前日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―
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■セブン&アイ <3382> 2,118円 (-280.5円、-11.7%) 東証プライムの下落率3位。セブン&アイ・ホールディングス <3382> [東証P]が続急落。27日朝方、創業家の伊藤家によるMBO提案を巡る報道に関し、コメントを発表。「代表取締役副社長の伊藤順朗氏と伊藤興業から、当社買収に関する正式提案に必要となる資金調達の目途が立たなくなったとの連絡を受領した」とした。これがネガティブ視されたようだ。会社側としては引き続き株主の価値実現のために、カナダのコンビニ大手アリマンタシォン・クシュタールからの提案を含め、すべての戦略的選択肢を精査・検討していくという。 ■栃木銀 <8550> 277円 (-23円、-7.7%) 東証プライムの下落率4位。栃木銀行 <8550> [東証P]が続急落。26日取引終了後、25年3月期連結業績予想について最終損益を36億円の黒字から223億円の赤字(前期21億100万円の黒字)へ下方修正すると発表した。一転して大幅な最終赤字となる見通しを示したことから、これが嫌気され売られた。低金利環境下で購入した低利回りの債券や外国債券ファンドの逆ザヤなどにより運用利回りが低迷し、含み損を抱えていた有価証券ポートフォリオを入れ替え、これに伴い売却損を計上するため。日本の政策金利引き上げで期間の短い円債への入れ替えが可能になってきたこと、米国のインフレ懸念が再燃してきたことにより、このタイミングで入れ替えを加速させるという。なお、配当予想は据え置くとした。 ■東電HD <9501> 374.8円 (-18.4円、-4.7%) 東証プライムの下落率10位。東京電力ホールディングス <9501> [東証P]が続落。27日午前10時ごろ、柏崎刈羽原子力発電所のテロ対策施設「特定重大事故等対処施設」について、発電用原子炉設置許可に関する工事計画変更届け出を原子力規制委員会に提出したと発表した。工事工程の見直しにより工事完了時期を変更するため。7号機を今年3月から2029年8月へ、6号機を26年9月から31年9月へそれぞれ変更するという。これをネガティブ視した売りが出ている。今回のテロ対策施設の完成延期については前日26日に事前報道で明らかになっていた。報道を受けて会社側は同日、「当社が発表したものではない」とした上で、工事工程の見通しについて公表のメドが立ち次第知らせるとしていた。 ■ロート <4527> 2,198.5円 (-101円、-4.4%) ロート製薬 <4527> [東証P]が大幅反落。26日取引終了後、2032年満期ユーロ円建て転換社債型新株予約権付社債(CB)を発行し、約250億円(手取り金)を調達すると発表した。コア事業(OTC医薬品、スキンケア、機能性食品)の研究・商品開発の強化、成長投資事業(医療用眼科領域、再生医療、開発製造受託)の研究開発などに加え、借入金の返済資金や自社株買いに充てる。これを受け、将来的な株式価値の希薄化を懸念した売りが出た。なお、あわせて取得上限243万株(自己株式を除く発行済み株数の1.07%)、または50億円とする自社株買いの実施を発表した。期間は2月27日から4月30日まで。このうち、217万4300株を27日朝の東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)で取得した。 ■イオン <8267> 3,688円 (-78円、-2.1%) イオン <8267> [東証P]が4日ぶりに反落。そのほか、吉野家ホールディングス <9861> [東証P]など2月期決算銘柄の下げが相次いだ。27日は2月末の配当権利落ち日となり、その影響を受けたようだ。ワキタ <8125> [東証P]やバロックジャパンリミテッド <3548> [東証P]が株価水準を切り下げ、リヒトラブ <7975> [東証S]やNo.1 <3562> [東証S]が大幅安となった。 ※27日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋 株探ニュース