株価指数先物【引け後】 日米交渉への楽観的な見方がショートカバーに向かわせる
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大阪6月限 日経225先物 34830 +400 (+1.16%) TOPIX先物 2565.5 +30.5 (+1.20%) 日経225先物(6月限)は前日比400円高の3万4830円で取引を終了。寄り付きは3万4450円と、シカゴ日経平均先物(3万4465円)にサヤ寄せする形から、やや買い先行で始まった。現物の寄り付き直後に3万4270円と下落に転じる場面もみられたが、下へのバイアスは強まらず、ほどなくしてプラス圏を回復。前場中盤にかけてリバウンド基調を強め、3万4680円まで上げ幅を広げた。買い一巡後は3万4620円~3万4680円処の狭いレンジで推移。後場中盤以に保ち合いを上抜け、本日の高値で取引を終えた。 米国市場でエヌビディアの下げが続いていることもあり、アドバンテスト<6857>[東証P]や東京エレクトロン<8035>[東証P]など指数インパクトの大きい値がさハイテク株の一角が終日弱含み、日経平均型の重荷になった。ただし、トランプ大統領に続き、ベッセント財務長官も、赤沢亮正経済財政再生相との関税交渉を評価するコメントをSNSに投稿しており、今後の交渉進展への期待感がショートを仕掛けづらくさせている。 後場は膠着ながら高値圏での推移を継続。そのなかで、来日したグラス新駐日米大使が記者会見を行い、日米交渉協議について「交渉はまとまる」と楽観的な見解を示したと伝わったことが終盤にかけてショートカバーを強める一因になったとみられる。 米中貿易摩擦に対する警戒が根強いほか、本格化する日米企業決算の内容を見極めたいとするムードも強まると考えられ、積極的なロングは手控えられやすい。ただし、今後の日米交渉の進展期待から押し目待ち狙いのロングは入りやすいだろう。日経225先物は節目の3万5000円及び25日移動平均線が位置する3万5320円が射程に入っていることから、断続的にショートカバーが入りそうだ。 NT倍率は先物中心限月で13.57倍に低下。一時13.53倍まで下げており、25日線(13.56倍)を下回る場面もみられた。ただし、指数インパクトの大きい半導体株の弱さが目立つなかであったが、NTショートでのスプレッド狙いの動きは限られた。25日線水準で底堅さがみられる局面では、先行きのリバランスを想定したNTロングの組成のタイミングになりそうである。 手口面(6月限:立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が9577枚、ソシエテジェネラル証券が6608枚、サスケハナ・ホンコンが2262枚、バークレイズ証券が1828枚、野村証券が954枚、ゴールドマン証券が936枚、JPモルガン証券が908枚、SBI証券が901枚、日産証券が831枚、楽天証券が778枚だった。 TOPIX先物は、ABNクリアリン証券が1万4060枚、ソシエテジェネラル証券が1万0802枚、バークレイズ証券が3217枚、ゴールドマン証券が3121枚、JPモルガン証券が2372枚、モルガンMUFG証券が2217枚、野村証券が1628枚、ビーオブエー証券が1301枚、サスケハナ・ホンコンが782枚、みずほ証券が701枚だった。 株探ニュース