米外為市場サマリー:高水準の米インフレ予想を受け144円20銭まで持ち直す場面も

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 11日のニューヨーク外国為替市場のドル円相場は、1ドル=143円54銭前後と前日と比べて90銭程度のドル安・円高で取引を終えた。ユーロは1ユーロ=163円03銭前後と同1円20銭強のユーロ高・円安だった。

 中国政府は11日、米国製品への報復関税を84%から125%に引き上げると発表した。米中の対立激化が米経済に悪影響を及ぼすとの警戒感が一段と強まり、安全資産としてのドルに対する信頼が揺らいでいることがドル円相場に影響した。また、この日に発表された3月の米卸売物価指数(PPI)が市場予想を下回ったことも影響し、ドル円相場はニューヨーク市場で一時142円22銭まで軟化した。ただ、ボストン連銀のコリンズ総裁が英フィナンシャル・タイムズ(FT)とのインタビューで「市場機能や流動性に関する懸念が生じた場合に対処するための手段が米連邦準備理事会(FRB)には用意されている」と述べたことが伝わり、投資家の過度なリスク回避姿勢が和らいだことから日本時間夕方につけた142円07銭を下回ることはなかった。米ミシガン大学が発表した4月の消費者調査で、1年先の予想インフレ率が6.7%と1981年以来の高水準となったこともドルの支えとなり、ドル円相場は144円20銭まで持ち直す場面があった。

 ユーロは対ドルで1ユーロ=1.1355ドル前後と前日に比べて0.0155ドル程度のユーロ高・ドル安だった。

出所:MINKABU PRESS

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