話題株ピックアップ【昼刊】:クオリプス、フジHD、ロート
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■クオリプス <4894> 8,950円 +1,500 円 (+20.1%) ストップ高買い気配 11:30現在 クオリプス<4894>は全般リスクオフ相場に逆行、大量の買い注文に寄り付き商いが成立せずカイ気配でスタートする人気となった。大阪大学発のバイオベンチャーで、ヒトiPS細胞由来の細胞シートなど再生医療製品の開発などを手掛ける。8日取引終了後、同社は厚生労働省に虚血性心筋症による重症心不全を適応としたヒト(同種)iPS細胞由来心筋細胞シートの製造販売承認申請を行ったことを発表、これを材料視する買いが集中した。株価は前日に12%強の大幅高で切り返し、25日移動平均線の上に再浮上したが、きょうはマドを開けて上放れる格好となっている。 ■フジHD <4676> 3,037円 +151.5 円 (+5.3%) 11:30現在 東証プライム 上昇率3位 フジ・メディア・ホールディングス<4676>が急騰している。アクティビストとして知られる村上世彰氏の長女である野村絢氏が、フジHDの筆頭株主に浮上したもようであることが8日の取引終了後に明らかとなり、思惑視されたようだ。同日にレノ(東京都渋谷区)が提出した変更報告書(報告義務発生日4月1日)によると、野村絢氏の保有割合は7.52%から8.74%に上昇した。昨年9月末の東宝<9602>の保有割合(7.93%)を上回り、信託銀行保有分を除いたベースでトップとなったとみられている。保有目的は「投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為等を行うこと」としている。 ■ロート製薬 <4527> 2,247円 +87 円 (+4.0%) 11:30現在 東証プライム 上昇率5位 ロート製薬<4527>が朝安後にプラスに転じるなど、頑強な動きをみせている。英投資ファンドのアセット・バリュー・インベスターズが8日、ロートに対し、中核事業への集中などに向け株主とより建設的な対話を求めるためのキャンペーンを開始すると発表した。不振の再生医療事業への投資が株主価値の重荷となり、主力のアイケアや化粧品事業は大きな潜在的価値を持つにもかかわらず、ロート全体の本質的価値を実現するポテンシャルを制限していると懸念を表明している。英ファンド側との対話を通じ、ロートの企業価値が向上するとの思惑から、買いを誘ったようだ。 ■パルHD <2726> 3,445円 +100 円 (+3.0%) 11:30現在 東証プライム 上昇率8位 パルグループホールディングス<2726>が続急伸している。8日の取引終了後に発表した26年2月期の連結業績予想で、売上高2310億円(前期比11.2%増)、営業利益264億円(同11.6%増)、純利益168億5000万円(同42.2%増)と2ケタ増収増益を見込むことが好感されている。前年のM&Aにより、「レイ・カズン」「w closet」「ノーリーズ」の3つのブランドがグループに新たに加わったことで売上高・利益の両面で貢献が期待できるほか、前年に発生したサーバートラブルに伴う販売機会ロスの反動増も売上高を押し上げる見通し。また、為替相場の落ち着きや販管費抑制効果の継続も寄与するとしている。なお、25年2月期決算は、売上高2078億2500万円(前の期比7.9%増)、営業利益236億5600万円(同27.1%増)、純利益118億4800万円(同7.8%減)だった。サーバートラブルによる仕入れ抑制の影響があったものの、雑貨事業で「3コインズ」が引き続き好調に推移した。なお、最終利益は創業者退任に伴う特別功労金31億5800万円を特別損失として引当計上したことが響き減益となった。 ■サトウ食品 <2923> 6,970円 +200 円 (+3.0%) 11:30現在 サトウ食品<2923>が続伸している。8日の取引終了後、25年4月期の連結業績予想について、売上高を450億円から462億円(前期比8.5%増)へ、営業利益を21億円から27億7000万円(同4.3%増)へ、純利益を17億1000万円から21億2000万円(同7.6%減)へ上方修正し、減益予想から一転して営業増益としたことが好感されている。時短・簡便といったニーズの高まりとコメ価格高騰を背景に、パックごはんや包装餅といった即食性のある商品の利用機会が拡大し、販売金額と販売数量が増加したことが要因。