株価指数先物【寄り前】 3万9000円近辺で戻り待ち狙いのショート

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先物

大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 38970 +320 (+0.82%)
TOPIX先物 2720.5 +15.5 (+0.57%)
シカゴ日経平均先物 38970 +320
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 13日の米国市場は、NYダウ、 S&P500が上昇した一方で、ナスダックは下落。朝方発表された10月の米消費者物価指数(CPI)は、総合指数が前月比0.2%上昇と市場予想に一致したほか、変動の大きい食品とエネルギーを除くコア指数は同0.3%上昇と、予想通りの伸びとなった。米連邦準備理事会(FRB)の利下げ方針を変えるほどではなく、12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げ期待により買いが優勢となった。FRBの金融政策を予想する「フェドウオッチ」では、12月に政策金利を0.25%引き下げる確率が8割と、前日の6割弱から上昇した。

 米大統領選後の大幅な上昇に対して短期過熱感が意識されて、利益確定の売りも出やすく、NYダウは下落に転じる場面もみられた。半導体株は引き続き米中関係の緊張が高まるとの見方が重荷となっており、エヌビディアやマイクロン・テクノロジー、アドバンスト・マイクロ・デバイセズが売られ、ナスダック指数は続落。半導体SOX指数は3日続落で下落率は2.0%だった。

 シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、大阪比320円高の3万8970円だった。日経225先物(12月限)のナイトセッションは、日中比70円高の3万8720円で始まり、3万8940円まで買われた後は、3万8720円から3万8900円辺りで保ち合いを継続。米国市場の取引開始後にレンジを下放れ、一時3万8490円まで売られる場面もみられたが、終盤にかけてショートカバーが入り3万8990円まで買われ、3万8970円でナイトセッションの取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、買い先行で始まりそうだ。ナイトセッションでボリンジャーバンドの-1σ(3万8480円)水準まで調整した後の切り返しで、25日移動平均線(3万9000円)水準までの上昇となった。節目の3万9000円では強弱感が対立しやすく、まずは25日線を突破できるかを見極めたいところであろう。

 同線が抵抗線として意識されてくるようだと、-1σとの推移となり、オプション権利行使価格の3万8500円から3万9000円のレンジになろう。米国ではCPIの結果を受けてFRBによる利下げ期待が買いに向かわせたが、引き続き半導体株の弱さが目立つ。米下院選挙で共和党が多数派を維持する見通しとなったと報じられており、共和党の両院支配によってトランプ次期大統領が政策を推進しやすくなるとみられる。減税や規制緩和への期待が高まる半面、中国に対する大幅関税の影響が警戒されやすい。

 トランプ氏の政策に備えるなか、指数インパクトの大きい値がさハイテク株が日経平均型を牽引する展開は期待しづらく、日経225先物は3万9000円近辺で戻り待ち狙いのショートが入りやすいだろう。一方で、ハイテク株に底堅さがみられると、25日線突破から+1σが位置する3万9500円辺りでのレンジに移行する可能性はありそうだが、ショートカバーが中心で積極的なロングは限られそうである。

 13日の米VIX指数は14.02(前日は14.71)に低下した。引き続き不安心理が高まった状態を示す20.00を下回っているほか、200日線(15.81)を明確に下放れてきている状況である。7月以来の水準まで低下しており、米国ではリスク選好の状況である。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で14.28倍に低下した。後場に入り日経平均型のインデックス売りが断続的に入ったとみられ、一時14.27倍に低下する場面もあった。75日・200日線(14.28倍)まで下げてきており、まずは両線が支持線として機能するかを見極めたい。本日はセブン&アイ・ホールディングス<3382>が日経平均型を牽引する形だろうが、ハイテク株の上昇は限られる可能性があり、9月上旬以来となる14.00倍割れが意識され、NTショートが入りやすくなろう。

株探ニュース

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