株価指数先物【寄り前】 関税交渉への期待から押し目狙いのロング対応

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先物

大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 34480 +120 (+0.34%)
TOPIX先物 2530.0 +13.5 (+0.53%)
シカゴ日経平均先物 34490 +130
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 15日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が下落。 中国政府が国内の航空会社に対しボーイング機の追加納入を受け入れないように命じたほか、航空機関連の機器や部品の購入も停止するよう求めたと海外メディアが報じ、米中貿易摩擦への警戒感が高まった。米商務省が半導体と医薬品の関税導入に向けた調査を始めたと明らかにしたことも重荷となった。そのなかでシティグループが発表した決算が予想を上回るなど、これまで発表された米金融大手の良好な決算内容が投資家心理を支えた。

 S&P500業種別指数は、電気通信サービス、銀行、半導体・同製造装置が上昇した一方で、小売、保険、耐久消費財・アパレルが弱い。NYダウ構成銘柄ではエヌビディア、アメリカン・エキスプレス、ゴールドマン・サックス・グループ、IBM、アムジェンが買われた。半面、ボーイング、キャタピラー、アマゾン・ドット・コム、シャーウィン・ウィリアムズ、マクドナルドが下落。

 シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は、大阪比130円高の3万4490円だった。日経225先物(6月限)のナイトセッションは日中比60円高の3万4420円で始まり、3万4350円~3万4400円辺りで保ち合いを継続。その後軟化し3万4220円まで売られる場面もみられたが、米国市場の取引開始後に切り返し、中盤にかけて3万4630円まで買われた。終盤にかけては3万4430円~3万4630円でのレンジ推移が続き、3万4480円でナイトセッションの取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや買い先行で始まりそうだ。米中貿易摩擦の激化が警戒され積極的なロングは入りにくい状況だが、赤澤亮正経済再生担当大臣が日本時間の17日、ベッセント米財務長官らとの日米交渉に臨む予定である。90日間停止している各国の相互関税を巡り、米報道官はこれまで15以上の取引について具体的な文面の検討に入っていることを明らかにしたと報じられている。交渉進展への期待感も高まりやすく、ショートカバーを誘う形になろう。

 日経225先物は足もとでリバウンド基調を続けており、ボリンジャーバンドの-1σ(3万3680円)から上放れてきた。節目の3万5000円や25日移動平均線が位置する3万5580円が目先的なターゲットとして意識されやすく、押し目狙いのロング対応に向かわせそうだ。週足の-1σは3万5060円辺りに位置し、同水準を捉えてくる局面では、ショートカバーが強まりやすいとみられる。

 3月26日の戻り高値3万7970円から4月7日の安値3万0650円の下げ幅に対する半値戻し(3万4310円)水準を上回る場面が目立ってきたことも、ショートカバーを誘うことになりそうだ。そのため、オプション権利行使価格の3万4250円から3万5250円のレンジを想定する。

 15日の米VIX指数は30.12(14日は30.89)に低下した。25日線(27.10)を上回っている状況のため楽観はできないが、一時28.29と同線に接近する場面もあった。25日線辺りからの反転の可能性を警戒しつつも、関税を巡り一定の落ち着きを見せてきたことで、ややリスク選好ムードが高まりそうだ。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で13.65倍に低下。13.65倍で始まり、一時13.61倍まで下げる場面もみられたが、25日線(13.57倍)が支持線として機能している。同線に接近する局面では、その後のリバランスを狙ったNTロングが入りやすいだろう。

株探ニュース

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