富田隆弥の【CHART CLUB】 「往来下限から反転も、まだ続く乱高下」
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「往来下限から反転も、まだ続く乱高下」 ◆日経平均株価は2月3日に3万8401円まで下げて、昨年9月下旬から続く往来相場の下限(3万8000円)に迫ったが、そこで下げ止まって切り返し、再び往来上限(4万円)を目指す流れに入ってきた。 ◆日足チャートは、200日移動平均線(13日時点3万8637円)を下値に切り返して25日線(同3万9140円)を突破。順位相関指数(RCI)は底値圏から反転をみせる。企業業績は好調で、日経平均株価のEPS(1株当たり利益)は13日時点で2564円に上昇しており、PER (株価収益率)16倍を目指すなら1月と12月に付けた高値(4万0279円~4万0398円)を捉えることも可能だ。 ◆ただし、今週の戻りは、①為替が12日早朝に1ドル=154.80円まで円安に振れた、②14日のオプションSQ(特別清算指数算出日)を前に先物主導で上昇した――これらの要因を考慮しておく必要もある。つまり、インフレの再燃懸念が燻る米国の動向やSQ通過後の需給次第では、為替も日経平均株価も依然として乱高下する可能性があるということだ。 ◆サイコロジカルラインが13日に注意信号を灯す9勝3敗(75%)となった。需給で注視する信用買い残は4兆4310億円、裁定買い残は1兆9916億円とともに高水準にある(2月7日時点)。NYダウは12月4日に史上最高値4万5073ドル、1月31日に4万5054ドルの高値を付けてダブルトップの状態にある。 ◆日経平均株価は往来相場を明確に突破するまでは安心できず、現時点では往来内での上げ下げが続くことを想定しておく。そして、往来チャートの基本である「放れに従う」を忘れずにおきたい。 (2月13日 記、毎週土曜日に更新) 情報提供:富田隆弥のチャートクラブ 株探ニュース