話題株ピックアップ【夕刊】(2):サイバー、電通総研、タカラトミー

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■サイバーエージェント <4751>  1,190円   +56 円 (+4.9%)  本日終値
 サイバーエージェント<4751>が切り返し急。前日は朝高後に値を消したが、きょうは改めて投資資金が攻勢をかけており、5日移動平均線をサポートラインとする上昇トレンドが鮮明だ。29日取引終了後に25年9月期第1四半期(24年10~12月)の決算を発表、最終利益が50億7100万円の黒字(前年同期は4億7200万円の赤字)と回復色を鮮明としている。「ABEMA」の損益改善などをはじめメディア&IP事業が好調だったほか、AIを活用したネット広告需要が旺盛で収益押し上げに寄与した。これを好感する買いを呼び込んでいる。

■電通総研 <4812>  5,980円   +280 円 (+4.9%)  本日終値
 電通総研<4812>が反発。29日の取引終了後、集計中の24年12月期連結業績について、売上高が従来予想の1520億円から1526億4200万円(前の期比7.0%増)へ、営業利益が200億円から210億3900万円(同0.1%増)へ、純利益が140億円から151億1700万円(同3.1%増)へそれぞれ上振れて着地したようだと発表しており、好材料視された。ビジネスソリューション及び製造ソリューションが予想を上回ったことが要因。また、売上総利益率も向上した。

■タカラトミー <7867>  4,741円   +216 円 (+4.8%)  本日終値
 タカラトミー<7867>が後場急伸し、昨年来高値を更新した。同社はきょう、3月3日出荷分から一部商品の価格改定を実施すると発表。これによる採算改善などが期待されたようだ。対象製品はトミカ(369品)やプラレール(41品)など計593品で、メーカー希望小売価格を平均8.1%引き上げる。理由は生産コストが依然として高く推移していることなどを挙げている。

■コニシ <4956>  1,298円   +56 円 (+4.5%)  本日終値
 コニシ<4956>が大幅反発。29日の取引終了後に発表した第3四半期累計(24年4~12月)連結決算が、売上高1026億8600万円(前年同期比1.8%増)、営業利益84億8500万円(同3.0%増)、純利益60億円(同5.2%増)となり、減益だった上期決算から一転して営業増益となったことが好感された。主力のボンド事業で、新製品の採用が進んだことにより建築資材製造用や外壁タイル用接着剤の売り上げが増加したほか、新規開拓を進めている自動車・電子部品に使用される弾性接着剤や紙関連用水性接着剤、鋼製部材や異材種用接着剤の拡販が進んだ。また、工事事業で計画通りに工事が完工したことも寄与した。なお、25年3月期通期業績予想は、売上高1390億円(前期比4.5%増)、営業利益107億円(同4.0%増)、純利益74億円(同0.8%増)の従来見通しを据え置いている。

■東海理化 <6995>  2,338円   +89 円 (+4.0%)  本日終値
 東海理化<6995>が後場に上げ幅を拡大。中央発條<5992>が一段高となり昨年来高値を更新した。この日はトヨタ自動車<7203>を主要取引先とする中堅サプライヤーの25年3月期第3四半期累計(4~12月)の決算発表が相次いでいる。このうち東海理の24年10~12月期は減収ながら最終利益は前年同期比79%増となったほか、中発条の10~12月期は増収で最終利益は同31倍に拡大。同社は今期の業績予想の上方修正と、記念配当の実施を含む配当予想の引き上げも発表した。業況と株主還元姿勢を評価した買いが入ったようだ。一方、今期の最終損益の赤字額予想について従来よりも拡大する見通しを示した大豊工業<6470>は伸び悩んでいる。31日にはトヨタ系部品大手の決算発表が相次ぐ。

