富田隆弥の【CHART CLUB】 戻り試練の4月下旬

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コラム

「戻り試練の4月下旬」

◆4月11日時点の信用取引の買い残高が3兆9508億円と、1週間で5188億円も減少した。日経平均株価が3万0792円まで急落した4月7日に、追い証発生に伴う売りが大量に出て当面のセリングクライマックスになったことがうかがえる。

◆ただ、信用買い残はまだ4兆円近い高水準にあることに変わりはなく、整理が一巡したとは言い難い。今後の日経平均株価の動向次第では需給不安が高まり、再度セリングクライマックスが起こり得ることは覚えておきたい。

◆さて、今週の日経平均株価は3万4000円付近で日々300~400円前後の荒い値動きだった。とはいえ、歴史的な乱高下を経た後だけに、チャートを見れば小動きのもみ合いだ。3月26日の3万8220円から7400円余り急落し、その半値戻し(3万4506円)を達成してのもみ合いは、次なる展開を模索しているように思える。

◆日足チャートでは25日移動平均線(17日時点3万5557円)が降りてきて、来週は株価に迫る。順位相関指数(RCI)の短期線も来週に高値圏となる。NYダウは25日線まで戻したが頭を叩かれて、再び下落している。日経平均株価も来週が一つのポイントになりそうだ。

◆4月下旬になると大型連休が目前に迫り、決算発表の集中期間(4月24日~5月15日)も始まる。日米協議が開始されたトランプ関税も懸念材料だが、為替市場で円高が節目の1ドル=142円突破まで進んでおり、26年3月期の企業業績の見通しが気掛かりだ。日本株はここから戻り試練のタイミングを迎えそうだ。

(4月17日 記、毎週土曜日に更新)

情報提供:富田隆弥のチャートクラブ

株探ニュース

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