株価指数先物【寄り前】 売り先行も、押し目狙いのロング対応

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先物

大阪3月限ナイトセッション
日経225先物 39270 -320 (-0.80%)
TOPIX先物 2765.0 -14.5 (-0.52%)
シカゴ日経平均先物 39270 -320
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 29日の米国市場はNYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が下落。米連邦準備理事会(FRB)は米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利の据え置きを決定した。声明文で今後の利下げに慎重な姿勢を示し、市場はタカ派的と受け止めた。FOMCの結果公表後には米長期金利が上昇する場面もみられ、NYダウの下げ幅は一時200ドルを超えた。

 NYダウ構成銘柄では、エヌビディアの下げが目立った。トランプ政権が同社の中国向け販売の規制強化を検討すると報じられたほか、中国のアリババがディープシークを超える新しいAIモデル「Qwen2.5-Max」を発表したことも警戒されたようだ。

 そのほか、セールスフォース、ホームデポ、アマゾン・ドット・コム、マイクロソフト、ボーイング、シャーウィンウィリアムズが下落。一方で、IBM、ナイキ、アップル、キャタピラーが上昇した。

 シカゴ日経平均先物(3月限)清算値は、大阪比320円安の3万9270円だった。日経225先物(3月限)のナイトセッションは、日中比30円安の3万9560円始まり、直後につけた3万9610円を高値に、3万9450円~3万9550円辺りで保ち合いを継続。米国市場の取引開始直後に下へのバイアスが強まり、中盤にかけて3万9130円まで下げ幅を広げる場面もみられた。ただし、終盤にかけて下げ幅を縮めており、3万9270円でナイトセッションの取引を終えた。

 シカゴ先物にサヤ寄せする形から、売り先行で始まりそうだ。FRBはFOMCで政策金利を据え置き、声明文で利下げペースが鈍化するとの見方が広がったが、予想の範囲内と考えられ、影響は限られよう。ただし、エヌビディアの下落が指数インパクトの大きい値がさハイテク株の重荷となる。

 また、取引終了後に決算を発表したマイクロソフトが時間外取引で下落していることも神経質にさせそうだ。一方で、ラムリサーチは決算評価から時間外で6%を超える上昇をみせているほか、国内では前日の大引け後に決算を発表したアドバンテスト<6857>[東証P]がADR(米預託証券)で4%近く上昇しており、東京市場の反応に注目が集まろう。

 日経225先物は25日移動平均線(3万9310円)をキープできなかったものの、75日線(3万9050円)が支持線として意識されており、本日も25日線辺りでの攻防になりそうだ。ディープシークによるパニック的な売りは落ち着いたとみられ、短期的なショートから75日線に接近する局面では押し目狙いのロング対応としたい。

 そのため、オプション権利行使価格では3万9125円から3万9625円のレンジを想定する。売り一巡後に25日線回復から底堅さをみせてくる局面では、ロングを強めてくる可能性がありそうだ。

 29日の米VIX指数は16.56(28日は16.41)に上昇した。一時18.08まで切り上がる場面もみられたが、その後は低下傾向となり、200日線(16.18)が支持線として機能したものの、75日線(16.81)、25日線(16.64)を下回って終えた。FOMC通過によるアク抜けも意識されてくると考えられ、リスク選好に向かわせやすいだろう。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で14.24倍に上昇した。反発して始まり、200日線(14.23倍)が抵抗となる形で一時14.11倍まで下げるなど、NTショートによるスプレッド狙いに向かわせた。ただし、ASMLホールディングの予想を上回る決算が伝わると、後場終盤にかけて値がさハイテク株が買い戻され、一気にNTショートを巻き戻す動きが強まった。本日はアドバンテスの反応次第の面はあるが、引き続き200日線辺りが抵抗になるようだと、NTショートに振れやすいだろう。

株探ニュース

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