在  東証プライム 上昇率6位
 大阪チタニウムテクノロジーズ<5726>が大幅高で中段もみ合いを急速に上放れる動きをみせている。23日に発表された米ボーイングの1~3月期決算は売上高が事前コンセンサスを上回る内容だった。主力機の「737」を軸に生産が回復、これを背景に5四半期ぶりに2ケタ増収を確保した。ボーイングの決算を受けて、航空機向けスポンジチタンを手掛ける大阪チタには追い風が意識されている。信用買い残もピーク時からは大分減少していることで、値ごろ感だけでなく需給面でも上値期待が高まりやすい状況となっている。

■ワコム <6727>  523円   +33 円 (+6.7%)  11:30現在  東証プライム 上昇率8位
 ワコム<6727>が大幅続伸となっている。23日の取引終了後、25年3月期の連結経常利益が100億円(前の期比1.5%増)になったようだと発表。従来予想の85億円から上方修正となり、これを好感する買いが向かっている。売上高は計画を下回ったものの、販管費の抑制などによって経常利益は上振れした。一方、事業構造改善費用の計上を踏まえ、最終利益は従来予想の62億円から50億円へ引き下げた。あわせて、期末一括配当を従来計画の20円から22円(前の期は20円)に増額修正している。

■東京エネシス <1945>  1,107円   +58 円 (+5.5%)  11:30現在
 東京エネシス<1945>が大幅高で3連騰、3月21日につけた年初来高値1188円を視界に捉えている。火力や原子力発電所のほか、バイオマスなどの再生可能エネルギー発電所の建設工事やメンテナンスを展開する。前期業績は大型工事の一巡で営業大幅減益が見込まれているものの株価面では織り込み済み。そうしたなか、22日取引終了後に25年3月期業績予想の修正を発表、営業利益は従来予想の10億円から26億円(前の期比34%減)に大幅増額しており、これが株価を強く刺激する格好となった。PBRはわずか0.5倍台で5%近い高配当利回りも投資資金の食指を動かす要因となっている。

■任天堂 <7974>  10,975円   +560 円 (+5.4%)  11:30現在
 任天堂<7974>が大幅続伸している。同社は23日、X(旧ツイッター)において、新型ゲーム機「Nintendo Switch2(ニンテンドースイッチ2)」の抽選販売に関し、日本国内だけで約220万人の応募があったと明らかにした。新型ゲーム機が好調な売れ行きを示す期待を膨らませる形となり、物色人気化したようだ。古川俊太郎社長が投稿した。4月24日の当選発表においては相当数の顧客が当選しないことが想定されるとしたうえで、第2回の抽選販売の数量を含めても、全ての応募には応えられないと表明。更なる生産体制の強化に取り組む姿勢を示した。

■第四北越FG <7327>  3,100円   +152 円 (+5.2%)  11:30現在
 第四北越フィナンシャルグループ<7327>と群馬銀行<8334>がそろって上昇している。国内メディアが23日取引終了後、第四北越FGと群馬銀が経営統合をする方向で最終調整に入ったと相次いで報じており、材料視されたようだ。両社は24日にコメントを開示。ともに同日の取締役会で決議する予定だとし、決定した場合は速やかに開示するとした。報道によると両社は共同で新たな持ち株会社を設置し、傘下に2つの銀行がぶらさがる方向で検討を進めているという。

■東京エレクトロン <8035>  20,460円   +810 円 (+4.1%)  11:30現在
 東京エレクトロン<8035>が続伸となりトレンド転換を示唆、半導体製造装置関連の主力銘柄の中ではいち早く25日移動平均線をクリアしてきた。前日の米国株市場では半導体セクターへの買い戻しが顕著となり、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が4%高と大幅に水準を切り上げた。これを受け東京市場でも半導体セクターへの買い戻しを誘発している。そのなか、株式需給面ではアドバンテスト<6857>やディスコ<6146>などは信用買い残が増勢となる一方で東エレクは買い残が増えておらず、その分上値が軽くなっている。

■アイチコーポレーション <6345>  1,297円   +41 円 (+3.3%)  11:30現在
 アイチコーポレーション<6345>が6連騰で200日移動平均線を上抜けた。23日の取引終了後、25年3月期の連結決算発表にあわせ、26年3月期の業績予想を開示。今期の売上高は前期比2.9%増の610億円、最終利益は同2.6%増の65億円を見込む。年間配当予想は同5円増配の60円に設定。買い安心感をもたらしたようだ。今期は特装車部門、サービス部門でそれぞれ増収を計画。海外市場の開拓を強化するほか、高崎工場の稼働による生産性向上も図る。25年3月期の売上高は前の期比11.6%増の593億600万円、最終利益は同20.2%増の63億3400万円だった。

