富田隆弥の【CHART CLUB】 「冷静に対応、新春に備える」

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コラム

冷静に対応、新春に備える

◆12月後半は静かにクリスマスを迎えるつもりでいたが、18日のFOMC(米連邦公開市場委員会)後にマーケットが荒れ出した。18日のNYダウは1123ドル安と約2年3カ月ぶりの下げ幅を刻み、50年ぶりとなる10日連続安を記録した。

◆20日に米国のメジャーSQ(先物・オプション取引の特別清算指数算出)を控え、間もなく多くの投資家がクリスマス休暇に入ることもあり、高値圏にあった米国株には利益確定売りの出やすいところだった。とはいえ、長い陰線を引いて一気に4万3000ドル大台を割り込んだNYダウのチャートは芳しいものではなく、年末年始の相場に不安を抱かせる。

◆そして、19日の日銀金融政策決定会合の後に為替(ドル円)が荒れた。19日の夜間(日本時間20日2時時点)にドル円は一時1ドル=157円81銭を付け、24時間で4円も円安・ドル高に振れている。米国10年債利回り(同)が4.5%台に上昇していることもあり、「ドル独歩高」を鮮明にしている。

◆日経平均株価は19日時点で5日続落し、チャートは再び保ち合い(高値4万0257円、安値3万7651円)の下限に迫ってきた。サイコロジカルラインは12月12日(高値4万0091円)に注意信号(9勝3敗:75%)を灯している。また需給では、12月後半に入り節税対策の売りが出てきたことも否めない。

◆ただ、日経平均株価の週足チャートは、52週移動平均線(19日時点3万8221円)に支えられて保ち合いを継続している。年末年始の国内マーケットは31日から6連休に入り、商いが薄くなる海外市場(先物マーケットなど)で仕掛け的な動きが出て荒れるかもしれない。だが、日本株は「円安」の進展もあり、新春は今年同様に「発会で買い」という展開になる可能性もある。やはり、荒れる相場には惑わされずに年内は冷静に過ごし、新春の相場に備えたい。

(12月19日 記、次回配信は2025年1月2日9時の「チャート倶楽部2025スペシャル」を予定)

情報提供:富田隆弥のチャートクラブ

株探ニュース

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