株価指数先物【寄り前】 -1σと-2σでのレンジ推移

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先物

大阪3月限ナイトセッション
日経225先物 38330 -340 (-0.87%)
TOPIX先物 2670.5 -26.5 (-0.98%) 
シカゴ日経平均先物 38335 -335
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 16日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が下落。2024年12月の米小売売上高は前月比0.4%増だった。幅広い分野で消費者の支出は伸びたが、市場予想(0.6%増程度)には届かなかった。また、先週の米新規失業保険申請件数は前週比1万4000件増の21万7000件となり、予想(21万件程度)を上回った。NYダウは前日までの3日間で1200ドル超上昇していたこともあり、短期的な過熱感が意識され、利益確定の売りが出やすかった。

 四半期決算で売上高が市場予想に届かなかったユナイテッドヘルス・グループが6%を超える下落となったほか、中国でiPhone販売が苦戦していると伝わったアップルが売られ、NYダウの重荷となった。

 そのほかのNYダウ構成銘柄では、エヌビディアやアマゾン・ドット・コム、マイクロソフト、ウォルト・ディズニーが軟調。半面、キャタピラー、ゴールドマン・サックス、IBM、ボーイング、シャーウィンウィリアムズ、ジョンソン・エンド・ジョンソンが買われた。

 シカゴ日経平均先物(3月限)清算値は、大阪比335円安の3万8335円だった。日経225先物(3月限)のナイトセッションは、日中比110円高の3万8780円で始まったが、寄り付きを高値に軟化し、ほどなくして下落に転じた。売り一巡後は3万8550円~3万8650円辺りで推移。米国市場の取引開始後にレンジを下放れ、3万8330円とナイトセッションの安値で取引を終えた。

 シカゴ先物にサヤ寄せする形から、売り先行で始まることになろう。予想を上回る決算を発表した台湾積体電路製造(TSMC)は3%超の上昇とはなったが、1月6日につけた高値は更新できなかった。買い一巡後は利益確定の売りに押されたほか、半導体SOX指数も小幅な上昇にとどまっているため、前日の引け間際に急伸した東京エレクトロン <8035> [東証P]など半導体株には利食いが入りやすいだろう。

 日経225先物はナイトセッションで再び200日移動平均線(3万8500円)を割り込んでいる。ボリンジャーバンドでは下向きで推移する-2σ(3万8320円)と-1σ(3万9800円)での推移であり、調整トレンドは継続している。-2σを下回る局面においては短期的に売られ過ぎが意識されやすく、押し目待ち狙いのロング対応に向かわせそうだが、ロングポジションを積極的に積み増す動きは期待しづらい。来週20日の大統領就任式を控えているなか、就任直後に発表されるトランプ関税に対する警戒もあって、スキャルピング中心になりそうだ。

 また、週間形状では26週(3万8260円)、52週線(3万8370円)辺りでの攻防をみせている。両線は足もとで支持線として機能していることもあり、終値で明確に割り込んでくるようだと、ショート優勢の流れになりやすく、週足の-1σ(3万8200円)や節目の3万8000円割れを狙った動きが意識されそうだ。そのため、オプション権利行使価格の3万8125円から3万8875円でのレンジを想定する。

 16日の米VIX指数は16.60(15日は16.12)に上昇した。一時15.64に低下する場面もみられたが、その後の上昇で75日線(16.26)を上回って終えた。ただし、75日線を挟んでの小幅な値動きだったこともあり、前日の大幅な低下に対する反動といったところだろう。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で14.33倍に上昇した。14.32倍で始まり、一時14.36倍をつける場面もみられた。ただし、75日線(14.36倍)を上抜けることができず、その後は寄り付き水準での推移となった。本日は指数インパクトの大きい値がさハイテク株には利食いが入りやすいと考えられ、ややNTショートが優勢になりそうだ。

株探ニュース

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