話題株ピックアップ【夕刊】(3):任天堂、高千穂交易、サンエー
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■任天堂 <7974> 10,700円 +300 円 (+2.9%) 本日終値 任天堂<7974>が続伸し、実質上場来高値を更新。4日の取引終了後、25年3月期の連結業績予想について、売上高を1兆2800億円から1兆1900億円(前期比28.8%減)へ、営業利益を3600億円から2800億円(同47.1%減)へ、純利益を3000億円から2700億円(同45.0%減)へ下方修正し、あわせて期末配当予想を94円から81円(年116円)へ引き下げたことで反落して始まったものの、年内発売予定の「ニンテンドースイッチ2」に対する期待感の継続から買いが優勢となっている。下方修正は、第3四半期までの販売状況を踏まえ、「ニンテンドースイッチ」のハードウェア販売計画を1250万台から1100万台へ、ソフトウェア販売本数を1億6000万本から1億5000万本へ引き下げたことが要因。また、想定為替レートを1ドル=140円から150円へ見直した。同時に発表した第3四半期累計(24年4~12月)決算は、売上高9562億1800万円(前年同期比31.4%減)、営業利益2475億9700万円(同46.7%減)、純利益2371億8900万円(同41.9%減)だった。発売から既に8年目を迎えたことから「ニンテンドースイッチ」のハードの販売台数が954万台(同30.6%減)と振るわなかった。また、「スーパー マリオパーティ ジャンボリー」などヒットタイトルはあったものの、前期に「ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム」などがあった反動もあり、ソフト販売本数も1億2398万本(同24.4%減)と落ち込んだ。 ■高千穂交易 <2676> 4,060円 +105 円 (+2.7%) 本日終値 高千穂交易<2676>が4日ぶりに反発。4日の取引終了後に発表した第3四半期累計(24年4~12月)連結決算が、売上高196億4800万円(前年同期比3.6%増)、営業利益13億6200万円(同39.0%増)、純利益10億7100万円(同4.8%増)と大幅営業増益となったことが好感された。クラウドサービス&サポートセグメントで、ライセンス数の積み上げや大口顧客の新規獲得があったほか、保守事業で価格改定の取り組みにより収益性が改善したことが寄与した。また、システムセグメントで外資系企業オフィス向けセキュリティーシステムの売り上げが伸長したほか、前期の防火システム事業の一過性費用が?落したことも貢献した。なお、25年3月期通期業績予想は、売上高269億円(前期比6.6%増)、営業利益20億5000万円(同39.9%増)、純利益14億9000万円(同3.6%増)の従来見通しを据え置いている。 ■サンエー <2659> 2,941円 +62 円 (+2.2%) 本日終値 サンエー<2659>が後場終盤になって上げ幅を拡大。午後3時ごろ、25年2月期の期末一括配当予想を55円から80円へ引き上げたことが好感された。前期実績(110円、ただし24年9月1日付で1株から2株へ株式分割)に対して、実質増配となる。 ■トーカロ <3433> 1,774円 +34 円 (+2.0%) 本日終値 トーカロ<3433>は堅調。4日取引終了後、25年3月期連結業績予想について売上高を530億円から540億円(前期比15.5%増)へ、純利益を75億円から77億円(同21.7%増)へ上方修正すると発表した。第3四半期累計期間の業績が概ね従来予想を上回る水準で堅調に推移し、今後も半導体関連を中心に好調な売り上げが継続すると見込まれるため。あわせて配当予想を63円から65円(前期53円)へ増額した。これが好感された。 ■丸紅 <8002> 2,307円 +34.5 円 (+1.5%) 本日終値 丸紅<8002>が4日ぶりに反発。午前11時ごろ、25年3月期の連結業績予想について、最終利益を4800億円から5000億円(前期比6.1%増)へ上方修正し、あわせて期末配当予想を45円から50円(年95円)へ引き上げたことが好感された。金属事業で市況悪化などによる減益を見込むものの、電力、アグリ事業における増益や航空・船舶などでの一過性の利益の増加が要因としている。同時に発表した第3四半期累計(24年4~12月)決算は、売上高5兆7197億円(前年同期比5.4%増)、最終利益4251億7900万円(同14.5%増)となった。資源価格下落に伴い鉄鉱石事業・原料炭事業で減益となったものの、航空・船舶、フォレストプロダクツ、金融・リース・不動産などの事業が増益となった。また、上限を3000万株(発行済み株数の1.81%)、または300億円とする自社株買いを発表しており、これも好材料視された。