話題株ピックアップ【夕刊】(1):アストロHD、ソシオネクス、弁護士COM

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■トナミホールディングス <9070>  6,870円   +1,000 円 (+17.0%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率トップ
 トナミホールディングス<9070>がストップ高。日本郵政<6178>が26日の取引終了後、傘下の日本郵便が株式取得を目的に設立した子会社を通じ、トナミHDに対し株式公開買い付け(TOB)を実施すると発表した。買付価格は1株1万200円で、26日終値(5870円)を約73.8%上回る水準。トナミHDのMBO(経営陣が参加する買収)に該当する取引の一環で、非公開化を目的とする。トナミHDの株価はTOB価格にサヤ寄せする動きとなっている。買付予定数の下限は603万6500株(所有割合66.52%)で、上限は設定しない。買付期間は2月27日から4月10日まで。TOBが成立した場合、所定の手続きを経て、トナミHDは上場廃止となる見込み。東京証券取引所は26日付でトナミHDを監理銘柄(確認中)に指定した。

■アストロHD <186A>  795円   +100 円 (+14.4%) ストップ高   本日終値
 アストロスケールホールディングス<186A>がストップ高。この日の寄り前、防衛省から機動対応宇宙システム実証機の試作に係る大型契約を獲得したと発表。日本の安全保障・防衛関連市場への本格参入の契機となることから、これを好感した買いが流入した。同プロジェクトは、将来の静止軌道上での宇宙領域把握をはじめとする宇宙監視、情報収集、宇宙作戦能力の向上に必要となる技術の軌道上実証を目的として、「静止小型実証衛星」を設計し、プロトタイプモデルとフライトモデルの特徴を兼ね備えたプロトフライトモデルの試作・試験を行うもの。受注金額は66億900万円。納期は28年3月末で、25年4月期業績への影響は軽微としている。

■ソシオネクスト <6526>  2,300円   +259 円 (+12.7%)  本日終値  東証プライム 上昇率2位
 ソシオネクスト<6526>が大幅高。同社はきょう、米アルファベット傘下のGoogle Quantum AIとの戦略的パートナーシップを発表しており、これが材料視されたようだ。両社は共同で、Google Quantum AIの次世代量子コンピューティングシステム用のコントローラSoCを開発する。今回の量子コンピューティングシステムに関する新たなパートナーシップでは、同社の知見や技術を活用し、高精度で高品質な半導体製品を提供することで、Google Quantum AIの量子コンピューティングシステムに貢献し、技術革新を推進するとしている。

■弁護士ドットコム <6027>  3,245円   +185 円 (+6.1%)  本日終値
 弁護士ドットコム<6027>が大幅に3日続伸。同社は26日取引終了後、自社が運営するCVC(コーポレート・ベンチャー・キャピタル)「プロフェッショナルテック・キャピタル」が、あかり保証(大阪市北区)に出資したことを明らかにしており、これが買い手掛かりとなったようだ。あかり保証は、身元保証サービスや見守り・財務管理サービス、死後事務サービスを提供している企業。同事業は同社が事業を行う弁護士向けサービスの事業領域と近接していることから将来の事業連携を視野に入れ、出資を決めたという。

■群馬銀行 <8334>  1,125円   +58.5 円 (+5.5%)  本日終値
 群馬銀行<8334>が3日ぶりに急反発した。同社は26日の取引終了後、累進配当の導入と期末配当予想の修正を発表。25年3月期の期末配当予想を従来の見通しから5円増額して25円に見直した。自己株式1000万株(発行済み株式総数の2.40%)の消却も発表しており、これらを評価した買いが入った。年間配当予想は45円(前期比23円増配)となる。自己株式の消却は3月31日に実施する予定。

■フジクラ <5803>  6,625円   +304 円 (+4.8%)  本日終値
 フジクラ<5803>が続伸。SMBC日興証券が26日、フジクラの目標株価を6900円から8400円に増額修正した。投資評価は最上位の「1」を継続している。中国発の生成AI「ディープシーク」に関し、安価なシステム開発による光関連市場への影響など不透明要因が増えてきたとしながらも、2025年は大手クラウド事業者による高水準な投資が継続する見通しだと指摘。米国でのBEAD(ブロードバンド公平性・アクセス・配備)プログラムはトランプ政権下で予算縮小リスクが横たわりながらも、通信事業者が切望していることもあって、実行されると想定する。同証券はフジクラの26年3月期の営業利益予想を1250億円から1542億円に引き上げた。

■ニチレキグループ <5011>  2,270円   +92 円 (+4.2%)  本日終値
 ニチレキグループ<5011>が後場一段高となった。27日午後2時、取得総数100万株(自己株式を除く発行済み株式総数の3.40%)、取得総額26億円を上限とする自社株買いの実施を発表。これを好感した買いが入ったようだ。取得期間は3月1日から12月31日まで。

■日産自動車 <7201>  445.8円   +15.7 円 (+3.7%)  本日終値
 日産自動車<7201>は続伸。米ブルームバーグ通信がこの日午前9時過ぎ、「日産自動車は27日までに、内田誠社長兼最高経営責任者(CEO)を退任させることを視野に調整を始めた」と報じた。これを受けて同社株は前日比マイナス圏からプラスに転換。後場に入ってからも堅調に推移した。

■ニコン <7731>  1,585.5円   +51 円 (+3.3%)  本日終値
 ニコン<7731>が大幅高。同社はきょう、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が公募する令和6年度宇宙戦略基金事業で、技術開発テーマ「宇宙輸送機の革新的な軽量・高性能化及びコスト低減技術」の実施機関に採択されたと発表。これが買い手掛かりとなったようだ。この技術開発では、国内企業や大学からなる研究体制で、各機関が得意とする技術をリードしながら、国内初の大型金属3D積層造形システム本体及び同システムを活用した宇宙用途に適用可能な精密部品の低コスト化、リードタイム短縮などの世界市場を勝ち抜く造形技術を開発・実証することを目指すという。

■科研製薬 <4521>  4,579円   +147 円 (+3.3%)  本日終値
 科研製薬<4521>が3日続伸し昨年来高値を更新した。26日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表したことが好感された。上限を180万株(発行済み株数の4.52%)、または90億円としており、取得期間は2月27日から9月30日まで。株主還元の強化及び資本効率の向上などを図るとともに、1月に実施したジョンソン・エンド・ジョンソンのコーポレートベンチャーキャピタル組織であるジョンソン・エンド・ジョンソン・イノベーション-JJDC社を割当先とする自社株の処分に伴う株式の希薄化に対応するために実施するという。なお、取得した全自社株は5月30日付で消却する。

株探ニュース

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