話題株ピックアップ【夕刊】(1):日産自、アンリツ、トヨタ
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■日産自動車 <7201> 518.3円 +41.3 円 (+8.7%) 本日終値 東証プライム 上昇率3位 日産自動車<7201>が連日で急騰している。23日にホンダ<7267>との共同持ち株会社の設立による経営統合に向けた検討に関して基本合意書を締結したと発表した。発表自体はほぼ事前の報道に沿ったものではあったが、日産自については11月に旧村上ファンド系のエフィッシモ・キャピタル・マネージメントの運用ファンドが大株主となったことが判明。香港のオアシス・マネジメントによる保有観測も出ている。需給面での思惑がくすぶるなかにあって、日産自株は日証金ベースで貸株残高が大きく積み上がっており、売り長の状況にある。断続的なショートカバーが株価水準の押し上げに寄与したとみられている。 ■瑞光 <6279> 1,225円 +68 円 (+5.9%) 本日終値 東証プライム 上昇率6位 瑞光<6279>が朝安後に切り返した。同社は24日の取引終了後、25年2月期第3四半期累計(2月21日~11月20日)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を下方修正した。今期の売上高予想を40億円減額して200億円(前期比8.0%減)、営業利益予想を14億8000万円減額して2億円(同80.5%減)に引き下げた。また最終損益予想は7億2000万円の黒字から2億円の赤字(前期は13億7800万円の黒字)に見直した。一転して営業減益、最終赤字の計画となる。発表内容に反応した売りが先行したものの、業績の下振れに関しては株価に一定程度、織り込まれていたとの見方があり、悪材料出尽くしとの受け止めから押し目買いが入り持ち直した。日本や中国向けの売り上げが減少したほか、受注済み案件の進捗が遅れ、売上高の計上が来期にずれ込む見通しとなった。第3四半期累計の売上高は前年同期比17.6%減の139億3200万円、営業損益は3億200万円の赤字(前年同期は10億8800万円の黒字)、最終損益は7億3300万円の赤字(同10億2000万円の黒字)だった。 ■アンリツ <6754> 1,419円 +72.5 円 (+5.4%) 本日終値 東証プライム 上昇率9位 アンリツ<6754>の上値追いが異彩を放っている。今月17日以降は連日陽線を立てて急速に水準を切り上げており、きょうは5%を超える上昇で1400円台に乗せ1月24日以来11カ月ぶりの年初来高値を更新。1400円台回復は22年12月以来2年ぶりとなった。通信計測器のトップメーカーで海外売上高比率が7割を占める。生成AI市場の拡大を背景にデータセンター向けで需要を獲得し、業績は25年3月期営業利益ベースで前期比23%増の110億円を見込むなど回復色が強い。株式需給面では外資系証券の手口で貸株市場を経由した空売りが高水準に積み上がっており、年内最終商いをあすに控え、買い戻しの動きを誘発しているもようだ。 ■トヨタ自動車 <7203> 2,964.5円 +129.5 円 (+4.6%) 本日終値 東証プライム 上昇率10位 トヨタ自動車<7203>が後場に一段高となった。日本経済新聞電子版が25日、「トヨタ自動車は自己資本利益率(ROE)の目標を2倍の20%に引き上げる」と報じ、大口の機関投資家の買いを誘ったようだ。報道によると、25年3月期のROEの市場予想が11%のトヨタは具体的な目標を掲げていなかったが、事業モデルの革新により株主還元を積極化し、市場評価を高めていく。世界の車メーカーでトップ級のROEとなるという。 ■SHIFT <3697> 17,735円 +630 円 (+3.7%) 本日終値 SHIFT<3697>が急反発。前日は目先筋の利益確定売りでひと押し入れたものの、きょうは25日移動平均線を足場に上値追いを再加速させている。ソフトが正常に動作するかを確認するソフトウェアテストサービスを主力展開するが25年8月期は営業利益が28%増の135億円見通しと大幅増益で過去最高利益を更新する見込み。そうしたなか、24日取引終了後に大幅株式分割を発表し注目が集まった。25年1月23日現在の株主を対象に1株を15株にする株式分割を実施することを発表した。これが足もとの株価を強く刺激する格好となった。 ■セブン&アイ <3382> 2,463.5円 +65.5 円 (+2.7%) 本日終値 セブン&アイ・ホールディングス<3382>が後場堅調。同社傘下でスーパーなど非中核事業を束ねる中間持ち株会社の株式売却手続きに関し、1次入札に通過した米ファンドのベインキャピタルやKKRが、企業価値として1兆円前後を提示していたことが分かったとロイター通信が25日報じ、これを材料視した買いが入ったようだ。記事によるとKKRが約8000億円を提示。ベインは1兆2000億円規模を示したとしている。 ■インテグラル <5842> 4,305円 +105 円 (+2.5%) 本日終値 インテグラル<5842>が高い。投資ファンドを運営するが、同社が運用する3号ファンドの成功報酬が収益に貢献し、業績が急拡大している。24日取引終了後に非開示だった24年12月期の営業収益と最終利益見通しを開示した。最終利益は前期比2.1倍の159億円を見込み4期連続の過去最高更新が見込まれており、これを材料視する形で投資資金が流入した。 ■GENDA <9166> 2,733円 +54 円 (+2.0%) 本日終値 GENDA<9166>は3日ぶり反発。24日取引終了後、阪和興業<8078>傘下でアミューズメント施設を運営するハローズと、外貨両替機事業を運営するアクトプロ(東京都港区)をそれぞれ子会社化すると発表した。ハローズについては子会社を通じて100%の株式を取得する。取得価額は非開示だが、GENDAの直前事業年度の末日における連結純資産額の15%を上回る金額という。アクトプロについては発行済み株式の一部を15億7400万円で取得し、その後株式交換によって残りの株式を取得し完全子会社化する。 ■SBSホールディングス <2384> 2,392円 +23 円 (+1.0%) 本日終値 SBSホールディングス<2384>が底堅い。同社は24日の取引終了後、オランダを本拠とする3PL(物流一括受託)企業グループの持ち株会社の株式を取得すると発表。中期的な収益貢献を見込んだ買いが株価をサポートしたようだ。SBSHDが株式を取得する持ち株会社は、欧州のディスカウント小売事業者の事業を物流面で支援するズワルウ社を中核会社とする。SBSHDは中間会社を欧州で設立したうえで傘下に収め、欧州での3PL事業の拡大を図る。取得価額はアドバイザリー費用などを含めて概算で78億円。株式取得日は2025年4月1日を予定する。 ■NISSHA <7915> 1,625円 +12 円 (+0.7%) 本日終値 NISSHA<7915>が反発。同社は24日、主に風邪薬や解熱鎮痛剤などの一般用医薬品(OTC)の開発製造受託(CDMO)を手掛ける滋賀県製薬(滋賀県甲賀市)を買収すると発表しており、好材料視された。NISSHAは19年に医療用医薬品と医薬部外品の製造・販売を行うゾンネボード製薬(現NISSHAゾンネボード製薬)を買収し、国内医薬品市場に本格参入したが、今回の買収により医薬品CDMO事業に参入し医薬品事業の規模拡大を図るのが狙い。なお、取得価額は開示されていない。 株探ニュース