株価指数先物【寄り前】 短期的ながらリバウンド狙いのロング対応

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先物

大阪3月限ナイトセッション
日経225先物 38060 -160 (-0.41%)
TOPIX先物 2707.0 -13.5 (-0.49%)
シカゴ日経平均先物 38055 -165
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 26日の米国市場はNYダウが下落した一方で、 S&P500、ナスダックは上昇。トランプ米大統領が欧州連合(EU)からの輸入品に25%の関税を課す方針を表明したことで、貿易戦争や世界経済への悪影響を警戒した売りが優勢となった。また、1月の米新築住宅販売が前月比10.5%減の65万7000戸と、市場予想(68万戸程度)を下回ったことも重荷となり、NYダウは3日ぶりに下落。

 このところ下げが目立っていたハイテク株には値頃感から買いが入り、ナスダック指数は5日ぶりに反発した。なお、注目を集めていたエヌビディアの2024年11月~25年1月期決算は、AI半導体の需要が底堅く、売上高および見通しも市場予想を上回った。

 NYダウ構成銘柄では、エヌビディアのほか、マイクロソフト、シャーウィンウィリアムズ、ウォルト・ディズニー、アマゾン・ドット・コムが買われた。半面、ユナイテッドヘルス・グループ、ジョンソン・エンド・ジョンソン、メルク、アムジェン、アップルが下落。

 シカゴ日経平均先物(3月限)清算値は、大阪比165円安の3万8055円だった。日経225先物(3月限)のナイトセッションは日中比10円安の3万8210円始まり、その後はロング優勢となり、3万8300円を回復。米国市場の取引開始直後に3万8110円まで下げた後に切り返し、中盤にかけて3万8470円まで買われる場面もみられた。ただし、買い一巡後はショートの動きが強まり3万7920円まで下落幅を広げた。終盤にかけてはショートカバーにより下げ渋り、3万8060円でナイトセッションの取引を終えた。

 シカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや売り先行で始まりそうだ。トランプ氏の対EU関税発言を受けて節目の3万8000円を割り込む場面もみられたが、その後はボリンジャーバンドの-2σ(3万8080円)水準で下げ渋る動きとなったことで、売り一巡後は3万8000円処での底堅さが意識される可能性はありそうだ。

 ただし、エヌビディアは時間外取引で一時4%超の上昇をみせたものの、その後マイナスに転じる場面もあり、指数インパクトの大きい値がさハイテク株への影響は限られそうである。米国ではナスダック指数が5日ぶりに反発したものの、積極的なロングを手控えさせそうである。

 もっとも、エヌビディアの予想を上回る決算によってショートも仕掛けづらく、-2σ水準で底堅さがみられるようだと、短期的ながらリバウンド狙いのロングに向かわせる展開がありそうだ。バンドは下向きで推移しているものの、-2σと-1σ(3万8570円)によるレンジが意識されよう。

 そのため、オプション権利行使価格の3万8000円から3万8500円のレンジを想定する。3万8000円を割り込む局面では、権利行使価格の3万7875円処をサポートとした押し目狙いのロング対応に向かわせそうだ。

 26日の米VIX指数は19.10(25日は19.43)に低下した。概ね18.00~20.00辺りの推移であり、トランプ氏の関税発言を受けても急伸する流れにならなかったことは安心感につながりそうである。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で14.04倍に上昇した。東京エレクトロン<8035>[東証P]が日経平均株価を押し下げ、一時13.99倍と昨年9月半ば以来の14.00倍を下回る場面もみられた。その後はアドバンテスト<6857>[東証P]の後場に入ってからの切り返しの影響もあり、NTショートを巻き戻す動きが入ったようだ。エヌビディアのインパクトは限られそうだが、前日に14.00倍を下回ったこともあり、リバランスでNTロングに振れやすくなろう。

株探ニュース

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