株価指数先物【寄り前】 節目の3万5000円が射程に入る

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先物

大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 34510 +80 (+0.23%)
TOPIX先物 2546.0 +11.0 (+0.43%) 
シカゴ日経平均先物 34465 +35
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 17日の米国市場は、NYダウ、ナスダックが下落した一方で、 S&P500は上昇。予想を下回る決算を発表したユナイテッドヘルス・グループが22%超急落し、NYダウを押し下げた。中国向けのAI半導体が米政府の輸出規制の対象となったと発表し、前日に7%近く下げていたエヌビディアの売りが続いた。その他、トランプ米大統領は米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長を批判し、解任する可能性に言及したことも金融市場の先行き不透明感を強めた。

 S&P500業種別指数は、医薬品・バイオテクノロジー、食品・生活必需品小売、家庭用品・パーソナル用品が上昇。半面、ヘルスケア機器・サービス、半導体・同製造装置、保険が下げた。NYダウ構成銘柄では、ユナイテッドヘルス・グループ、エヌビディアのほか、アムジェン、セールスフォース、マイクロソフト、アマゾン・ドット・コムが下落。ナイキ、ボーイング、ホーム・デポ、プロクター・アンド・ギャンブルが買われた。

 シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は、大阪比35円高の3万4465円だった。日経225先物(6月限)のナイトセッションは、日中比変わらずの3万4430円で始まり、3万4270円まで下げた後は利食いを交えながらもロング優勢の展開となった。米国市場の取引開始後に3万4600円に乗せると、中盤にかけて3万4740円まで買われる場面もみられた。終盤にかけて持ち高調整の動きから上げ幅を縮め、3万4510円でナイトセッションの取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや買い先行で始まることになりそうだ。NYダウの下げはユナイテッドヘルス・グループの急落によるものであり、東京市場に与える影響は限られそうである。トランプ大統領は日米の関税交渉について自身のSNSに「生産的だった」と投稿しており、今後の交渉に対する期待感からショートを仕掛けづらくさせそうである。

 日経225先物はナイトセッションで一時3万4740円まで買われ、16日につけた高値(3万4630円)を上回ったことで、ショートカバーを誘う形になりそうだ。ボリンジャーバンドの-1σ(3万3480円)からのカイ離が広がるなかで、節目の3万5000円及び25日移動平均線(3万5390円)が射程に入ってきている。週末要因もあって積極的な上値追いの動きは期待しづらいものの、押し目待ち狙いのロングについては、エントリーポイントを引き上げてきそうだ。

 週足の-1σは3万5070円に位置しており、オプション権利行使価格の3万4250円から3万5000円のレンジを想定する。

 17日の米VIX指数は29.65(16日は32.64)に低下した。3日以来、10営業日ぶりに30.00を下回っている。25日線(27.66)が支持線として機能しているため楽観視はできないものの、ややリスク選好に向かわせそうだ。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で13.58倍に上昇。25日線(13.56倍)が支持線として機能する形で、一時13.63倍まで上昇した。トレンドは出にくい状況であるが、前日の引け後に計画を上回る決算を発表したディスコ<6146>[東証P]が評価されるようだと、ややNTロングに振れやすくなるだろう。米国ではエヌビディアが売られたが、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)の下落率は0.6%程度であり、指数インパクトの大きい値がさハイテク株への売り圧力は強まらないとみておきたい。

株探ニュース

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