話題株ピックアップ【夕刊】(3):東エレク、リンナイ、ファンデリー
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■東京エレクトロン <8035> 19,690円 -300 円 (-1.5%) 本日終値 東京エレクトロン<8035>が後場に売られ、レーザーテック<6920>は下落率が一時3%を超えた。オランダの半導体製造装置メーカー、ASMLホールディングが日本時間16日、2025年1~3月期(第1四半期)の決算を発表した。売上高は前年同期比46%増の77億4150万ユーロ、純利益は同92%増の23億5500万ユーロとなった。また、受注額は同9%増の39億3600万ユーロだった。増収増益となったが、受注額は市場予想を下回った。発表資料に記載されたCEOのコメントでは、関税がマクロ環境の不確実性を高めていると指摘している。ASML決算を受けて半導体製造装置メーカーの事業環境を巡る悲観的な見方が広がり、関連株に売り圧力が強まったようだ。SCREENホールディングス<7735>やKOKUSAI ELECTRIC<6525>が大幅安。 ■リンナイ <5947> 3,121円 -19 円 (-0.6%) 本日終値 リンナイ<5947>が軟調推移。同社は15日の取引終了後、製造から10年以上が経過した浴室暖房乾燥機において、経年劣化故障によりごくまれに発火に至る恐れが判明したとし、点検・修理を無償で行うことにしたと発表。これを嫌気した売りがかさんだようだ。ファンモーター内部のリード線引き出し部が腐食することで短絡が起き、発火によって製品の焼損に至る恐れがあるという。対象台数は37万2398台。対象製品を使用する顧客に対し、直ちに換気運転以外の使用を中止するように呼び掛けている。 ■ファンデリー <3137> 532円 +80 円 (+17.7%) ストップ高 本日終値 ファンデリー<3137>が急反発。15日の取引終了後、国産ハイブランド冷食「旬をすぐに」について、クイーンズ伊勢丹での販売を開始したと発表。これを手掛かり視した買いが入ったようだ。現在、7店舗に導入されたという。同社は今回の取引を通じ、「旬をすぐに」の販売拡大につなげていくとしている。 ■アサカ理研 <5724> 1,047円 +150 円 (+16.7%) ストップ高 本日終値 アサカ理研<5724>が急騰。前場取引終盤に大口の買いが入り上げ足を強めたが、後場に入ってからも商い増勢のなか上値追いに拍車がかかりストップ高に買われた。外国為替市場ではドル安が進んでいるが、これと逆相関の値動きを示しているのが金市況だ。直近、NY金先物相場は中心限月で過去最高値を更新しており、世界経済が混迷の度を深めるなか安全資産として投資マネーのシフト先となっている。これを受けて株式市場では、都市鉱山から独自技術で金やプラチナなど貴金属回収を手掛けるアサカ理研に買い攻勢を誘発している。レアアース関連の切り口でも注目されやすい。また、同じ観点で松田産業<7456>なども買い人気を集めている。 ■スターシーズ <3083> 714円 +92 円 (+14.8%) 一時ストップ高 本日終値 スターシーズ<3083>が急騰。アパレルの企画・製造・販売を手掛け、ブランドショップを全国展開している。業績は営業赤字が続いているが、26年2月期は黒字転換の公算が大きいとみられている。そうしたなか、15日取引終了後にKDDI<9433>のグループ会社で脱炭素ソリューションサービスなどを手掛けるエナリスと秘密保持契約を締結し、環境負荷を軽減する系統用蓄電池事業の戦略的パートナーシップ構築に向けた協議を開始したと発表、これを材料視する買いを呼び込む形となった。 ■UNBANKED <8746> 290円 +35 円 (+13.7%) 本日終値 UNBANKED<8746>は続急伸。ローンチを延期していたカルダノブロックチェーン上で金の価格と連動する暗号資産「Kinka(ティッカーシンボル:XNK)」を、4月21日までに初期発行すると発表したことが好感された。当初は24年12月中のローンチを予定していたが、投資家保護の仕組みなどを整えることを優先すべきと判断し延期していた。 ■AGS <3648> 813円 +53 円 (+7.0%) 本日終値 AGS<3648>が5連騰。金融や地方自治体向けに情報サービスを提供しており、データセンター運用も手掛けている。業績は金融業界や自治体のデジタルトランスフォーメーション(DX)需要を取り込み好調で、25年3月期営業利益は前の期比4割増となる18億円を見込む。好業績を背景に株主還元も強化し、15日取引終了後、前期配当を8円増額修正し24円とすることを発表した。更に、発行済み株式数の0.69%相当の11万9200株の自社株を消却する(消却予定日は5月8日)ことも併せて発表しており、これを好感する形で投資資金が流入した。 ■エムビーエス <1401> 713円 +43 円 (+6.4%) 本日終値 エムビーエス<1401>が大幅反発。15日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表しており、好材料視された。上限を10万株(発行済み株数の1.38%)、または1億円としており、取得期間は4月16日から来年4月15日まで。資本効率の向上と経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を行うためとしている。 ■地域新聞社 <2164> 348円 +20 円 (+6.1%) 一時ストップ高 本日終値 地域新聞社<2164>が一時ストップ高。15日取引終了後、これまで非開示としていた25年8月期単独業績予想について売上高を前期比8.6%増の32億3300万円、営業利益を同70.6%増の5800万円と発表した。成長戦略に基づく各施策の進捗が具体化し、その効果について合理的な見積もりが可能となったため。これを材料視した買いが入った。 ■テスホールディングス <5074> 307円 +13 円 (+4.4%) 本日終値 テスホールディングス<5074>が反発。15日の取引終了後、子会社テス・エンジニアリングが系統用蓄電所のEPC(設計・調達・施工)の大口受注を獲得したと発表したことが好感された。今回の受注は、大和エナジー・インフラ(東京都千代田区)が出資するDEIバッテリーファンドアルファ(東京都千代田区)からのもので、熊本県球磨郡錦町における系統用蓄電所(出力約25メガワット)のEPC。受注金額は約40億円としており、27年6月期から28年6月期にかけて売り上げ計上される予定だ。なお、納期は27年12月を予定している。 ●ストップ高銘柄 イーサポートリンク <2493> 1,147円 +150 円 (+15.1%) ストップ高 本日終値 など、4銘柄 ●ストップ安銘柄 なし 株探ニュース