話題株ピックアップ【夕刊】(3):エクサWiz、大塚HD、鳥居薬
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■名糖産業 <2207> 2,052円 +90 円 (+4.6%) 本日終値 名糖産業<2207>が後場に上げ幅を拡大し、昨年来高値を更新した。10日午後2時、25年3月期第3四半期累計(4~12月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を見直し、利益予想を引き上げたほか、配当予想を増額修正した。株主優待制度の拡充も公表し、好感されたようだ。今期の経常利益予想を従来の見通しから2億5000万円増額して26億5000万円(前期比85.3%増)、最終損益の黒字額の予想を2億5000万円増額して46億5000万円(前期は7億300万円の赤字)に見直した。売上高予想は据え置いた。化成品事業での高利益率製品の販売増による影響や、食品事業での商品の内容量変更・価格改定効果などが寄与する。期末配当予想については2円増額して18円に修正した。年間配当予想は35円(前期比7円増配)となる。中期経営計画の配当目標も引き上げ、27年3月期の配当目標については43円から45円に引き上げた。更に、年2回実施する株主優待のうち、9月末日を基準日とする株主優待の対象となる保有株式数の要件に「200株以上1000株未満」を新設。そのうえで、基準日と保有株式数に応じて贈呈する商品の金額(小売価格)を増額することとした。4~12月期の売上高は前年同期比16.8%増の212億9900万円、経常利益は同85.8%増の25億600万円だった。このほか、同社は今年9月1日付で商号をmeitoに変更すると発表した。 ■大氣社 <1979> 4,790円 +200 円 (+4.4%) 本日終値 大氣社<1979>が後場上げ幅を拡大。正午ごろ、25年3月期の連結業績予想について、売上高を2580億円から2690億円(前期比8.4%減)へ、営業利益を140億円から157億円(同14.1%減)へ、純利益を102億円から123億円(同21.2%減)へ上方修正したことが好感された。第3四半期時点で国内及び海外で工事の進捗が想定を上回ったことに加えて、工事の採算性が改善していることが売上高・利益を押し上げる。また、受取利息の増加や投資有価証券の売却が想定を上回っていることも寄与する。なお、同時に発表した第3四半期累計(24年4~12月)決算は、売上高1847億6600万円(前年同期比10.0%減)、営業利益99億2600万円(同18.1%減)、純利益81億8600万円(同20.0%減)だった。同時に、3月31日を基準日として1株を2株に株式分割すると発表しており、これも好材料視された。投資単位あたりの金額を引き下げ株式の流動性を高めるとともに、より幅広い層の投資家に保有されることが目的という。 ■エクサウィザーズ <4259> 531円 +19 円 (+3.7%) 本日終値 エクサウィザーズ<4259>が大幅高で5日続伸。この日の寄り前、100%子会社ExaMDが開発中の、自由会話音声で認知症を診断するAI医療機器が、厚生労働省によるプログラム医療機器(SaMD)の優先審査対象品目へ指定されたと発表しており、好材料視された。2月6日の厚労省薬事審議会プログラム医療機器調査会で同製品が優先審査の対象に指定される方針が了承され、7日付で正式に指定を受けたという。同指定を受けたことで今後、薬事承認までの各プロセスにおいて、より充実した相談制度の利用や優先的な審査を受けることが可能となり、世界に先駆けて同製品の医療機器としての承認を目指すとしている。 ■芝浦電子 <6957> 4,650円 +115 円 (+2.5%) 本日終値 芝浦電子<6957>が3連騰。午前11時ごろ、25年3月期の連結業績予想について、売上高を320億円から338億円(前期比4.3%増)へ、営業利益を48億円から54億円(同5.8%増)へ、純利益を33億6000万円から37億3000万円(同2.4%減)へ上方修正したことが好感された。オートモーティブ、ホームアプライアンス、インダストリアルの各分野において、売上高が前年を上回って推移しており、これを受けて第4四半期の売り上げ計画を見直したことが要因としている。なお、同時に発表した第3四半期累計(24年4~12月)決算は、売上高254億3000万円(前年同期比3.9%増)、営業利益41億300万円(同3.1%増)、純利益28億3300万円(同1.9%減)だった。同社に関しては、台湾電子部品大手のヤゲオ社が5日、同社の同意を得ずに、完全子会社化を目指して1株4300円でTOBを実施すると発表。芝浦電子側はこれに対する見解を「意見を決定次第速やかに公表する」としている。 ■大林組 <1802> 2,134円 +52 円 (+2.5%) 本日終値 大林組<1802>が後場に上げ幅を拡大し、上場来高値を更新した。同社は10日正午、25年3月期第3四半期累計(4~12月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を上方修正したほか、自社株買いの実施も発表しており、材料視されたようだ。今期の売上高予想を従来の見通しから1000億円増額して2兆6100億円(前期比12.3%増)、最終利益予想を410億円増額して1280億円(同70.5%増)に引き上げた。手持ち工事の進捗が順調に推移し、採算性が改善する。政策保有株式の売却による利益計上も業績予想に織り込んだ。また取得総数2000万株(自己株式を除く発行済み株式の2.8%)、取得総額300億円を上限とする自社株買いを2月12日から6月30日の間に実施する。