また、その他原材料費及び物流費の高騰を受け、価格改定を実施したことも寄与する。同時に、期末一括配当予想を60円から70円(前期60円)へ引き上げた。普通配当を5円増額するとともに、25年4月に創業75周年を迎えたことを記念して5円の記念配当を実施する。 ■アストロHD <186A> 607円 +9 円 (+1.5%) 11:30現在 アストロスケールホールディングス<186A>が続伸している。8日の取引終了後、米子会社が米国宇宙軍から受注したAPS-Rプロジェクトに関して、変更契約を新たに締結し、受注金額が再度増額したと発表したことが好感されている。受注金額は、従来の2940万ドルから4120万ドルに増額した。APS-Rは当初、軌道上で衛星に燃料補給を実施する衛星のプロトタイプの開発を行うプロジェクトとして、23年9月に米国宇宙軍より受注。今回の変更は、燃料補給衛星APS-Rを全面的なミッション開発と運用実証に移行させるためのもので、静止軌道で2回の燃料補給活動を実施する。これにより衛星の動的運用(自由な移動)のための機動性と運用の柔軟性を高めることで、新たな可能性を切り開くという。 ■マックスバリュ東海 <8198> 2,937円 +18 円 (+0.6%) 11:30現在 マックスバリュ東海<8198>がしっかり。8日の取引終了後に発表した3月度の月次売上高速報で、既存店売上高が前年同月比2.6%増と5カ月連続で前年実績を上回ったことが好感されている。買い上げ点数は苦戦したものの、客数、客単価、1品単価がいずれも前年を上回った。 ■東レ <3402> 866.8円 -75.8 円 (-8.0%) 11:30現在 東証プライム 下落率5位 東レ<3402>が急落し年初来安値を更新した。9日付の日本経済新聞朝刊は「欧州連合(EU)が自動車の材料として使われる炭素繊維について、原則禁止を検討していることが8日わかった」と報じた。炭素繊維を手掛ける東レの業績を押し下げる可能性が意識され、売りがかさんだようだ。三菱ケミカルグループ<4188>と帝人<3401>も大幅安となっている。報道によると、炭素繊維は廃棄時に細かい繊維が人体に悪影響を及ぼす恐れがあるとの見方から、欧州議会が提示した廃棄車のリサイクルを規定する指令の改正案では、使用を大幅に制限する有害物質の項目に炭素繊維が加わったという。 ■ディスコ <6146> 24,540円 -2,050 円 (-7.7%) 11:30現在 東証プライム 下落率7位 ディスコ<6146>が反落。前日の米国株市場では主要株価指数が揃って下落し、エヌビディアをはじめ半導体セクターも総じて下落、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は3.6%安と前日にリバウンドした上げ幅よりも大きな下げとなった。これを受けて東京市場でも半導体製造装置関連株に戻り売り圧力が改めて意識される状況となっている。そのなかディスコは25年3月期の連結営業利益について前の期比3割増の1650億円程度と5期連続過去最高を更新したもようと日本経済新聞が伝えたが、トランプ米政権の関税引き上げを背景とした世界経済の不透明感が強まるなか、先行き業績に対する警戒感から買いのニーズは限定的となっている。 ■INPEX <1605> 1,690円 -91.5 円 (-5.1%) 11:30現在 INPEX<1605>が大幅反落。8日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の5月限が前日比1.12ドル安の1バレル=59.58ドルと下落した。米国による「相互関税」に対する警戒感が高まるなか、中国との関税の報復措置が止まらない状態となっており、世界経済の悪化懸念が強まり、原油需要の低迷が警戒されている。WTI価格は、この日の時間外取引で一時56.70ドル近辺まで下落。この原油安を受け、石油資源開発<1662>やENEOSホールディングス<5020>などを含め石油関連株には売りが膨らんでいる。 ■トレファク <3093> 1,716円 -92 円 (-5.1%) 11:30現在 トレジャー・ファクトリー<3093>が大幅反落している。8日の取引終了後に発表した3月度の月次売上概況で、既存店売上高は前年同月比4.4%増と43カ月連続で前年実績を上回ったものの、地合い悪に売り優勢の展開となっている。月前半は天候に恵まれなかったものの、後半に回復し気温が上昇するにつれて、春物衣料の販売が伸長したほか、服飾雑貨、生活家電、ホビー用品なども堅調だった。