話題株ピックアップ【夕刊】(2):王子HD、ジーエヌアイ、任天堂

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■王子ホールディングス <3861>  627.3円   +18.2 円 (+3.0%)  本日終値
 王子ホールディングス<3861>が大幅高。アクティビストとして知られる村上世彰氏の長女の野村絢氏らが、王子HDの株式について、新たに5%を超えて保有していることが、22日の取引終了後に明らかになり、思惑視されたようだ。旧村上ファンド系のシティインデックスイレブンス(東京都渋谷区)が同日に関東財務局に提出した大量保有報告書によると、野村氏らの共同保有割合は5.14%となった。保有目的は「投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為等を行うこと」としている。報告義務発生日は15日。

■ジーエヌアイグループ <2160>  3,125円   +80 円 (+2.6%)  本日終値
 ジーエヌアイグループ<2160>が反発。この日、米子会社カルジェン社が開発中のTRK分解剤CG001419について、急性及び慢性疼痛を対象とした第1相臨床試験の被験者投薬をオーストラリアで開始したと発表しており、好材料視された。第1相臨床試験は約70人の被験者を登録し25年第3四半期に試験が完了する見込みであり、その後グローバル試験へと移行する予定としている。

■任天堂 <7974>  9,559円   +155 円 (+1.7%)  本日終値
 任天堂<7974>が3連騰と気を吐き、一時371円高の9775円まで買われ今月16日につけた上場来高値9732円を更新した。その後は目先筋の利益確定売りで上げ幅を縮小しているものの9500円台で売り物をこなしている。16日にニンテンドースイッチの後継機である「ニンテンドースイッチ2」を発表したが、年内の発売が予想されるなか業績への貢献が期待されている。東洋証券では1月21日付で同社の投資判断を「ストロング バイ」に引き上げ、目標株価も1万2300円に上方修正しており、これが株価刺激材料となったもようだ。同証券では、スイッチ2の販売台数予想を7月上旬の発売を前提に暫定的に1400万台から1600万台に引き上げている。これに伴い、26年3月期の営業利益を従来見込んでいた4650億円から4800億円に増額している。

■RSテクノ <3445>  3,120円   +45 円 (+1.5%)  本日終値
 RS Technologies<3445>が4日続伸。22日の取引終了後、中国上海市にバナジウムレドックスフローバッテリー(VRFB)用電解液の開発、製造、販売業務を展開する孫会社を設立すると発表しており、これが好感されたようだ。同社は23年12月にM&Aで再生可能エネルギー事業に参入し、連結子会社LEシステムにてバナジウムを用いた定置式蓄電池用電解液「VRFB用電解液」の研究開発及び製造販売を行っている。今回、既にレドックスフロー電池の活況な市場がある中国にVRFB用電解液関連を中心としたエネルギーに関する事業統括会社を設立し、中国の需要取り込みを図る。

■神戸物産 <3038>  3,444円   +19 円 (+0.6%)  本日終値
 神戸物産<3038>が小動き。同社が22日の取引終了後に発表した12月度の単体売上高は前年同月比8.8%増の496億2500万円、営業利益が同23.3%増の31億3400万円、経常損益は76億3300万円の黒字(前年同期は38億3900万円の赤字)となった。また、ADEKA<4401>の子会社で製菓・製パン用フラワーペーストやバタークリームなどを製造販売する上原食品工業の買収も発表した。同社の製造拠点を活用して、プライベートブランド(PB)商品の充実を図るという。もっとも一連の発表に対する株価の反応は限られた。日銀の金融政策決定会合の結果発表を翌日に控え、為替相場の変動リスクが意識されるなかにあって、円高メリット株と位置付けられる神戸物産に対しては手控えムードが広がったようだ。

■フジHD <4676>  1,817円   -154.5 円 (-7.8%)  本日終値  東証プライム 下落率トップ
 フジ・メディア・ホールディングス<4676>が前日比で一時10%を超す下げとなった。フジテレビの社員がタレントの中居正広氏と女性のトラブルに関与していたなどと一部で報じられ、同社へのテレビCMを差し止める動きが広がっている。こうしたなか、23日に中居氏が芸能界からの引退を表明した。フジHDの株価はこの日、寄り付きで2000円をつけた後に利益確定目的とみられる売りが優勢となり、下げに転じていたが、中居氏の引退表明が伝わると一段安となり、午後に入り一時1766円まで値を下げた。

■電通グループ <4324>  3,540円   -64 円 (-1.8%)  本日終値
 電通グループ<4324>が昨年来安値を更新した。タレントの中居正広氏と女性との間のトラブルを受け、フジテレビでのCMを差し止める動きが広がり、その影響はフジ系列の地方局にも及びつつある。企業のテレビCM出稿を控える流れが続けば、広告代理店大手の電通グループの業績に悪影響をもたらすとの懸念から、売りが継続しているようだ。中居氏は23日、タレント活動の引退を表明した。同日にはフジ・メディア・ホールディングス<4676>の臨時取締役会が開かれる予定となっている。この日は博報堂DYホールディングス<2433>の株価も軟調に推移している。

■フェローテク <6890>  2,696円   -37 円 (-1.4%)  本日終値
 フェローテックホールディングス<6890>は軟調。22日取引終了後、半導体製造用部材(石英坩堝、シリコンパーツ)を製造する中国子会社の深セン証券取引所への上場申請を取り下げると発表した。中国子会社の業績回復を果たし、適切な時期に株式上場申請の再開を含め、企業価値向上につながる最適な資本政策を多面的に検討していくという。これがネガティブ視されたようだ。

■ワークマン <7564>  4,235円   -55 円 (-1.3%)  本日終値
 ワークマン<7564>やニトリホールディングス<9843>など円高メリット関連株が軟調に推移。日銀の金融政策決定会合の結果発表を24日に控えている。追加利上げの決定を市場はすでに織り込んでおり、発表後の植田和男総裁の記者会見と、為替市場の反応が注目ポイントとなっている。こうしたなか、足もとでドル円相場は1ドル=156円台半ばと円安基調を強めている。日銀が利上げ後にハト派的な姿勢を打ち出すリスクや、次回以降の決定会合で利上げに踏み込みにくくなるシナリオが指摘されている。円の先高観が薄れつつあるなかにあって、輸入コスト負担が収益を圧迫するとの懸念から、円高メリット株の買い持ち高を圧縮する目的の売りが続いているようだ。

株探ニュース

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