来週の為替相場見通し=日米財務相会合に関する思惑で値が振れやすい
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来週のドル円相場は、日米財務相会合に関する思惑から上下に値が振れやすくなるだろう。予想レンジは1ドル=140円00銭~145円00銭。 日本時間17日(米国時間16日)に行われた日米関税協議で為替が議題に上らなかったことから、いったんドル売り・円買い圧力が和らいでいる。ただ、加藤勝信財務相は18日の閣議後会見で為替に関してはベッセント米財務長官と緊密に協議する考えを示しており、一部で「日米両政府は22日にも米首都ワシントンで財務相会合を開くことで調整に入った」と報じられている。米国から日本に対して円安是正が求められるとの警戒感が依然として残るなか、ヘッドラインに上下するボラティリティの高い状況が続きそうだ。 また、米国と中国や欧州との関税協議に進展があるかどうかにも注目したい。トランプ米大統領は17日に欧州連合(EU)との貿易合意成立に自信を示したほか、中国とのディール(取り引き)は実現すると思うと語った。今後の交渉に対して期待感が広がれば、投資家心理の改善を背景にドル買いが入りやすくなるだろう。ただ、米関税政策は二転三転していることから不透明感は完全には払しょくできず、対立が深まるようならドルが売られる展開となりそうだ。加えて、米経済指標で景気減速が示された場合もドルの圧迫要因となる。 なお、来週に米国で発表される主な経済指標は、21日に3月の景気先行指標総合指数、22日に4月のリッチモンド連銀製造業指数、23日に4月の購買担当者景気指数(PMI)速報値と3月の新築住宅販売件数、24日に3月の耐久財受注と3月の中古住宅販売件数、25日に4月のミシガン大学消費者態度指数・確報値など。国内では25日に4月の東京都区部消費者物価指数(CPI)が公表される。 出所:MINKABU PRESS