株価指数先物【引け後】 トランプ氏のSNS投稿でショートが強まる
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大阪12月限 日経225先物 38490 -250 (-0.64%) TOPIX先物 2693.5 -17.5 (-0.64%) 日経225先物(12月限)は前日比250円安の3万8490円で取引を終了。寄り付きは3万8710円と、シカゴ日経平均先物清算値(3万8795円)を下回る形で、売りが先行して始まった。寄り付き直後に付けた3万8730円を高値に下へのバイアスが強まり、前場中盤にかけて一時3万8030円まで下落幅を広げる場面もみられた。 売り一巡後はショートカバーが入り前場終盤にかけて3万8380円まで下げ幅を縮めたが、急ピッチの下落による需給悪化の影響から戻り待ち狙いのショートが入りやすく、後場中盤には3万8160円まで売られた。ただし、短期的なトレードが中心のなか、終盤にかけてショートカバーが強まり、3万8490円まで下落幅を縮めて取引を終えている。 日経225先物は、米株高の流れから買いが先行すると期待されたが、ハシゴを外される形となった。開始直前にトランプ次期大統領が、中国からのほぼすべての輸入品に10%の追加関税を課すと自身のSNSに投稿したと伝えられた。さらに、カナダとメキシコについても、25%の関税を課す文書に署名すると表明。これをきっかけにショートの動きが一気に強まる形となり、急ピッチの下げに対するヘッジの動きなども加速する形だった。 前場中盤にかけて一気に75日移動平均線(3万7990円)水準まで売られ、その後はショートカバーが入る形とはなったが、週後半にかけて海外勢のフローが減少するとみられるなか、リバウンドの勢いは限られた。ただし、終盤にかけてのカバーによって終値では200日線(3万8360円)を上回ったことは安心感につながりそうだ。 これにより、日経225先物は200日線を中心とした75日線と25日線(3万8710円)でのレンジが意識されやすいだろう。今回のトランプ氏の発言によって、積極的なロングの動きは手控えられそうだが、本日のように前場中盤にかけてトレンドが出る局面においては、その後のカバーを狙ったスタンスに向かわせやすいと考えられる。オーバーナイトのポジションを持つリスクが高まったと考えられ、引き続きスキャルピング中心のトレードを余儀なくされそうだ。 また、米国では先高期待が高まっているが、トランプ次期政権に対する警戒によって、米国との連動性は薄まる可能性は意識しておきたいところだろう。なお、26日の米国では11月の消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)、リッチモンド連銀製造業指数の発表が予定されているほか、米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨が公表される。次回のFOMCにおいて利下げ期待が後退するようだとショートに振れる可能性はあるだろうが、東京市場においては弱含みで始まった後のカバーを意識しておきたい。 NT倍率は先物中心限月で14.28倍と横ばいで推移。一時14.23倍に低下する場面もみられたが、東証プライムの値下がり数が6割近くを占めているなかでは、NTショートでのスプレッド狙いの動きは限られた。ただし、200日線(14.28倍)辺りが抵抗線として機能する可能性も考えられるため、抵抗となるようだと、NTショートに振れる可能性はありそうだ。 手口面(12月限:立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が2万2994枚、ソシエテジェネラル証券が1万5327枚、サスケハナ・ホンコンが5437枚、JPモルガン証券が2961枚、 楽天証券が2539枚、SBI証券が2116枚、バークレイズ証券が2022枚、モルガンMUFG証券が1740枚、日産証券が1444枚、ビーオブエー証券が1286枚だった。 TOPIX先物は、ABNクリアリン証券が2万4135枚、ソシエテジェネラル証券が1万7594枚、バークレイズ証券が5980枚、モルガンMUFG証券が3844枚、サスケハナ・ホンコンが3790枚、ビーオブエー証券が3263枚、JPモルガン証券が3048枚、ゴールドマン証券が2196枚、シティグループ証券が1936枚、みずほ証券が1771枚だった。 株探ニュース