話題株ピックアップ【昼刊】:学情、トプコン、ファナック

投稿:

材料

■学情 <2301>  2,006円   +231 円 (+13.0%)  11:30現在  東証プライム 上昇率トップ
 学情<2301>が続急伸し年初来高値を更新している。9日の取引終了後に発表した25年10月期単独業績予想で、売上高123億円(前期比14.6%増)、営業利益30億円(同12.9%増)、純利益23億円(同3.1%増)を見込み、年間配当予想を前期比2円増の67円としたことが好感されている。引き続きキャリア採用市場における売り上げ拡大に注力する方針で、軸となる「Re就活」で登録会員数(求職者数)、掲載求人数(企業数)を増やし、更に求職者と企業のマッチングを強化するほか、「Re就活テック」を5~10年の経験を持つITエンジニアを採用できるサービスにリニューアルする。また、今年10月にローンチしたダイレクトリクルーティングサービス「Re就活30」で求職者と企業のマッチングを強化する。なお、同時に発表した24年10月期決算は、売上高107億3000万円(前の期比22.2%増)、営業利益26億5600万円(同15.0%増)、純利益22億2900万円(同27.2%増)だった。

■トプコン <7732>  1,928円   +171.5 円 (+9.8%)  11:30現在  東証プライム 上昇率2位
 トプコン<7732>が急騰。米ブルームバーグ通信が10日、「医療機器などを手がけるトプコンが非公開化に向けて入札プロセスに入っていることが分かった」と報じ、材料視された。買い手候補には米KKRや欧州投資ファンドのEQT、産業革新投資機構(JIC)が挙がっており、3社が2次入札に進む方向と伝えている。2次入札は月内の実施で調整が進んでいるという。

■ファナック <6954>  4,149円   +143 円 (+3.6%)  11:30現在
 ファナック<6954>やオムロン<6645>、安川電機<6506>が大幅高となっている。中国の国営新華社通信によると、中国共産党中央政治局が9日に会議を開き、2025年の経済運営についての検討を行った。このなかで、より積極的な財政政策と、適度に緩和した金融政策を実施する姿勢が示された。中国における設備投資需要が持ち直し、ファクトリーオートメーション(FA)やロボット関連での受注が押し上げられると期待した投資家の買いが、機械関連株を押し上げたようだ。

■シャープ <6753>  951円   +23.8 円 (+2.6%)  11:30現在
 シャープ<6753>が反発している。同社は9日、KDDI<9433>と自社の堺工場跡地にAIデータセンターを構築して早期に稼働させることで合意したと発表。これが材料視されているようだ。KDDIは、シャープ堺工場跡地の土地や建物、電源設備などを譲り受けることで、24年度中にAIデータセンターへの転換工事に着工し、25年度中に本格稼働を目指すという。シャープは売却を通じたアセットライト化により、ブランド事業を中心とした事業構造を確立していくとともに、KDDIによる速やかなデータセンターの構築に協力するとしている。

■ヨシムラHD <2884>  1,343円   +29 円 (+2.2%)  11:30現在
 ヨシムラ・フード・ホールディングス<2884>が朝高後に値を消すも、押し目は拾われ頑強な展開をみせている。同社は食品の製造販売を行うが、複数の中小食品企業をM&A戦略により傘下に収め、相互補完する形で成長を図るビジネスモデルが特徴で、海外売上高比率が全体の2割強を占めている。足もとの業績は国内外の外食需要を捉え絶好調に推移している。9日取引終了後、25年2月期業績予想の修正を発表、最終利益を従来計画の11億1300万円から15億400万円(前期比46%増)に増額修正した。最終利益は修正前時点で過去最高益更新見通しにあったが、今回大幅に上乗せされた。原子力発電所の処理水放出に伴う、外国政府の日本産水産物の輸入停止措置などの損害賠償金として、ホタテ加工の子会社が東京電力ホールディングス<9501>から約8億5000万円を受領したことで、特別利益を計上した。本業のもうけを示す営業利益は従来予想から変更なしとはいえ、前期比15%増の27億4400万円予想と2ケタ成長で連続過去最高利益更新が見込まれている。株価は底値圏に位置しているだけに、最終利益の増額修正を契機に見直しムードを誘発する可能性もある。

