株価指数先物【寄り前】 SQは波乱なく通過し+2σ突破を狙った動きも

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先物

大阪3月限ナイトセッション
日経225先物 39680 -130 (-0.32%)
TOPIX先物 2765.5 -3.5 (-0.12%) 
シカゴ日経平均先物 39665 -145 
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 12日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が下落。11月の米卸売物価指数(PPI)は前月比0.4%上昇、前年同月比では3.0%上昇と、それぞれ市場予想(0.2%上昇、2.6%上昇)を上回った。前日の米消費者物価指数(CPI)が予想通りの内容だったこともあり、PPIの伸びが加速したことでインフレ再燃への警戒から持ち高調整の売りが優勢となった。また、前日はハイテク株主導の上昇でナスダック指数は初の2万に乗せたこともあり、いったん利益を確定させておきたい売りが入りやすかった。一方で新規失業保険申請件数は前週比1万7000件増の24万2000件と予想(22万件)を上回った。米連邦準備理事会(FRB)の追加利下げ観測が根強く、下げ渋る場面もみられた。

 NYダウ構成銘柄ではユナイテッドヘルス・グループ、エヌビディア、シャーウィンウィリアムズ、アマゾン・ドット・コム、ホームデポ、キャタピラーが軟調。半面、ボーイング、メルク、マイクロソフト、アップル、IBMが上昇した。

 シカゴ日経平均先物(3月限)清算値は、大阪比145円安の3万9665円だった。日経225先物(3月限)のナイトセッションは、日中比40円高の3万9850円で始まり、3万9880円を高値に軟化し、ほどなくして下落に転じると米国市場の取引開始直前には3万9570円まで下げ幅を広げる場面もみられた。売り一巡後は3万9630円~3万9790円辺りでの保ち合いを継続し、3万9680円でナイトセッションの取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや売り先行で始まることが見込まれる。ただし、日中の上昇に対する反動の範囲であり、ボリンジャーバンドの+2σ(3万9900円)に上値を抑えられる形だった。節目の3万9500円接近での底堅さがみられており、本日の先物・オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)は波乱なく通過することになりそうだ。

 また、米国市場の下落の影響からSQに絡んだ売買は売り越しになる可能性もあり、寄り付き後はSQ値が支持線として機能するかが注目されそうだ。+2σが抵抗になりやすく、日経225先物はオプション権利行使価格の3万9500円から3万9875円でのレンジが意識されやすく、+2σ近辺での推移が続くようだと、同水準突破から4万円を狙ったロングが強まる可能性はあるだろう。

 米国ではハイテク株が利食いに押された影響もあり、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の重荷となる。ただし、時間外取引でブロードコムが買われている。8~10月期決算および、11月~1月期の見通しも予想を上回ったことが材料視されている。値がさハイテク株の下支えになる可能性もあるため、ショートの動きは限られそうである。

 週足のボリンジャーバンドのバンドは収れんしており、トレンドの出やすいタイミングに入っている。今週は+1σ(3万9460円)を挟んだ13週移動平均線(3万8760円)と+2σ(4万0170円)でのレンジで推移している。+1σが支持線として機能するようだと、+2σ突破を狙った動きから、ショートカバーが強まる展開も想定しておきたい。

 12日の米VIX指数は13.92(前日は13.58)に上昇した。ただし、一時13.39まで低下するなど、前日の安値水準での推移が目立っており、慎重姿勢は強まらないだろう。足もとでは下向きで推移する25日線(14.51)が抵抗線として機能しているため、同線を一気に上抜けてくるまでは、リスク選好に向かわせそうである。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で14.38倍に上昇した。75日線(14.32倍)を支持線とした形で始まると、一時14.39倍まで切り上がる場面もみられた。週足では13週線が14.38倍に位置しており、同線を上回ってくるようだとNTロングによるスプレッド狙いの動きに向かわせそうである。

株探ニュース

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