話題株ピックアップ【昼刊】:フジクラ、Syns、アドテスト

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■フジクラ <5803>  4,710円   +700 円 (+17.5%) ストップ高買い気配   11:30現在  東証プライム 上昇率2位
 フジクラ<5803>がストップ高の水準となる前営業日比700円高の4710円でカイ気配となった。トランプ米大統領が相互関税の一部について90日間停止するとSNSに投稿し、9日の米国市場でNYダウは過去最大の上げ幅を記録した。これを受け東京市場では主力株は全般的に買い戻しが優勢となっている。このうちフジクラをはじめとする電線株はデータセンター関連での需要拡大の期待から大きく株価水準を切り上げていたこともあり、深押しを余儀なくされていたが、その分、米国株の急落一服を受けたショート・ポジション解消目的の買いが殺到している。住友電気工業<5802>や古河電気工業<5801>、SWCC<5805>も急伸している。

■Synspective <290A>  1,148円   +150 円 (+15.0%) ストップ高   11:30現在
 Synspective<290A>が急反発し年初来高値を更新している。9日の取引終了後、航空自衛隊の入札案件「宇宙システムにおけるセキュリティガイドラインの作成」を受注したと発表しており、好材料視されている。同案件は、航空自衛隊の装備品である宇宙システムに対して、個々の宇宙システムに対するセキュリティ管理策を策定するための指針となる標準的なガイドラインの作成に関するもので、日本の防衛テックスタートアップであるスカイゲートテクノロジズ(東京都渋谷区)と共同で実施する。契約金額は9999万円で、契約期間は25年2月3日から26年2月27日までという。同時に、防衛省情報本部の「画像調達案件」を落札したと発表した。落札金額は8700万円で、契約期間は25年4月9日から26年3月31日までとしている。

■アドバンテスト <6857>  5,917円   +727 円 (+14.0%)  11:30現在
 アドバンテスト<6857>に買い注文が集中し寄り付き商いが成立せず、カイ気配で始まったほか、ディスコ<6146>、東京エレクトロン<8035>なども軒並み気配値で水準を切り上げる展開となった。前日の米国株市場ではマグニフィセントセブンなど大手IT株を中心に大きく買い戻され、特に画像処理半導体大手のエヌビディアは18.7%高と値を飛ばした。半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も同じく18.7%高と記録的な急騰を演じており、これを受けて東京市場でも半導体関連が一気に買い戻される展開となっている。アドテストはエヌビディアを主要顧客としており、エヌビディア急騰に追随する格好で空売り筋のショートカバーも株価に浮揚力を与えている。

■芝浦電子 <6957>  4,720円   +530 円 (+12.7%)  11:30現在
 芝浦電子<6957>がカイ気配スタート。日本経済新聞電子版が10日未明、「ミネベアミツミがセンサー大手の芝浦電子に買収提案する」と報じた。台湾の電子部品大手の国巨(ヤゲオ)のTOB(公開買い付け)価格を上回るようにTOB価格を調整しており、事実上のホワイトナイト(友好的な買収者)となるという。芝浦電子はミネベアミツミ<6479>のTOBに賛同する見通しとも伝えている。買収額を巡る思惑から、芝浦電子に買いが入ったようだ。芝浦電子は10日朝にコメントを開示。報道された内容について、検討を行っており、本日開催の取締役会に付議する予定だとした。

■リクルート <6098>  7,898円   +794 円 (+11.2%)  11:30現在
 リクルートホールディングス<6098>が一時12%を超える急騰をみせ、8000円台に乗せる場面があった。ここ5日移動平均線が上値抵抗ラインとなり約2カ月にわたる下落トレンドを続けてきたが、目先は同移動平均線をマドを開け跳び越える形で波動転換を明示している。前日にトランプ米政権が発動したばかりの相互関税の上乗せ分について、一部の国や地域に90日間停止することを許可すると発表し、米関税政策が米国や世界経済に及ぼす影響が緩和される、との思惑から全面高に買い戻された。この流れが東京市場にも波及しているが、そのなか同社は求人情報検索エンジン「インディード」で米国中心に積極展開しており、米経済の失速懸念が和らいだことがポジティブ材料となっている。また、今月3日には世界最大の資産運用会社であるブラックロックが同社株を買い増し、保有株比率が7%を超えたことが判明している。この時は全体リスク相場で反応は限られたが、改めて企業価値向上に向けた期待がリバウンド狙いの買いを後押ししているもようだ。

