株価指数先物【寄り前】 2大イベント通過で押し目狙いのロング対応

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先物

大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 39140 -360 (-0.91%)
TOPIX先物 2723.5 -21.5 (-0.78%)
シカゴ日経平均先物 39135 -365
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 8日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。トランプ次期政権による減税や規制緩和策を期待した買いが続いた。また、11月のミシガン大消費者信頼感指数は市場予想を上回り、7カ月ぶりの高水準だった。前日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では予想通り0.25%の利下げを決定し、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が会見で、今後の利下げについて含みを持たせたことも投資家心理を明るくさせていた。

 ただし、S&P500指数、ナスダック指数の上昇は、テスラが買われた影響が大きい。エヌビディアやアドバンスト・マイクロデバイセズ、マイクロン・テクノロジーなど半導体株の一角は売られており、半導体SOX指数は下落した。S&P500業種別指数は自動車・同部品、家庭用品・パーソナル用品、公益事業が上昇した一方で、素材、メディア、半導体・同製造装置が下落。

 シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、大阪比365円安の3万9135円だった。日経225先物(12月限)のナイトセッションは、日中比40円高の3万9540円で始まり、寄り付きを高値に軟化し下落に転じると、一時3万8960円まで下げ幅を広げる場面もみられた。売り一巡後は持ち直し、米国市場の取引開始時には3万9180円まで下落幅を縮めた。ただ、リバウンド基調は強まらず、その後は3万9040円~3万9210円辺りで保ち合い、3万9140円でナイトセッションの取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、売り先行で始まることになりそうだ。米国ではトランプ・トレードの流れが継続しているが、関税強化といったマイナス面を懸念する動きもみられる。トランプ氏は中国製品に最大60%の関税を課すと示唆しており、中国は報復措置を講じる可能性がある。エヌビディアなど半導体株の一角の弱い値動きは、指数インパクトの大きい値がさハイテク株への重荷になりそうだ。

 日経225先物はナイトセッションで一時3万8960円と節目の3万9000円を割り込んだ。25日移動平均線が3万8980円辺りで推移しており、同線が支持線として意識されやすいだろう。3万9000円を巡る攻防になる可能性があり、まずは25日線辺りでは押し目狙いのロング対応に向かわせそうだ。また、本日は特別国会を招集され、内閣総理大臣を指名する選挙が行われる。石破茂首相は衆院本会議での首相指名選挙で決選投票を経て、第103代首相に選出される見通しである。あらためて石破政権に対する政策期待から押し目待ち狙いのロングも入りやすいだろう。

 日経225先物は25日線を明確に下放れてくるようだと、ボリンジャーバンドの-1σ(3万8460円)辺りが意識され、前週のリバウンド分を帳消しにする可能性は意識しておきたい。反対に25日線での底堅さがみられるようだと、+1σ(3万9500円)がターゲットになりそうだ。

 もっとも、前週は一時4万0170円(ナイトセッションを含む)まで買われ、+2σを突破する場面もみられた。+1σ突破からショートカバーが強まる可能性はあるものの、11月のSQ値が3万9901.35円であり、日経平均株価はこれを捉えることができないと、節目の4万円に接近する局面では戻り待ち狙いのショートが入りやすいだろう。そのため、オプション権利行使価格の3万8750円から3万9750円のレンジを想定する。

 8日の米VIX指数は14.94(前日は15.20)に低下した。一時14.66まで下げており、8月19日に付けた14.46に接近するなど、不安心理が高まった状態を示す20.00を明確に下回ったことでリスク選好の流れが強まっている。8月安値を下回ってくると、一段とリスク選好に向かわせよう。一方で200日線(15.80)を上回ってくると、トランプ・ラリーの一巡が意識されてくるとみておきたい。

 先週のNT倍率は先物中心限月で14.38倍に上昇した。ただし、トランプ関税が警戒されて半導体株の一角が売られるなか、7日には14.50倍辺りから14.30倍まで大きく下げており、短期的なリバランスの範囲内である。200日線(14.28倍)、75日線(14.26倍)が意識される可能性もあり、ハイテク株の動向を睨んでの展開になりそうだ。

株探ニュース

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