■アドバンテスト <6857>  8,792円   +274 円 (+3.2%)  本日終値
 アドバンテスト<6857>が続伸。29日の取引終了後、25年3月期の連結業績予想について、売上高を6400億円から7400億円(前期比52.1%増)へ、営業利益を1650億円から2260億円(同2.8倍)へ、純利益を1220億円から1675億円(同2.7倍)へ上方修正し、あわせて未定としていた期末配当予想を20円とし、年間配当予想を実質増配となる39円へ引き上げたことが好感された。SoC(システムオンチップ)を中心とするAI関連の旺盛なテスタ需要の継続が見込まれていることに加えて、製品供給能力増強への取り組みが奏功し、従来予想に織り込み切れなかった需要増への対応を織り込んだ。第3四半期累計(24年4~12月)決算は、売上高5473億5800万円(前年同期比56.1%増)、営業利益1641億2600万円(同2.6倍)、純利益1212億1000万円(同2.6倍)だった。

■ツガミ <6101>  1,663円   +51 円 (+3.2%)  本日終値
 ツガミ<6101>が後場に入って買われた。同社はきょう午後1時ごろ、25年3月期第3四半期累計(24年4~12月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比61.0%増の156億9900万円となり、通期計画の185億円に対する進捗率は84.9%となった。売上収益は同19.2%増の748億8900万円で着地。国内は苦戦したものの、中国での売り上げ伸長が寄与した。なお、通期業績予想については従来計画を据え置いている。

■パナHD <6752>  1,570.5円   +47.5 円 (+3.1%)  本日終値
 パナソニック ホールディングス<6752>が朝安後にプラスに転じた。同社は米EV(電気自動車)メーカーのテスラに車載電池を供給している。テスラが米国時間29日の取引終了後に発表した24年10~12月期決算は、売上高が前年同期比2%増の257億ドル、調整後1株利益が0.73ドルとなり、いずれも市場予想を下回った。時間外取引でテスラ株は、初期反応は下落となったが、その後は持ち直してプラス圏に浮上している。テスラは決算とともに25年の自動車ビジネスについて「成長に復帰する」との見解を示しており、投資家に安心感をもたらしたようだ。テスラ株の時間外の動きが、パナHD株への物色意欲を高めたとみられている。

■キヤノンMJ <8060>  5,226円   +124 円 (+2.4%)  本日終値
 キヤノンマーケティングジャパン<8060>は8日続伸。約1カ月ぶりに上場来高値を更新した。29日取引終了後、25年12月期連結業績予想について売上高を前期比4.0%増の6800億円、営業利益を同5.4%増の560億円と発表。配当予想も前期比10円増の150円を見込んでおり、これを好感した買いが入った。キヤノン製品事業の更なる収益性強化と、成長事業に位置づけるITソリューション事業の収益性向上を伴った売り上げ拡大を図る。同時に発表した24年12月期決算は売上高が前の期比7.3%増の6539億1900万円、営業利益が同1.2%増の531億2300万円だった。

■空港施設 <8864>  603円   +14 円 (+2.4%)  本日終値
 空港施設<8864>が後場終盤になって上げ幅を拡大。午後3時ごろ、25年3月期の連結業績予想について、売上高を294億1400万円から310億2400万円(前期比19.6%増)へ、営業利益を34億300万円から42億4000万円(同33.2%増)へ、純利益を21億9300万円から24億400万円(同19.0%増)へ上方修正し、あわせて期末配当予想を9円から11円(年20円)へ引き上げたことが好感された。既存物件の賃料条件の見直しや臨時使用による賃料収入の増加、政策保有株式の売却があったことに加えて、第4四半期に販売用不動産の売却、航空機リースファンドに係る投資利益の上振れや補助金収入の計上などが見込まれていることが要因としている。なお、同時に発表した第3四半期累計(24年4~12月)決算は、売上高210億1600万円(前年同期比7.9%増)、営業利益35億9100万円(同23.3%増)、純利益16億9700万円(同7.8%減)だった。

株探ニュース

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