株価指数先物【寄り前】 米関税問題への反応に一定の落ち着き、押し目狙いのロング対応

投稿:

先物

大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 34300 +130 (+0.38%)
TOPIX先物 2512.0 +14.5 (+0.58%)
シカゴ日経平均先物 34295 +125
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 14日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。 米政権がスマートフォンなど電子関連製品を相互関税の対象から一時的に除外する措置を決めたことを受け、関税政策を巡る警戒感が和らいだ。トランプ米大統領が時間的猶予を与えるため、輸入自動車・部品に対する関税の一時免除を検討していると伝わったことも安心感につながった。米長期金利が低下したほか、米連邦準制事会(FRB)のウォラー理事が関税によるインフレへの影響は一時的との見解を示し、投資家のセンチメント改善につながった。

 S&P500業種別指数は、医薬品・バイオテクノロジー、不動産、テクノロジー・ハード・機器、食品・生活必需品小売、公益事業が上昇した。一方で、小売、半導体・同製造装置の2セクターが小幅に下落。NYダウ構成銘柄では、アムジェン、トラベラーズ、アップル、ウォルマート、マクドナルド、ゴールドマンサックス・グループが上昇。半面、ユナイテッドヘルス・グループ、アマゾン・ドット・コム、JPモルガン・チェースが売られた。

 シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は、大阪比125円高の3万4295円だった。日経225先物(6月限)のナイトセッションは、日中比30円高の3万4200円で始まり、3万4060円~3万4280円処で保ち合いを継続。米国市場の取引開始後にレンジを上抜け、3万4500円まで上げ幅を広げた。買い一巡後は3万3980円と下落に転じる場面もみられたが、終盤にかけてショートカバーが優勢となり、3万4300円でナイトセッションの取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形で、買い先行で始まりそうだ。米政権によるスマートフォンなど電子機器の一時的な関税対象からの除外は織り込まれているが、自動車企業に対して軽減措置を検討していると伝わったことは材料視されそうだ。トランプ大統領の発言に振られやすい需給状況であり、スキャルピング中心とはなるものの、ロングが入りやすくなるだろう。

 日経225先物はナイトセッションでボリンジャーバンドの-1σ(3万3760円)を上回っての推移となった。3万4000円辺りでの底堅さがみられており、節目の3万5000円や25日移動平均線(3万5660円)が射程に入ってくる可能性はありそうだ。そのため、オプション権利行使価格の3万4000円から3万5500円のレンジを想定する。

 積極的にロングを積み上げる動きは乏しいだろうが、10日につけた3万5140円に接近する局面となれば、ショートカバーが強まるとみておきたい。まずは買い一巡後の底堅さを見極めつつ、押し目待ち狙いのロング対応に向かわせよう。

 14日の米VIX指数は30.89(11日は37.56)に低下した。25日線(27.00)を上回っている状況のため楽観はできないが、一時29.75と30.00を割り込む場面もあった。25日線辺りからの反転の可能性を警戒しつつも、関税を巡り一定の落ち着きを見せてきたことで、ややリスク選好ムードが高まりそうだ。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で13.68倍に上昇。13.59倍で始まり、一時13.57倍に低下する場面もみられたが、25日線(13.57倍)が支持線として機能する形で切り返した。方向性としてはNTロングでのスプレッド狙いに振れやすくなるとみておきたい。ただし、本日のところは自動車株の上昇が見込まれるため、ややNTショートが優勢になろう。





株探ニュース

オンラインで簡単。
まずは無料で口座開設

松井証券ならオンラインで申し込みが完結します。
署名・捺印・書類の郵送は不要です。