株価指数先物【寄り前】 25日線が支持線として機能する可能性

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先物

大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 38830 +90 (+0.23%)
TOPIX先物 2719.0 +8.0 (+0.29%)
シカゴ日経平均先物 38795 +55
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 25日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。トランプ次期米大統領が財務長官に財政規律を重視する投資家のスコット・ベッセント氏を指名したと伝わると、米経済が堅調さを保ちつつ債務膨張を抑えられるとの期待から買いが広がった。トランプ氏の減税や関税といった政策が財政悪化や高インフレにつながるとの懸念が燻っていたが、ベッセント氏の起用で不安感が和らぐ形となった。また、ゴールドマン・サックス・グループのスコット・ルブナー氏が顧客リポートで、年末ラリーによってS&P500指数は6200(25日:5987.37)に達すると指摘したと伝わったことも材料視された。

 NYダウ構成銘柄ではアマゾン・ドット・コムやアップル、シャーウィンウィリアムズ、ナイキ、ユナイテッドヘルスが堅調。一方で、エヌビディアが4%を超す下げとなり、支持線として意識されていた25日移動平均線を明確に割り込んだ。

 シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、大阪比55円高の3万8795円だった。日経225先物(12月限)のナイトセッションは、日中比変わらずの3万8740円で始まり、3万8650円~3万8780円辺りで保ち合いを継続。米国市場の取引開始直後に3万8880円まで買われ、買い一巡後に3万8630円まで売られた。終盤にかけては3万8650円~3万8850円辺りで保ち合いし、3万8830円でナイトセッションの取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや買い先行で始まりそうだ。ナイトセッションでは25日線(3万8720円)を挟んでの推移だったが、終盤にかけては同線を上回っての値動きだった。強弱感が対立しやすいとみられるものの、25日線が支持線として意識されてくる可能性から、節目の3万9000円およびボリンジャーバンドの+1σ(3万9230円)が目先のターゲットになりそうだ。そのため、25日線近辺では押し目待ち狙いのロング対応に向かわせるとみておきたい。

 気掛かりな点としては、エヌビディア下落の影響がある。前週末にエヌビディアは下落したものの、昨日は東京エレクトロン <8035> [東証P]など半導体株の一角がリバウンドをみせていた。ただし、アドバンテスト <6857> [東証P]は売られていたため、リバランスの影響とも考えられる。25日のエヌビディアは4%を超える下げでトレンドが悪化していることもあり、寄り付き後は指数インパクトの大きい値がさハイテク株の動向を見極めたいところだろう。

 また、日経225先物は前場中盤辺りまではトレンドが出やすいものの、その後は膠着感が強まる状況が目立つ。今週は週後半には海外勢のフローが減少するとみられることもあり、米株高を好感した買いが一巡した後は、スキャルピング中心のトレードを余儀なくされそうだ。

 そのため、25日線を挟んだオプション権利行使価格の3万8625円から3万8750円のレンジを想定。25日線が支持線として機能する局面では、3万8750円から3万9250円のレンジでの推移とみておきたい。なお、膠着ながらも米国市場の先高観が強い状況のため、ショートからのエントリーは控えておきたい。

 25日の米VIX指数は14.60(前日は15.24)に低下した。前週末に200日線(15.89)を下回って終えたが、終値で15.00を下回ったのは11月14日以来となる。14日の安値13.59が意識されてきたことで、リスク選好に傾きそうだ。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で14.28倍に上昇した。一時14.31倍まで上げており、200日線(14.28倍)を突破し、75日線(14.30倍)を捉える場面もみられた。東エレクのほか、ファーストリテイリング <9983> [東証P]、ソフトバンクグループ <9984> [東証P]が日経平均型を牽引していた。75日線を明確に上放れてくるようであれば、25日線が位置する14.37倍辺りが射程に入ることで、目先的にはNTショートを巻き戻す動きが強まりそうである。ただし、75日、200日線が抵抗となる可能性もあるため、値がさハイテク株の寄り付き後の動向が注目されよう。

株探ニュース

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