■ローム <6963>  1,441円   +25.5 円 (+1.8%)  11:30現在
 ローム<6963>が続伸している。この日、台湾の台湾積体電路製造(TSMC)と車載GaN(窒化ガリウム)パワーデバイスの開発と量産に関する戦略的パートナーシップを結んだと発表しており、好材料視されている。GaNパワーデバイスは現在、ACアダプタやサーバー電源などの民生品や産業機器で使用されている次世代パワーデバイスの一つ。今回締結したパートナーシップにより、ロームのGaNデバイス開発技術と、TSMCの業界最先端のGaN-on-シリコンプロセス技術を組み合わせることで、高電圧・高周波特性の優れたパワーデバイスに対する需要の高まりに対応することを目指すとしている。

■寿スピリッツ <2222>  2,150.5円   +18.5 円 (+0.9%)  11:30現在
 寿スピリッツ<2222>が反発している。9日の取引終了後、既存株主を売り出し人とする258万4800株の売り出しと38万7700株を上限とするオーバーアロットメントによる売り出しを行うと発表。同時に、上限を200万株(発行済み株数の1.28%)、または30億円とする自社株買いを実施すると発表しており、売り出しとオーバーアロットメントによる売り出しを合わせた株数の半数以上を上限とする自社株買いを好感した買いが入っている。自社株の取得期間は25年1月16日から3月31日までで、株式の売り出し実施に伴う株式需給への影響を緩和するのが狙いという。なお、売出価格は12月17日~20日のいずれかの日に決定する。

■シーイーシー <9692>  1,976円   -74 円 (-3.6%)  11:30現在
 シーイーシー<9692>が大幅反落している。9日の取引終了後、25年1月期の連結業績予想について、純利益を43億円から37億円(前期比18.5%減)へ下方修正したことが嫌気されている。25年2月から開始する長期ビジョン及び中期経営計画に基づくクラウドサービスを中心とした事業への転換とデータセンターの再編により、有形固定資産の減損損失8億5000万円を特別損失として計上することなどが要因という。なお、売上高565億円(同6.4%増)、営業利益62億8000万円(同1.3%減)は従来見通しを据え置いている。同時に発表した第3四半期累計(2~10月)決算は、売上高412億2300万円(前年同期比5.0%増)、営業利益47億9400万円(同3.0%減)、純利益32億7700万円(同3.9%減)だった。顧客企業におけるICT投資の増加を受けて売上高は伸長したが、成長投資を含む販管費の増加が利益を圧迫した。

■三井住友FG <8316>  3,771円   -34 円 (-0.9%)  11:30現在
 三井住友フィナンシャルグループ<8316>が朝高後に下げに沈んだほか、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>やコンコルディア・フィナンシャルグループ<7186>など銀行株が総じて冴えない展開となっている。日銀は9日、氷見野良三副総裁が来年1月14日に神奈川県金融経済懇談会で講演をする予定だと発表した。1月の金融政策決定会合は23~24日に開かれる予定となっているが、年明けの会合前での講演は異例と金融市場では受け止められている。氷見野副総裁が1月会合前に追加利上げの地ならしをするとの思惑が強まるのと同時に、今年12月18~19日の金融政策決定会合では、追加利上げは見送られるとの観測が広がっている。利上げ先送り観測に伴う金利の先高観の後退を受け、金利上昇メリットセクターである銀行株の買い持ち高を圧縮する目的の売りが出たようだ。

■Waqoo <4937>  1,543円   +300 円 (+24.1%) ストップ高   11:30現在
 Waqoo<4937>が大幅高となっている。同社はきょう、子会社のセルプロジャパンがPDF-FD(血液加工物)の血液加工工程における高濃度の成長因子を抽出することのできる新技術「超音波破砕技術」の開発に成功し、特許を取得したと発表。これが材料視されているようだ。超音波破砕技術とは、振動エネルギーによって細胞や組織などに含まれる成長因子や生理活性物質を効率的に獲得し、濃度を高める技術。この技術を用いることにより、血管内皮増殖因子(VEGF)などの組織修復をサポートする成長因子の増加が認められ、PDF-FDの品質向上が実現するという。

