株価指数先物【寄り前】 25日線割れで-1σとのレンジに移行
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大阪3月限ナイトセッション 日経225先物 38980 -190 (-0.48%) TOPIX先物 2755.5 -12.0 (-0.43%) シカゴ日経平均先物 38985 -185 (注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比) 19日の米国市場はNYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。トランプ米大統領は18日、自動車への追加関税について「25%くらいになる」と述べたほか、半導体や医薬品にも追加関税を課す考えを表明した。トランプ米政権による関税引き上げへが警戒されて、主要な株価指数は下落に転じる場面もみられた。ただ、ディフェンシブ株の一角が買われ、指数を支える形になった。ナスダック指数は小幅ながら5日続伸、S&P500指数は連日で最高値を更新した。 米連邦準備理事会(FRB)が公表した1月28~29日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨では、インフレ抑制で進展を確認したい考えであり、追加利下げに慎重な姿勢を保っていることが改めて示された。 1月の米住宅着工件数は前月比9.8%減の年率換算136万6000戸となり、市場予想(139万戸程度)を下回った。一戸建て住宅の着工件数は前月比8.4%減の年率99万3000戸、集合住宅は同13.5%減の37万3000戸となり、一戸建て、集合住宅がともに減少。 NYダウ構成銘柄では、メルク、ユナイテッドヘルス・グループ 、トラベラーズ 、ベライゾン・コミュニケーションズ 、ジョンソン・エンド・ジョンソン 、マイクロソフト が上昇。半面、セールスフォース、ホーム・デポ、ゴールドマン・サックス・グループ 、JPモルガン・チェース 、シャーウィンウィリアムズ が売られた。 シカゴ日経平均先物(3月限)清算値は、大阪比185円安の3万8985円だった。日経225先物(3月限)のナイトセッションは、日中比10円高の3万9180円で始まり、寄り付きを高値にショート優勢となり、中盤にかけて節目の3万9000円を割り込んだ。米国市場の取引開始後に下へのバイアスが強まり、一時3万8750円まで売られる場面もみられた。終盤にかけてショートカバーとみられる動きにより持ち直し、3万8980円でナイトセッションの取引を終えた。 シカゴ先物にサヤ寄せする形から、売り先行で始まることになりそうだ。米国市場は上昇したものの、トランプ関税への警戒や日銀の追加利上げ観測が根強いなか、戻り待ち狙いのショートが入りやすいだろう。日経225先物はナイトセッションの開始後ほどなくして25日移動平均線(3万9140円)、75日線(3万9080円)を下抜け、これまで底堅さがみられていた節目の3万9000円を割り込んできた。ボリンジャーバンドの-1σ(3万8750円)まで下げた後は持ち直す形となったが、75日線と-1σによるレンジが意識されそうである。 そのため、早い段階で節目の3万9000円や75日線、25日線を回復できるかが注目される。25日線接近では戻り待ち狙いのショートが入りやすいため、オプション権利行使価格の3万8625円から3万9125円辺りのレンジを想定する。早い段階で25日線を回復してくるようだと、ショートカバーを誘う流れになる可能性はあるだろう。 19日の米VIX指数は15.27(18日は15.35)に低下した。一時15.96に上昇する場面もみられたが、25日線(15.95)、75日線(16.02)が抵抗線として意識されていた。引き続きボトム圏での推移であり、米国についてはリスク選好に向かわせそうだ。 昨日のNT倍率は先物中心限月で14.15倍と横ばいで推移。一時14.09倍に低下する場面もみられたが、直近のボトム水準に到達したことで、NTショートを巻き戻す動きが入ったようだ。ただし、14.10倍から200日線(14.22倍)辺りでのレンジを継続しており、スプレッドは狙いにくい状況である。ナスダック指数が小幅ながら5日続伸したことで、ややNTロングに向かわせる可能性はあると考えられる。 株探ニュース