話題株ピックアップ【夕刊】(1):住信SBI銀、T&D、東エレク

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■住信SBIネット銀行 <7163>  3,405円   +500 円 (+17.2%) ストップ高   本日終値
 住信SBIネット銀行<7163>がストップ高に買われ、上場来高値を更新した。週刊文春電子版がこの日、NTTドコモが住信SBI銀の買収に動いているようだとするメガバンク幹部のコメントを交えた記事を配信。これを受けて住信SBI銀に短期志向の資金が向かったようだ。10月27日には東洋経済オンラインも、銀行業への参入を表明しているNTTドコモの買収先の候補として、住信SBI銀の名前が急浮上していると伝えている。

■T&Dホールディングス <8795>  2,824円   +320.5 円 (+12.8%)  本日終値  東証プライム 上昇率トップ
 T&Dホールディングス<8795>が急騰。同社は27日に25年3月期第2四半期(7~9月)のIR説明会を開いた。説明会資料のなかで同社は26年3月期より、現金配当を強化する方向で検討中であることを明らかにし、機関投資家を中心とする大口の資金の流入を促した。加えて、同社は保険会社の財務の健全性を示すESRが245%まで上昇し、超過資本が約3300億円となったと表明。今後は成長投資や株主還元の実施により超過資本の有効活用を図る方針を示した。これを受けて市場では追加の自社株買いの実施に対する期待も膨らんでいるようだ。

■東京エレクトロン <8035>  23,740円   +1,500 円 (+6.7%)  本日終値  東証プライム 上昇率3位
 東京エレクトロン<8035>やSCREENホールディングス<7735>が朝安後に急伸した。米ブルームバーグ通信が28日、バイデン米政権が半導体装置やAIメモリー半導体の中国向け販売規制を強化することを検討していると報じた。しかし報道では「以前想定されていたより厳しい措置には至らない」としており、半導体メーカーの事業環境に対する悲観的な見方を和らげて、売り方の買い戻しを誘う形となったようだ。記事によると、追加措置は早ければ来週にも発表される可能性があると関係者が明らかにしたという。半導体関連株ではKOKUSAI ELECTRIC<6525>が大幅高となった。

■カシオ計算機 <6952>  1,140.5円   +71 円 (+6.6%)  本日終値  東証プライム 上昇率4位
 カシオ計算機<6952>は3日ぶり反発。27日取引終了後、25年3月期連結業績予想について売上高を2750億円から2620億円(前期比2.5%減)へ、営業利益を160億円から140億円(同1.5%減)へ下方修正すると発表した。10月に同社のサーバーが不正アクセスを受けたことに伴い、販売や生産など事業活動で影響が出たため。業績予想を引き下げたものの、不正アクセスによる先行き不透明感が後退したとの見方から買い安心感が広がったようだ。なお、同時に発表した4~9月期決算は売上高が1369億4700万円(前年同期比2.5%増)、営業利益が103億4100万円(同26.5%増)と良好だった。主力の時計部門で中国の減少を欧米などその他の地域が支える形となり、全体の業績を牽引した。

■SWCC <5805>  7,510円   +430 円 (+6.1%)  本日終値  東証プライム 上昇率8位
 SWCC<5805>が高い。27日取引終了後、相模原事業所の一部敷地を大和ハウス工業<1925>へ譲渡すると発表した。これに伴い、譲渡益73億円を25年3月期第3四半期連結決算に特別利益として計上するとしており、これが手掛かりとなった。なお、通期業績予想は現在精査中としている。

■タカラトミー <7867>  4,292円   +184 円 (+4.5%)  本日終値
 タカラトミー<7867>が大幅高。前日に売買代金を膨らませ急動意をみせたが、きょうは更にその勢いが加速、連続大陽線で4300円台まで上値を伸ばしている。玩具大手でトレーディングカードやカプセルトイなどにも積極展開している。訪日外国人の急増が続くなか、インバウンド消費が国内消費関連セクターの収益押し上げに寄与しており、同社にもその恩恵が及んでいる。きょう臨時国会が召集され、あす29日に石破茂首相の所信表明演説が行われる。石破首相は早くから「地方創生」を政策テーマに掲げてきたが、そのなかでインバウンド需要の取り込みは観光立国の観点から重要なポイントとなる。インバウンド関連にここ強調展開が続いているが、そのなか業績好調が際立つ同社はその関連銘柄の一角として実需買いを呼び込んでいるもようだ。 

■九州電力 <9508>  1,448.5円   +54.5 円 (+3.9%)  本日終値
 九州電力<9508>が後場に上げ幅を拡大。この日、電気料金の見直しについての開示を行った。低圧の一部の顧客と高圧以上の顧客に関し、電力量料金単価などを見直す。モデルケースでの料金影響試算によると、例えば低圧の季時別電灯で見直し前と比べ料金が2.7%、高圧以上の一般メニューの業務用電力Aで5.7%、産業用電力Aで6.7%上昇するという。低圧に関しては来年4月1日から適用。高圧以上では来年4月以降の契約更改にあわせて適用する方針。来期以降の業績押し上げ効果を見込んだ買いが入ったようだ。

■JVCケンウッド <6632>  1,493円   +49.5 円 (+3.4%)  本日終値
 JVCケンウッド<6632>が4営業日ぶりに反発。同社はきょう、神奈川県から「第三種医療機器製造販売業」の許可を取得したことを明らかにしており、これが買い手掛かりとなったようだ。これにより、25年4月からGSDF(Grayscale Standard Display Function:医療におけるデジタル画像及び通信に関する標準規格DICOM Part 14における項目として規定)キャリブレーション機能付き画像診断用ディスプレーに該当する商品を順次発売する予定。同社は今後も医療機器としての医用画像表示モニターのラインアップ充実を図るとしている。

■荏原 <6361>  2,263.5円   +73.5 円 (+3.4%)  本日終値
 荏原<6361>が4日ぶり大幅反発。28日付の日刊工業新聞が、「荏原は人工知能(AI)デバイスで多用されるアドバンスドパッケージ(先進パッケージ)向けメッキ装置を2025年にも市場投入する」と報じた。複数のチップを一つの基板に集積するチップレット技術に対応した戦略製品といい、材料視されたようだ。銅以外のメッキに対応し、スループットやメッキの均一性を高めた新製品で、半導体製造の後工程の先端領域を開拓すると伝えている。

■コクヨ <7984>  2,856円   +85.5 円 (+3.1%)  本日終値
 コクヨ<7984>は反発。27日取引終了後、27年12月期を最終年度とする中期経営計画を発表した。最終年度に売上高4300億円(23年12月期は3287億円)、ROE9%以上(同7.8%)とする目標を掲げた。株主還元については原則として累進配当を行い、中計期間中は連結配当性向50%を目安にするという。また、中計期間中に総額350億円の自社株取得を行うとした。これが好感された。

株探ニュース

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