エスエムエス、今期経常を一転17%減益に下方修正、未定だった配当は8.5円増配
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エス・エム・エス <2175> [東証P] が1月31日大引け後(15:30)に決算を発表。25年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比17.0%減の51.2億円に減った。 併せて、通期の同利益を従来予想の110億円→82.5億円(前期は99億円)に25.0%下方修正し、一転して16.7%減益見通しとなった。 会社側が発表した下方修正後の通期計画に基づいて、当社が試算した10-3月期(下期)の連結経常利益も従来予想の60.7億円→33.2億円(前年同期は41.2億円)に45.3%減額し、一転して19.4%減益計算になる。 同時に、従来未定としていた期末一括配当は28.5円(前期は20円)実施する方針とした。 直近3ヵ月の実績である10-12月期(3Q)の連結経常利益は前年同期比50.8%減の1.9億円に大きく落ち込み、売上営業利益率は前年同期の2.1%→0.1%に悪化した。 株探ニュース 会社側からの【修正の理由】 当社グループは、「高齢社会に適した情報インフラを構築することで人々の生活の質を向上し、社会に貢献し続ける」ことをグループミッションに掲げ、医療・介護/障害福祉・ヘルスケア・シニアライフの各事業領域において、人材紹介等のキャリア事業、介護/障害福祉事業者向け経営支援プラットフォーム事業(カイポケ)、アジア・オセアニアにおける医療情報サービス事業等、国内外で40を超えるサービスを展開しております。当社グループの事業領域である高齢社会に関連する市場は今後も拡大すると見込んでおり、既存事業の拡大及び新規事業の開発・育成に引き続き取り組んでおります。 中長期での市場が拡大する状況に変化はないものの、期初に想定できていなかった要因により、足元での連結業績が当初業績予想を下回って推移しており、当社グループの2025年3月期の通期連結業績予想を修正いたします。 キャリア分野においては、2024年4月に開始された医師の残業規制に伴う医療機関を中心とした働き方の見直し、診療報酬や介護報酬の改定による賃金上昇等の影響により、求職者の転職意欲に鈍化が見られ、売上高の成長が足元では限定的なものとなっています。また、人材紹介サービス事業者間での求職者獲得における競争が激しさを増しており、広告宣伝費の投資額は増加傾向にある一方で、医療・介護/障害福祉事業者における人材需要は一層高まっており、今後の成長継続に向けて引き続き求職者獲得のための広告宣伝投資が必要な環境にあります。 海外分野においては、メディカルプラットフォーム事業での一部顧客のマーケティング予算が一時的に縮小されたこと等の影響、グローバルキャリア事業でのビザ発給が一時的に停止されたこと、中東における情勢の変化等の影響により、売上高の計画を下回って推移しております。 これらの状況を踏まえ、売上高を61,050百万円、営業利益を6,300百万円、経常利益を8,250百万円、親会社株主に帰属する当期純利益を6,050百万円にそれぞれ下方修正いたします。<補足> 配当予想について 当社は、成長への投資を優先したうえで、財務の状況を勘案し、連結配当性向30%を目安に各期の業績に応じた配当を行う(ただし、M&A等の大きな投資機会発生の際には、この限りではない。)ことを基本方針としております。 今般、当社は業績予想を下方修正することとなりましたが、2025年3月期の配当につきましては、1株につき前期より8.5円増配し28.5円とする配当予想の修正を本日付けで実施し、これは修正前の連結業績予想における1株当たり当期純利益93.85円に対する連結配当性向が30.4%となる金額に相当し、修正後の連結業績予想における1株当たり当期純利益70.81円に対する連結配当性向が40.2%となる金額に相当します。詳細は、本日公表の「配当予想の修正(増配)に関するお知らせ」をご参照ください。(注) 上記の予想は、本資料の発表日現在において入手可能な情報に基づいており、実際の績等は様々な要素により記載の予測数値とは異なる結果となる可能性があります。 当社は、成長への投資を優先したうえで、財務の状況を勘案し、連結配当性向30%を目安に各期の業績に応じた配当を行う(ただし、M&A等の大きな投資機会発生の際には、この限りではない。)ことを基本方針としております。 配当予想につきましては、2025年3月期決算の状況を見極めた上で判断すべく「未定」としておりましたが、利益還元としての株主配当を実施できる状況にあると判断いたしました。 本日(2025 年1月31日)公表しました「業績予想の修正に関するお知らせ」にもありますとおり、今般、当社は業績予想を下方修正することとなりましたが、2025年3月期の期末配当につきましては、修正前の業績予想の1株当たり当期純利益を元に、1株につき前期より8.5円増配し28.5円といたします。 これは修正前の連結業績予想における1株当たり当期純利益93.85円に対する連結配当性向が30.4%となる金額に相当し、修正後の連結業績予想における1株当たり当期純利益70.81円に対する連結配当性向が40.2%となる金額に相当します。