前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

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材料

■キッズバイオ <4584>  162円 (+50円、+44.6%) ストップ高

 キッズウェル・バイオ <4584> [東証G]がストップ高。3月31日取引終了後、25年3月期連結業績予想について売上高を40億円から49億円(24年3月期は24億3100万円)へ、最終損益を9億5000万円の赤字から2億円の赤字(同14億2200万円の赤字)へ上方修正すると発表。これが好感された。バイオシミラー事業において製造や納品が計画通り実行できたことに加え、一部製品でパートナー製薬企業に対する供給価格などの調整が進んだことで売上高が増加する見通し。契約一時金の計上も寄与する見込み。あわせて、子会社S-Quatre(エスカトル)が持田製薬 <4534> [東証P]との間で、国内における小児脳性麻痺と外傷性脳損傷を対象とした乳歯歯髄幹細胞(SHED)の実用化に向けた共同事業化に合意し、これに関する契約を締結したと発表した。これにより、契約一時金などを受領する予定という。

■HIS <9603>  1,635円 (+207円、+14.5%)

 東証プライムの上昇率トップ。エイチ・アイ・エス <9603> [東証P]が3日ぶり急反騰。同社は3月31日取引終了後、25年10月期第1四半期(24年11月-25年1月)の決算を発表、売上高は前年同期比16%増の933億3300万円と2ケタ増収を確保し、営業利益は同61%増の52億900万円と大幅な伸びを達成した。海外旅行を軸とする主力の旅行事業が欧州方面を中心に好調で、国内ではインバウンド効果が発現し、ホテル宿泊単価の上昇や稼働率向上が寄与した。これを好感する買いを呼び込んだ。

■オープンH <3288>  6,197円 (+626円、+11.2%)

 東証プライムの上昇率2位。オープンハウスグループ <3288> [東証P]が4日ぶり急反騰。3月31日の取引終了後、25年9月期の連結業績予想について、売上高を1兆3000億円から1兆3100億円(前期比1.1%増)へ、営業利益を1300億円から1430億円(同20.1%増)へ、純利益を820億円から1000億円(同7.6%増)へ上方修正し、あわせて期末配当予想を84円から94円へ引き上げたことが好感された。戸建関連事業における首都圏を中心とした都市部における安定した需要や、前期から取り組んできた利益率改善の取り組みが奏功したことなどが要因としている。なお、年間配当予想は178円(前期166円)となる。同時に、上限を375万株(発行済み株数の3.25%)、または150億円とする自社株買いを実施すると発表しており、これも好材料視された。取得期間は5月1日から9月30日までで、機動的な資本政策並びに株主価値の向上を目指すためとしている。

■コムシード <3739>  200円 (+18円、+9.9%)

 コムシード <3739> [名証N]が急反発。1日午前11時30分ごろ、SANKYO <6417> [東証P]と遊技機シミュレーターアプリを中心としたオンラインコンテンツ事業に関する業務提携を締結したと発表しており、好材料視された。SANKYOが発売する遊技機について、遊技機を利用したシミュレーターアプリをコムシードが展開および関連するサービスにおいて優先的に配信するほか、相互の事業発展につながる新たなコンテンツ創出に向けた検討及び協議を実施する。なお、業績に与える影響は精査中としている。

■しまむら <8227>  9,270円 (+707円、+8.3%)

 東証プライムの上昇率5位。しまむら <8227> [東証P]が続急伸。同社は3月31日の取引終了後、25年2月期の連結決算発表にあわせ、26年2月期の業績予想を開示した。今期の最終利益は前期比2.3%増の428億5800万円と、前期に続き過去最高益の更新を計画する。更に、前期の期末配当を従来の見通しから10円増額したうえで、今期の年間配当予想は同5円増配の205円としており、評価されたようだ。今期の売上高予想は前期比4.1%増の6926億4000万円とした。グループ全体で52店舗の新規出店と19店舗の閉店を予定する。既存店売上高の伸長とともに商品力・販売力の強化を図り、収益拡大につなげる。25年2月期の売上高は前の期比4.8%増の6653億5800万円、最終利益は同4.5%増の418億8500万円だった。