■三菱UFJ <8306>  1,736.5円   +166.5 円 (+10.6%)  11:30現在
 三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>や三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>が急反発した。米国市場では中国による米国債売却観測などが広がり、直近で長期金利が急上昇し、金融システムに対する悪影響が警戒されるようになった。だが前日に実施された米国の10年債入札は順調な結果となり、債券需給を巡る悲観的な見方が後退して米長期金利の上昇は一服。米国時間10日には30年債入札が予定されており、なお警戒感がくすぶった状況にあるものの、トランプ米大統領が相互関税の一部について90日間の停止措置をSNS上で表明したことに伴って投資家のリスク許容度は幾分回復し、10日の日本の長期金利には上昇圧力が掛かっている。これらの環境変化に呼応する形で、銀行株に対してはショートカバーが誘発される格好となった。

■フジHD <4676>  3,253円   +257.5 円 (+8.6%)  11:30現在
 9日に発表した「レノが保有株9.77%に買い増し」が買い材料。
 投資会社レノが9日付で変更報告書を提出。レノと共同保有者のフジHD株式保有比率は8.74%→9.77%に増加した。

■セブン&アイ <3382>  1,998.5円   +150 円 (+8.1%)  11:30現在
 セブン&アイ・ホールディングス<3382>が急伸している。9日の取引終了後、25年2月期の連結決算発表にあわせ、取得総数4億株(自己株式を除く発行済み株式総数の15.4%)、取得総額6000億円を上限とした自己株式の取得枠設定を発表し、材料視されたようだ。取得期間は4月10日から26年2月28日を予定する。26年2月期の売上高予想は前期比10.1%減の10兆7610億円、最終利益予想は同47.3%増の2550億円とした。年間配当は同10円増配の50円を計画する。国内コンビニエンス事業で増収増益を計画するほか、海外コンビニエンスストアやスーパーストア事業での利益を増加させる方針。25年2月期の売上高は前の期比4.4%増の11兆9727億6200万円、最終利益は同23.0%減の1730億6800万円だった。

■トレファク <3093>  1,855円   +138 円 (+8.0%)  11:30現在
 トレジャー・ファクトリー<3093>が大幅反発している。9日の取引終了後に発表した26年2月期連結業績予想で、売上高462億5200万円(前期比9.6%増)、経常利益44億4100万円(同8.8%増)を見込み、年間配当予想を前期比3円増の39円としたことが好感されている。アプリ会員の獲得などの継続的な取り組みによる買い取り・販売件数増加を見込む一方、外部環境の不透明な見通しを考慮し、単体既存店売上高は前期比2%増を予想。一方でグループで年間30~35店舗(前期24店舗)の新規出店を計画しており、業績拡大を見込む。なお、25年2月期決算は、売上高422億700万円(前の期比22.5%増)、経常利益40億8200万円(同20.4%増)だった。同時に28年2月期に売上高589億円、経常利益56億円を目指す中期経営計画を発表した。年間30~40店のペースで関東、関西、東海、九州などを中心に新規出店を行うほか、相乗効果・補完関係のあるリユース周辺事業やその他の事業に継続的に投資を行い成長基盤の拡大を図る方針。また、相乗効果や補完関係のあるM&Aを積極的に実行するとした。

■GENDA <9166>  1,099円   +81 円 (+8.0%)  11:30現在
 GENDA<9166>に大量の買い注文が入り、カイ気配スタートで一気に切り返す展開となっている。同社はアミューズメント事業を国内外で展開し、M&A戦略なども駆使して業容拡大戦略を推進している。2020年にセガから取得したアミューズメント施設「GiGO」の出店戦略も順調で大幅増収増益路線をまい進中だ。そうしたなか、9日取引終了後、アミューズメント施設運営の北米大手であるPlayer One Amusement Groupを傘下に持つ米Pixel Intermediate Holding Corporationの全株式を取得し子会社することを発表した。これを手掛かり材料に投資マネーを呼び込む格好となった。