取得期間は2月6日から6月30日までで、機動的な資本政策の遂行及び株主還元の拡充を図ることが目的としている。 ■良品計画 <7453> 4,029円 +20 円 (+0.5%) 本日終値 良品計画<7453>が3日ぶりに反発。4日の取引終了後に発表した1月度の国内売上高で、直営既存店とオンラインストアを合わせた売上高が前年同月比11.3%増と12カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。商品別で全ての部門で前年を上回った。なかでも衣服・雑貨は気温が低下するなか、アパレル中心に高い伸び率となった。なお、直営全店とオンラインストアを合わせた売上高は同19.6%増だった。 ■エービーシー・マート <2670> 3,141円 +14 円 (+0.5%) 本日終値 エービーシー・マート<2670>は朝安スタートもその後プラスに転換。4日の取引終了後に発表した1月度売上高で、既存店売上高が前年同月比6.1%増と35カ月連続で前年実績を上回ったことが好材料視された。年始商戦や下旬からスタートした旧正月需要などで売り上げは好調に推移した。商品別では、冬物商品や新作スニーカーが好調。また、北海道や日本海側の地域にかけては降雪需要もあった。なお、全店売上高は同7.0%増だった。 ■ファーストリテイリング <9983> 48,240円 +40 円 (+0.1%) 本日終値 ファーストリテイリング<9983>が3日ぶりに反発。4日の取引終了後に発表した1月度の国内ユニクロ売上速報で、既存店とEコマースを合わせた売上高が前年同月比8.6%増と3カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。気温が低く推移したことで、防寒衣料が好調な販売となったことに加え、新年祭商戦や新商品の販売も好調だった。客数は同2.3%減だったが、客単価は同11.2%増だった。 ■GAテクノ <3491> 1,222円 -258 円 (-17.4%) 本日終値 GA technologies<3491>は急落。4日取引終了後、海外募集による407万2400株の新株式発行を実施すると発表した。調達資金はM&A資金や銀行借り入れ返済金の一部、テクノロジー関連投資に充てる。株式価値の希薄化を懸念した売りが優勢となっている。 ■イビデン <4062> 3,800円 -700 円 (-15.6%) ストップ安 本日終値 東証プライム 下落率トップ イビデン<4062>がストップ安の水準となる前営業日比700円安の3800円に売られ、2022年以来の安値圏に沈んだ。同社は4日の取引終了後、25年3月期第3四半期累計(4~12月)の連結決算を発表した。売上高は前年同期比3.5%減の2703億3700万円、最終利益は同9.5%減の248億100万円だった。10~12月期の最終利益は同55%減と大幅な減益となった。固定資産除却損が想定よりも小幅にとどまる見通しとなったことを踏まえて、通期の最終利益予想について従来の見通しから10億円増額し、同20.6%減の250億円に見直したものの、市場の期待値を大幅に下回る決算内容となり、嫌気されたようだ。4~12月期は電子事業において、生成AIサーバー向けの受注は堅調だった半面、パソコンや汎用サーバー向けの高機能ICパッケージの需要が減少。価格競争が激しくなるなか、生産稼働も一時的に低下し収益を押し下げた。 ■DNAチップ研究所 <2397> 869円 +150 円 (+20.9%) ストップ高 本日終値 DNAチップ研究所<2397>がストップ高である869円。4日の取引終了後、筆頭株主である三井化学<4183>が完全子会社化を目指してTOBを実施すると発表しており、TOB価格1100円にサヤ寄せする格好となっている。両社は23年1月から資本・業務提携関係にあるが、完全子会社化により綿密に連携した業務運営を行うのが狙い。買付予定数は582万3062株(下限311万9000株、上限設定なし)、買付期間は2月5日から4月7日までを予定している。また、TOB成立後、DNAチップ株は所定の手続きを経て上場廃止となる予定で、この発表を受けて東京証券取引所は同社株を2月4日付で監理銘柄(確認中)に指定している。なお、DNAチップは今回のTOBに対し、賛同の意見を表明している。 ●ストップ高銘柄 中央紙器工業 <3952> 4,050円 +2,001 円 (+97.7%) ストップ高 本日終値 リプロセル <4978> 206円 +50 円 (+32.1%) ストップ高 本日終値 ネクスグループ <6634> 207円 +50 円 (+31.9%) ストップ高 本日終値 リベルタ <4935> 1,702円 +300 円 (+21.4%) ストップ高 本日終値 など、11銘柄 ●ストップ安銘柄 クシム <2345> 381円 -80 円 (-17.4%) ストップ安 本日終値 など、2銘柄 株探ニュース