■ローランド <7944>  3,200円   +100 円 (+3.2%)  11:30現在
 ローランド<7944>が大幅続伸となっている。23日の取引終了後、自己株式を消却すると発表。消却前の発行済み株式総数の5.62%にあたる158万2379株を4月30日付で消却する。これを受けて、株式需給の改善を評価する買いが入っているようだ。

■ファナック <6954>  3,607円   +110 円 (+3.2%)  11:30現在
 ファナック<6954>は3連騰。23日の取引終了後、25年3月期の連結決算を発表した。同時に示された直近3カ月間の受注高が堅調だったことに加え、自社株買いの実施についての開示も行っており、ポジティブ視されたようだ。25年3月期の売上高は前の期比0.2%増の7971億2900万円、最終利益は同10.8%増の1475億5700万円だった。26年3月期の業績予想については、米国における関税の影響などを慎重に見極め、合理的な算定が可能となった時点で公表するとして、今回は非開示とした。あわせて同社は取得総数1250万株(自己株式を除く発行済み株式総数の1.34%)、取得総額500億円を上限とする自社株買いの実施を発表。取得期間は5月1日から26年4月30日までとする。また、発行済み株式総数の約1.31%に相当する1303万5392株を今年5月30日に消却する。25年1~3月期の受注高は2114億円で前年同期比21.9%増。日本国内のほかアジアや中国、米州で受注高が増加した。前四半期比では5.1%増となった。

■コクヨ <7984>  2,921.5円   +54.5 円 (+1.9%)  11:30現在
 コクヨ<7984>は堅調推移。アクティビストとして知られる香港のオアシス・マネジメントがコクヨの株式を買い増していたことが23日の取引終了後に明らかになり、思惑視されたようだ。同日に提出された変更報告書によると、保有割合は5.02%から6.04%に上昇した。保有目的は「ポートフォリオ投資および重要提案行為」。報告義務発生日は16日となっている。

■KOA <6999>  816円   -53 円 (-6.1%)  11:30現在  東証プライム 下落率3位
 KOA<6999>は大幅反落。23日取引終了後、26年3月期連結業績予想について売上高を前期比2.2%増の655億円、営業利益を同46.4%減の6億3000万円と発表。前期に続き営業減益となる見通しを示したことから、これが売り材料視されている。自動車向けの需要が堅調に推移する一方、産業機器向けの立ち上がりが鈍く回復が遅れると想定する。配当予想も前期比10円減の30円とした。なお、同時に発表した25年3月期決算は売上高が前の期比1.1%減の641億2000万円、営業利益が同64.5%減の11億7600万円だった。

■しまむら <8227>  9,161円   -493 円 (-5.1%)  11:30現在  東証プライム 下落率7位
 しまむら<8227>が大幅に4日続落した。5月に定時株主総会を開く予定の同社を巡っては、マネックス系の投資ファンドが配当性向の引き上げや自社株買いの実施を要求する株主提案を実施したことが明らかになっている。この日、しまむらが開示した定時株主総会の招集通知において、株主から提案された議案に対し、取締役会がいずれも反対の意見を表明しており、株主還元の強化に動くとの思惑が後退。売りを促す要因となったようだ。しまむらは総還元性向100%を企図する株主側の提案は、中長期的な経営課題の達成に支障をきたす恐れがあるとともに、株主への将来にわたる安定した株主還元を困難にする懸念を生じさせるものだとの認識を示している。

■ニトリホールディングス <9843>  16,430円   -850 円 (-4.9%)  11:30現在  東証プライム 下落率10位
 ニトリホールディングス<9843>は3日続落。ベッセント米財務長官が23日にメディア取材で、日本に対して特定の通貨目標を求めないとの考えを述べたことが伝わった。相互関税を巡る日米交渉のなかで米国側がドル高是正の問題を持ち出すとの観測が強まり、為替市場では一時1ドル=140円割れまで円高が進んでいたが、ベッセント氏の発言を受けて足もとは円安方向に振れている。こうしたなか、これまで追い風が吹いていたニトリHDや神戸物産<3038>、セリア<2782>といった一連の円高メリット株には目先利益確定の動きが広がっている。

●ストップ高銘柄
 ラクオリア創薬 <4579>  427円   +80 円 (+23.1%) ストップ高   11:30現在
 アズジェント <4288>  636円   +100 円 (+18.7%) ストップ高買い気配   11:30現在
 以上、2銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

株探ニュース

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