なお、全店売上高は同12.4%増だった。 ■ダイセキ <9793> 3,410円 -120 円 (-3.4%) 11:30現在 ダイセキ<9793>が軟調推移。同社は8日の取引終了後、25年2月期の連結決算発表にあわせ、26年2月期の業績予想を開示した。今期の売上高は前期比4.0%増の700億円、最終利益は同6.3%増の99億円を見込む。2期ぶりに過去最高益を更新する見通しで、同時に自社株買いの実施も公表した。ただ株価は前日に大きく水準を切り上げていたとあって、発表内容を手掛かりに買い上がる姿勢は限られた。全体相場に再び下押し圧力が掛かるなかで、同社株も売りに押されている。ダイセキ単体では2月末時点のマーケットシェアは25.6%となり、取引工場数は前の期比で270工場増加した。今後、シェア30%超を目指して新規開拓に注力する方針。自社株買いは総数80万株(自己株式を除く発行済み株式総数の1.66%)、総額32億円を上限とし、4月9日から7月31日の間に実施する予定。 ■セルシード <7776> 504円 +37 円 (+7.9%) 一時ストップ高 11:30現在 セルシード<7776>やケイファーマ<4896>など再生医療関連に高いものが目立つ。クオリプス<4894>が8日の取引終了後、厚生労働省に対して虚血性心筋症による重症心不全を適応としたヒト(同種)iPS細胞由来心筋細胞シートの再生医療等製品製造販売承認申請を行ったと発表。これを受けて同社株がストップ高の8950円でカイ気配となっているほか、他の再生医療関連銘柄に物色が波及している。両社のほかジェイホールディングス<2721>、Heartseed<219A>、コージンバイオ<177A>なども大幅高。 ■シンカ <149A> 1,083円 +62 円 (+6.1%) 11:30現在 シンカ<149A>が急伸し1000円の大台に乗せた。8日の取引終了後に、アラブ首長国連邦ドバイ在住の個人投資家ヴォイチェフ・ヤクブ・ポドバス氏が同社株を買い増し、筆頭株主となったことが明らかとなり、これを手掛かり視した買いが入ったようだ。同日提出された変更報告書(報告義務発生日1日)によると。ポドバス氏の保有割合は15.75%となり、3月4日提出の同報告書に記載された保有割合9.83%から上昇。同社社長の江尻高宏氏の保有割合を上回った。ポドバス氏の保有目的は純投資となっている。 ■セキド <9878> 678円 +22 円 (+3.4%) 11:30現在 セキド<9878>が続伸している。8日の取引終了後、韓国でスキンケアブランド「MEDIPEEL(メディピール)」を展開する韓国スキンイデア社と、日本市場における輸入総代理店契約を締結したと発表しており、好材料視されている。「メディピール」は、エステティック専門家が厳選した高品質原料と皮膚科学基盤の技術力を結合し、臨床検証を経た高機能性スキンケア商品を開発、世界中の多様な肌タイプに合わせて販売し、グローバル市場で急速に立地を広げているK-ビューティーブランド。今回の契約によりセキドは、「レッドラクトコラーゲン ラッピングマスク」「プレミアムコラーゲンナイテ ネッククリーム」をはじめとする主要商品の国内正式輸入及び販売、ブランドマーケティング戦略を担当することになり、ブランド認知度の拡大と市場成長を図るとしている。 ■売れるG <9235> 493円 +80 円 (+19.4%) ストップ高買い気配 11:30現在 売れるネット広告社グループ<9235>はストップ高カイ気配。8日取引終了後、子会社の売れる越境EC社が中国ネット大手バイトダンスの協力を受け、「中国TikTokライブコマース」市場への本格参入を開始したと発表。これを材料視した買いが膨らんでいる。日本企業が中国市場へスムーズかつ効果的に参入できる新たな販路を提供する。中国版TikTok「抖音(ドウイン)」で、バイトダンス公認の影響力があるKOL(Key Opinion Leader)を起用し、ライブ配信とショート動画で商品をダイレクトに紹介。KOLのキャスティングから配信設計、販売分析までワンストップで支援する体制を整えているという。 ●ストップ高銘柄 日本オーエー研究所 <5241> 1,335円 +300 円 (+29.0%) ストップ高 11:30現在 VIXETF <318A> 1,710円 +300 円 (+21.3%) ストップ高 11:30現在 など、4銘柄 ●ストップ安銘柄 なし 株探ニュース