奥村組、今期経常を47%下方修正、配当も43円減額
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奥村組 <1833> [東証P] が11月12日午前(11:00)に業績・配当修正を発表。25年3月期の連結経常利益を従来予想の142億円→75億円(前期は148億円)に47.2%下方修正し、減益率が4.6%減→49.6%減に拡大する見通しとなった。 同時に、4-9月期(上期)の連結経常利益も従来予想の65億円→16億円(前年同期は71.8億円)に75.4%下方修正し、減益率が9.5%減→77.7%減に拡大する見通しとなった。 業績悪化に伴い、今期の年間配当を従来計画の243円→200円(前期は237円)に減額修正した。 株探ニュース 会社側からの【修正の理由】 (2025年3月期第2四半期(中間期)個別業績予想)土木事業は、特定の国内大型工事において、当初計画していた施工方法の変更を余儀なくされ、施工効率の悪化や天候不順等が複合的に影響し工程を見直したことに加え、建設資機材価格や労務費が高騰していること等により見積総原価が増大し、原価低減や追加工事の獲得が追い付かず、現時点では損益改善の見通しが立たないため多額の損失を計上することとなったことや、その他の工事の進捗が当初の想定に至らなかったこと等から、売上高及び売上総利益ともに前回発表予想を大幅に下回る見込みです。建築事業は、売上高が新規受注工事の契約時期や着工時期が当初の想定から遅れたこと等により前回発表予想を下回ったものの、売上総利益は前期からの繰越工事における追加工事の獲得や原価低減による売上総利益率の改善により前回発表予想を上回る見込みです。(上記の特定の国内大型土木工事における採算悪化の影響を除いた場合、土木事業、建築事業を合わせた建設事業全体の売上総利益は、前回発表予想と同水準の14,760百万円となる見込みです。)土木事業、建築事業に投資開発事業等を加えた売上高が前回発表予想を13,620百万円下回り、上記の売上総利益の減少と一般管理費(人件費やICT関連費用等)の増加により営業利益が3,650百万円、営業外費用として為替差損を計上し経常利益が3,970百万円、中間純利益が3,130百万円、それぞれ前回発表予想を下回る見込みです。なお、上記のとおり、本日時点で2025年3月期第2四半期(中間期)決算について、監査法人の期中レビュー手続きは完了しておりませんが、現時点では、社内調査委員会の調査結果が業績に与える影響は大きなものではないと判断しています。(2025年3月期第2四半期(中間期)連結業績予想)本年7月19日に、当社の連結子会社である石狩バイオエナジー合同会社の発電施設において爆発事故が発生したため、現在、同社は商業運転を停止し、運転再開に向けて原因究明及び再発防止策の検討を行っており、商業運転の停止により売上高が減少し、原因究明のための調査費用や発電施設の維持管理費用等の発生により売上原価及び一般管理費が増加しました。個別業績予想の修正要因にこれらの影響を加え、売上高が15,870百万円、営業利益が4,510百万円、経常利益が4,900百万円、親会社株主に帰属する中間純利益が3,580百万円、それぞれ前回発表予想を下回る見込みです。(2025年3月期通期個別業績予想)2025年3月期第2四半期(中間期)の業績予想修正と同様の理由により、修正するものです。(2025年3月期通期連結業績予想)2025年3月期第2四半期(中間期)の業績予想修正と同様の理由により、修正するものです。 利益配分については、経営上の最重要課題の一つと認識しており、安定的な配当を継続することを前提としたうえで、業績に応じた成果の配分を行うことを株主還元の基本方針とし、連結配当性向70%以上(業績にかかわらず自己資本配当率(DOE)2.0%を下限とする)を現中期経営計画(2022~2024年度)期間中の株主還元方針としています。石狩バイオエナジー合同会社の爆発事故による影響が連結業績を押し下げる要因となっていますが、個別業績は上記の特定の国内大型土木工事の採算悪化を除くと堅調に推移していることや、株主還元の基本方針等を勘案し、当期の年間配当金予想については、個別配当性向70%相当額とします。個別業績予想の修正に伴い、1株当たり期末配当金を前回予想の130円から43円減配した87円に修正し、1株当たり年間配当金を中間配当金予想113円(前回予想を据え置き)と合わせた200円といたします。(注)業績予想及び配当予想は、現時点における入手可能な情報に基づいており、実際の業績等は様々な要因により予想値とは異なる可能性があります。