【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─すべてはトランプ氏の就任演説後から!ここで取るべき戦略は?
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「すべてはトランプ氏の就任演説後から!ここで取るべき戦略は?」 ●何が飛び出すか、米新政権が週明け20日に誕生 期待大の25年1月相場も半分以上が過ぎた。その間の日経平均株価の騰落はどうなったのか。改めて調べてみて唸ってしまった。 ・上昇日 2日 ・下落日 7日 売買日数は9日。その間に日経平均株価が上昇したのは、1月7日の776円高と1月16日の128円高だけ。幾度も強調したくなる。わずか2日だけであり、あと7日は下落。こんなことになっているのだから、 ただ唸ってばかりいる場合ではない。 日本の国政に大きなマイナス点があるわけではない。それどころか、石破政権は少数与党に転落したことで、これまでの「強者戦略」を「弱者戦略」に転じて、野党に大きく歩み寄っている。政策を順調に遂行しつつあることに加え、政局も安定させている。では、何が市場低迷の要因なのか? (1)トランプ第2次政権に対する懸念 (2)日銀の利上げ観測 これらになる。トランプ第2次政権は1月20日に誕生する。トランプ氏が大統領就任演説でどんなことを語るのか。先週末までの下落局面では、このことが大いに懸念されていたと見てよい。改めて述べるまでもなく、トランプ氏は常人の常識を超える発想と実行力が売り物。就任演説でも何を言い出すか分からないので、ともかく何事も「就任演説を聞いてから」となっていた。 常識的な考えでは、選挙期間中に国内の分断が一段と鮮明になったことで、対立を避けて融和の必要性を強調してもおかしくはない。しかし、トランプ氏は常人ではない。真逆をいってさらなる対立を煽り、「多様性を主張する者は許さない。米国から出て行け」などと叫ぶことだってあり得る。 経済政策については、改めて「世界中の国々からの輸入品に高率の関税を課す」と強調することも考えられる。トランプ氏は、いまや歴史上どの国の王も持ち得なかったほどのパワーを持つことになる。米国民になにかを買ってもらわざるを得ない国々にとって、「関税」という伝家の宝刀を振り回す「絶対王」なのだ。その言動に世界各国のトップたちや投資関係者が神経質になるのも当然ではあるが、事前にあれこれ予想してもトランプ氏のスピーチの中身は分からないのだから、すべてはトランプ氏の大統領就任演説を聞いてからとなる。 ●就任後の株価回復に期待し、攻めの主力は日経平均ブル2倍ETF 新規投資も当然、この「すべて」の中に入る。就任演説が群衆の熱狂の中で終わり、市場がそれに不安、恐怖、懸念を覚えて暴落したりしなければ、それから買い出動すればよい。以上を前提に投資候補銘柄を選ぶなら、私は日経平均ブル2倍上場投信 <1579> [東証E]一択になる。冒頭でも述べたように、日経平均株価は下げまくりなのだ。しかし、トランプ就任演説が市場を大きく失望させるものでなければ、浮上の確率は高くなる。 日経平均ブル2倍ETFってなんだ、という方もおられるかもしれないので、この点に軽く触れておくと、日経平均株価に連動するようになっている上場投資信託(ETF)で、日経平均株価の約2倍の値動きとなるように組成されている。そのため、日経平均株価が1%上がると2%上がる。逆に1%下げると2%下げる。ただし、これはあくまでもこうなるように組成されているということであり、実際にキッチリ2倍になるわけではなく2倍前後となる。 以上を踏まえた上で、実際の売買はまずは現在のように日経平均株価が下げているところで最初の買いを入れる。そして回復を待つという、ごく当たり前の作戦でよいが、現在の水準で株価が下げ止まるとは限らないため、資金を数回に分けて(3回程度)、株価が下がるたびに買い増していくのがよい。 個別企業の場合、こんなやり方をするとそのまま底なしに下げ続けたり、潰れてしまうこともあり、買い下がりには賛成できない。しかし、ブル2倍ETFは日経平均株価に連動するのだからこうした可能性は少なく、数回に分けての買い下がりは安全度が高い。 なお、投資売買単位は10株からだ。10株で約2800円前後。100株で2万8000円前後。これだけでは上昇した場合の利益も小さいため、資金が許すなら500~1000株単位が望ましい。 最後に、繰り返させてもらいたい。すべてはトランプ大統領就任演説を聞いてからだ。 2025年1月17日 記 株探ニュース