■トヨタ自動車 <7203>  2,523円   +157.5 円 (+6.7%)  11:30現在
 トヨタ自動車<7203>をはじめ自動車株が一斉に急反発に転じている。前日の米国株市場ではトランプ米大統領が相互関税の上乗せ分について90日間の一時停止を発表したことで、記録的な急反騰をみせており、東京市場でもこれに追随する形で全面高様相となっている。足もと外国為替市場で147円台まで急速にドル高・円安に振れていることも、為替感応度の高い自動車セクターに追い風となっている。特に同社は対ドル1円の円安で営業利益を約500億円押し上げると試算されており、株価を強く刺激している。ただ一方で、トランプ米政権は25%の自動車関税については変更しておらず、その意味で同社株などへの恩恵は限られる。総花的に買われた後の戻り売り圧力をどうこなすかも注目される。

■ライフネット生命保険 <7157>  1,655円   +95 円 (+6.1%)  11:30現在
 ライフネット生命保険<7157>が大幅反発した。9日の取引終了後、3月の業績速報を開示した。同月末の団体信用生命保険を含む保有契約年換算保険料は前年同月比20%増の345億1800万円となった。堅調な業況を評価した買いが株価を支援したようだ。このうち個人保険は同6%増の268億7800万円、団体信用生命保険は同2.3倍の76億4000万円だった。

■山善 <8051>  1,360円   +56 円 (+4.3%)  11:30現在
 山善<8051>が続伸している。同社は9日、ヒューマノイドロボットに特化した産業プラットフォームを構築するINSOL-HIGH(東京都千代田区)と業務提携契約を締結したと発表しており、好材料視されている。山善の生産現場における自動化ノウハウや独自の販売ネットワークと、INSOL-HIGHのヒューマノイドロボットに対応したWES(倉庫運用管理システム)や物流ノウハウを掛け合わせることで、さまざまな生産・物流現場に適応可能なヒューマノイドロボットの社会実装を目指す、日本初の「ヒューマノイドロボットの社会実装」に向けた共同プロジェクトを推進するとしている。

■アドヴァングループ <7463>  770円   +26 円 (+3.5%)  11:30現在
 アドヴァングループ<7463>が大幅反発している。9日の取引終了後、発行済み株式数(自社株を除く)の1.4%にあたる50万株または3億7200万円を上限に、10日朝の東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)で自社株買いを実施すると発表。これが材料視されているようだ。なお、東証の自己株式立会外買付取引情報によると、10日付で49万2000株の取得を完了している。

■S Foods <2292>  2,440円   +66 円 (+2.8%)  11:30現在
 S Foods<2292>がしっかり。9日取引終了後、25年2月期の連結業績に関し、売上高が計画を5億円下回る4445億円(前の期比4.6%増)、最終利益が計画を15億5000万円下回る26億5000万円(同70.8%減)で着地したようだと発表した。もっとも、発表を受けて売り向かう姿勢はみられず、全体相場にツレ高した。米国での生体牛高が響いたほか、ニュージーランドにおける中国向け販売が落ち込み、棚卸資産評価損を計上。収益が予想に対し下振れする。

■インスペック <6656>  549円   +80 円 (+17.1%) ストップ高買い気配   11:30現在
 インスペック<6656>はストップ高の549円水準でカイ気配となっている。9日の取引終了後、海外企業から半導体パッケージ基板検査装置の大型受注を獲得したと発表したことを好感した買いが流入している。半導体パッケージ基板検査装置及びその付帯装置を合わせて複数台受注し、受注総額は約7億8000万円(うち約2億3000万円分は25年2月度に受注済み)。なお、26年4月期以降に納入予定のため、25年4月期業績に与える影響はないとしている。


●ストップ高銘柄
 売れるG <9235>  573円   +80 円 (+16.2%) ストップ高   11:30現在
 スマサポ <9342>  1,080円   +150 円 (+16.1%) ストップ高   11:30現在
 川崎重工業 <7012>  7,457円   +1,000 円 (+15.5%) ストップ高   11:30現在
 リガクHD <268A>  755円   +100 円 (+15.3%) ストップ高   11:30現在
 など、10銘柄

●ストップ安銘柄
 iFSPWベ <2249>  19,005円   -5,000 円 (-20.8%) ストップ安   11:30現在
 楽天Wベア <1459>  569円   -100 円 (-15.0%) ストップ安   11:30現在
 iFナ百Wベ <2870>  21,440円   -5,000 円 (-18.9%) ストップ安売り気配   11:30現在
 以上、3銘柄





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