取得した株式は全数消却する予定。4~12月期の売上高は前年同期比10.6%増の1兆8811億6100万円、最終利益は同2.0倍の955億5100万円だった。 ■大塚ホールディングス <4578> 8,033円 +107 円 (+1.4%) 本日終値 大塚ホールディングス<4578>が反発。前週末7日の取引終了後、集計中の24年12月期連結業績について、売上高が2兆3100億円から2兆3200億円(前の期比14.9%増)へ、営業利益が3200億円から3230億円(同2.3倍)へ、純利益が2400億円から3430億円(同2.8倍)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。医療関連事業の抗精神病薬「レキサルティ」、抗悪性腫瘍剤「ロンサーフ」の「コア2」製品や、持続性注射剤「エビリファイ メンテナ/エビリファイ アシムトファイ」、V2-受容体拮抗剤「ジンアーク」などに加えて、ニュートラシューティカルズ関連事業でアジアの「ポカリスエット」や北米の「ネイチャーメイド」が業績を牽引し計画を上回ったという。また、米国子会社における一過性の税務調整の影響により最終利益が膨らんだ。 ■鳥居薬品 <4551> 4,175円 -855 円 (-17.0%) 本日終値 東証プライム 下落率トップ 鳥居薬品<4551>は大幅安。前週末7日取引終了後に25年12月期単独業績予想を発表し、売上高を前期比7.1%増の647億円、営業利益を同39.7%減の41億円とした。前期から一転営業減益となったことが嫌気された。研究開発費や新製品販売開始に伴う販売促進費の増加などが利益面で響く見通し。配当予想は前期比据え置きの120円とした。なお、同時に発表した24年12月期決算は売上高が前の期比10.6%増の604億2600万円、営業利益が同35.0%増の67億9800万円だった。あわせて、27年12月期を最終年度とする中期経営計画を発表した。最終年度に売上高730億~760億円、営業利益80億~90億円を目指す。 ■メガチップス <6875> 4,905円 -845 円 (-14.7%) 本日終値 東証プライム 下落率3位 メガチップス<6875>は急落。前週末7日取引終了後、25年3月期連結業績予想について売上高を520億円から450億円(前期比22.3%減)へ、営業利益を40億円から23億円(同58.1%減)へ下方修正すると発表。これを嫌気した売りが大きく優勢となっている。アミューズメント向け事業の需要が想定を下回るため。また、ASIC事業で顧客の在庫調整による需要減少や一過性の追加開発費を見込んだことも響く見通し。投資有価証券売却益の計上により純利益見通しは据え置いた。また、配当予想は120円から140円(前期110円)へ引き上げた。 ■円谷フィHD <2767> 1,649円 -281 円 (-14.6%) 本日終値 東証プライム 下落率4位 円谷フィールズホールディングス<2767>は急落。前週末7日取引終了後に4~12月期連結決算を発表し、売上高は前年同期比20.6%減の977億6400万円、営業利益は同23.8%減の93億9000万円だった。遊技機の企画・開発・製造販売を手掛けるPS事業セグメントの減少が全体の足を引っ張った。通期で増収増益を見込んでいるだけに失望売りを誘ったようだ。 ■高速 <7504> 2,101円 -313 円 (-13.0%) 本日終値 東証プライム 下落率5位 高速<7504>は大幅安。前週末7日取引終了後、既存株主による77万9400株の売り出しと上限11万6900株のオーバーアロットメントによる売り出し、更に第三者割当による11万6900株の自己株式の処分を実施すると発表。株式需給の悪化を懸念した売りが出ている。売り出し価格は2月18日から同21日までのいずれかの日に決定する。浮動株比率や流動性の向上などを目指す。 ■国際計測器 <7722> 631円 +100 円 (+18.8%) ストップ高 本日終値 国際計測器<7722>がストップ高。前週末7日の取引終了後、25年3月期の連結業績予想について、売上高を110億円から125億円(前期比22.1%増)へ、営業利益を4億円から11億円(前期6億1200万円の赤字)へ、最終利益を2億円から8億5000万円(同2億5800万円の赤字)へ上方修正し、期末配当予想を10円から20円(年30円)へ引き上げたことが好感された。中国をはじめとするアジアのタイヤメーカー向けの生産ライン用タイヤ関連試験機の大型受注や、国内部品メーカー向けの電気サーボモーター式試験機などの受注獲得もあり、第3四半期までの業績が好調に推移したことに加えて、第4四半期以降もバランシングマシンを中心とする製品の売り上げが見込まれていることが要因としている。同時に発表した第3四半期累計(24年4~12月)決算は、売上高94億4800万円(前年同期比44.4%増)、営業利益9億7800万円(前年同期9億3900万円の赤字)、最終利益8億200万円(同6億5700万円の赤字)だった。 ●ストップ高銘柄 イタミアート <168A> 1,309円 +300 円 (+29.7%) ストップ高 本日終値 新東 <5380> 2,087円 +400 円 (+23.7%) ストップ高 本日終値 ビート <9399> 1,675円 +300 円 (+21.8%) ストップ高 本日終値 ランシステム <3326> 536円 +80 円 (+17.5%) ストップ高 本日終値 など、16銘柄 ●ストップ安銘柄 サンウェルズ <9229> 575円 -100 円 (-14.8%) ストップ安 本日終値 など、1銘柄 株探ニュース