■新都ホールディングス <2776>  183円   +32 円 (+21.2%) 一時ストップ高   11:30現在
 新都ホールディングス<2776>は一時ストップ高。9日取引終了後、日本を拠点とするAIデータセンター事業に関し、カナダのHASHCAT社と業務提携契約を締結すると発表した。同社は米サーバー大手のスーパー・マイクロ・コンピューターとAI算力設備の調達・構築に関する覚書を締結しており、この取り組みを実現するため、大規模GPU算力ソリューションなどを提供するカナダ企業と提携するという。

■麻生フオームクリート <1730>  641円   +100 円 (+18.5%) ストップ高買い気配   11:30現在
 麻生フオームクリート<1730>はストップ高カイ気配。9日取引終了後、日特建設<1929>から完全子会社化を目的としたTOBを受けたことを明らかにした。TOB価格を1株680円としており、これにサヤ寄せする格好となっている。日特建設と麻生フオームはともに麻生(福岡県飯塚市)を親会社としており、今回のTOBによって両社は連携を更に強化し、シナジーを最大限発揮していくことを目指す。買い付け予定数は129万3729株(下限15万5800株、上限設定なし)、買い付け期間は12月10日から来年1月28日まで。TOB成立後に麻生フオーム株は上場廃止となる予定で、これを受けて東京証券取引所は9日付で同社株を監理銘柄(確認中)に指定した。

■デルタフライ <4598>  576円   +80 円 (+16.1%) ストップ高買い気配   11:30現在
 Delta-Fly Pharma<4598>がカイ気配。同社は9日の取引終了後、「DFP─10917」とベネトクラクス(VEN)の併用による急性骨髄性白血病患者を対象とした臨床第1/2相試験について、登録された最初の3症例の忍容性が、データ評価委員会で承認されたと発表した。3症例では末梢血中の骨髄細胞数が治療開始後4週間以内にゼロとなり、その後の検査で完全寛解が確認されたという。発表を材料視した買いが入ったようだ。DFP─10917とVENともに同じ用法用量で3症例を追加し、忍容性の確認ができ次第、第2相試験へ移行する予定。3次療法以降の急性骨髄性白血病患者が対象のDFP-10917単剤の第3相比較試験では、現在中間解析のためのデータクリーニング処理が進行中としている。

■シンカ <149A>  859円   +100 円 (+13.2%)  11:30現在
 シンカ<149A>が急反発している。9日の取引終了後に関東財務局に提出された大量保有報告書でアラブ首長国連邦ドバイの投資家ヴォイチェフ・ヤクブ・ポドバス氏の株式保有割合が6.00%となり、新たに5%を超えたことが判明しており、これを受けて需給思惑的な買いが入っているようだ。なお保有目的は純投資で、報告義務発生日は12月2日としている。

■YCP <9257>  612円   +42 円 (+7.4%)  11:30現在
 YCPホールディングス<9257>は急伸。9日の取引終了後、村上世彰氏の長女である野村絢氏の保有割合が5%に達したことが明らかとなり、これを思惑視した買いが入ったようだ。同日、旧村上ファンド系のシティインデックスイレブンス(東京都渋谷区)が関東財務局に提出した大量保有報告書によると、野村絢氏が111万4600株、シティインデックスイレブンスが100株を保有し、持ち株比率は合計で5.01%となった。野村氏は市場内で段階的に取得を行った。保有目的は「投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為等を行うこと」としている。

●ストップ高銘柄
 シルバエッグ <3961>  916円   +150 円 (+19.6%) ストップ高   11:30現在
 ジィ・シィ企画 <4073>  922円   +150 円 (+19.4%) ストップ高買い気配   11:30現在
 など、5銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

株探ニュース

オンラインで簡単。
まずは無料で口座開設

松井証券ならオンラインで申し込みが完結します。
署名・捺印・書類の郵送は不要です。