■IIF <6545>  623円 (+47円、+8.2%)

 インターネットインフィニティー <6545> [東証G]が3日ぶり急反発。3月31日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表したことが好感された。上限を15万株(発行済み株数の2.76%)、または1億2000万円としており、取得期間は4月1日から9月30日まで。経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行及び株主還元を図るためとしている。

■テスHD <5074>  294円 (+22円、+8.1%)

 東証プライムの上昇率6位。テスホールディングス <5074> [東証P]が3日ぶり急反発。3月31日の取引終了後、25年6月末時点の株主から株主優待制度を導入すると発表したことが好感された。毎年6月末日時点で10単元(1000株)以上を保有する株主を対象に、特設サイトで5000種類以上の商品と交換できる株主優待ポイントを保有株数に応じて3000~4万ポイント贈呈する。同時に、子会社テス・エンジニアリングが、静岡菊川蓄電所から系統用蓄電所のEPC(設計、調達及び施工)について大口受注を獲得したと発表した。受注金額は約50億円で、26年6月期から27年6月期にかけて売り上げ計上する予定。なお、受注先である静岡菊川蓄電所が連結子会社に該当する可能性があり、この場合には受注金額は連結売上高に計上されないとしている。

■AIストーム <3719>  225円 (+16円、+7.7%)

 AIストーム <3719> [東証S]が急反発。同社は1日正午ごろ、3カ年の中期経営計画を策定したと発表。最終年度となる27年12月期通期の単独営業利益目標を12億円(25年12月期予想は1億7000万円)としていることが評価されたようだ。27年12月期の単独売上高目標は80億円(同16億円)に設定。現在のERP(基幹業務システム)を軸としたビジネスモデルから人工知能(AI)を核とした事業体に変貌を遂げることを基本方針に掲げている。

■キムラタン <8107>  52円 (+3円、+6.1%)

 キムラタン <8107> [東証S]が急反発。同社は3月31日取引終了後、ウェアラブル事業に関してミツフジ(京都府精華町)と資本・業務提携したと発表しており、これが材料視されたようだ。この提携は、ミツフジが高齢者を対象とした深部体温変化のアルゴリズムの研究・開発とアルゴリズムを搭載した猛暑リスクの軽減につながる製品の企画・開発・生産を行い、同社がこの製品の5年間の独占販売権及び一次卸販売権に基づき販売するもの。なお、同社はミツフジが発行する新株式の一部を引き受け、5000万円を出資する。

■ザッパラス <3770>  376円 (+21円、+5.9%)

 ザッパラス <3770> [東証S]が急反発。3月31日の取引終了後、4月1日朝の東証の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)で上限を300万株(発行済み株数の25.24%)、または10億6500万円とする自社株買いを実施すると発表したことが好感された。株主還元及び資本効率の向上を目的としており、取得した全自社株は4月11日付で消却する。なお、1日朝のToSTNeT-3において、うち291万2000株を取得した。同時に、米国子会社が運営する「Tarot.com」などの海外占いサービスを譲渡したと発表した。国内占いサービスに経営資源を集中するのが狙いで、譲渡価額は非開示。なお、25年4月期業績への影響は軽微としている。

■シナネンHD <8132>  6,300円 (+340円、+5.7%)

 東証プライムの上昇率10位。シナネンホールディングス <8132> [東証P]が4日ぶり急反発。3月31日の取引終了後、25年3月期の連結業績予想について、営業利益を28億円から36億円(前の期7億1100万円の赤字)へ、最終利益を18億円から30億円(同10億3900万円の赤字)へ上方修正したことが好感された。石油類の販売数量減少により売上高は3400億円から3148億円(前の期比9.6%減)へ下方修正したものの、電力事業で市場連動型プランへの移行と管理体制の見直しが寄与し黒字回復が順調に進んだことや、石油事業で灯油取引の収益性が改善したことなどが利益を押し上げた。

※1日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

株探ニュース

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