株価指数先物【寄り前】 3万9250円から3万9500円のレンジを想定
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大阪12月限ナイトセッション 日経225先物 39310 -90 (-0.22%) TOPIX先物 2740.5 -0.5 (-0.01%) シカゴ日経平均先物 39320 -80 (注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比) 10日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が下落。米連邦準備理事会(FRB)が17~18日に開く米連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げを継続するとの観測が根強いなか、FRBが金融政策を決定する上で重視する米消費者物価指数(CPI)の発表を11日に控え、結果を見極めたいとして積極的な売買は手控えられた。NYダウの下げ幅は一時200ドルを超える場面もみられたが、直近の下げでショートも積み上がっていたとみられ、持ち高調整に伴うショートカバーが入り底堅さは意識された。また、量子コンピューターに使う新型のチップを開発したと発表したアルファベットが5%を超す大幅高となり、投資家のセンチメントを下支えした。 NYダウ構成銘柄ではエヌビディア 、キャタピラー 、シャーウィンウィリアムズ 、ホームデポ 、ゴールドマンサックス が下落。半面、ボーイング 、アメックス 、ハネウェル・インターナショナル が買われた。 シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、大阪比80円安の3万9320円だった。日経225先物(12月限)のナイトセッションは、日中比変わらずの3万9400円で始まり、直後に3万9280円まで売られた。売り一巡後はロング優勢となり、3万9400円~3万9480円辺りのレンジで推移。節目の3万9500円を意識した値動きで、中盤には一時3万9510円をつける場面もみられた。ただし、同水準をキープできず、終盤にかけてはロング解消が優勢となって下げに転じ、3万9310円でナイトセッションの取引を終えた。 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや売り先行で始まることが見込まれる。ナイトセッションでは開始直後に3万9280円まで売られたが、ボリンジャーバンドの+1σ(3万9290円)水準での底堅さがみられた。その後のリバウンドで節目の3万9500円を捉える場面もみられたが、戻り待ち狙いのショートに抑えられた格好だろう。米国ではエヌビディアのほか、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ やクアルコム など半導体株の下げが目立っていたこともあり、積極的なロングは限られた。 米国同様、CPIの結果待ちとなるなかで手掛けづらい展開になりそうだ。ただし、ショートも仕掛けづらくさせるため、+1σ水準での押し目狙いのロング対応に向かわせよう。また、3万9500円突破は期待しづらいところではあるが、足もとでは3万9300円辺りを中心とした値動きにより煮詰まり感も台頭している。CPIの発表を前に、持ち高をニュートラルに近づける形でのショートカバーも意識されそうである。 為替市場では円相場が1ドル=152円台をつける場面もみられており、同水準に位置する200日移動平均線を捉えてきた。リバランスの動きから円安に振れやすくなる可能性もある。為替睨みとなる中でショートカバーを誘う展開も想定しておきたいところだろう。 週末に先物・オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を控え、限月交代に伴うロールオーバーが中心になる。仕掛け的な売買は限られるだろうが、現在のレンジから放れてくるようだと、ヘッジ対応の動きが入りやすく、大きく振れる場面もありそうだ。そのため、オプション権利行使価格の3万9250円から3万9500円のレンジを想定しつつ、3万9000円から+2σ(3万9780円)辺りのレンジも意識しておきたい。 10日の米VIX指数は14.18(9日は14.19)に低下した。一時14.54まで上昇する場面もみられたが、下向きで推移する25日線(14.66)が抵抗線として意識された形である。ボトム圏での推移ではあるが、CPIの結果を受けて同線を突破してくると、やや神経質にさせそうである。 昨日のNT倍率は先物中心限月で14.37倍に上昇した。一時14.28倍まで低下したが、同水準に位置する25日線(14.29倍)、200日線(14.27倍)が支持線として機能していた。後場に入りアドバンテスト <6857> [東証P]など値がさハイテク株が出直り基調を強めたことで、相対的に日経平均型優位になった。本日は米ハイテク株安の流れからNT倍率は低下が見込まれるが、リバランスの流れとしては支持線水準まで低下してくると、NTロングに向かわせそうだ。 株探ニュース