話題株ピックアップ【夕刊】(1):I・PEX、古河電、シンフォニア
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■I-PEX <6640> 1,999円 +400 円 (+25.0%) ストップ高 本日終値 東証プライム 上昇率トップ I-PEX<6640>がストップ高の水準となる前営業日比400円高の1999円に買われた。7日の取引終了後、MBO(経営陣が参加する買収)の一環として、創業家一族の資産管理会社が全株式を所有するUDON(東京都千代田区)がI-PEXに対し、非公開化を目的にTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。買付価格は1株2950円で、I-PEXの株価はこれにサヤ寄せする流れとなっている。TOB成立後、所定の手続きを経て、I-PEXは上場廃止となる見込み。I-PEXはTOBに対し賛同の意見を表明し、株主に応募を推奨している。買付予定数の下限は504万2000株(所有割合27.18%)で、上限は設定しない。買付期間は8日から12月19日まで。東京証券取引所は7日、I-PEXの株式を監理銘柄(確認中)に指定した。 ■古河電気工業 <5801> 4,731円 +700 円 (+17.4%) ストップ高 本日終値 東証プライム 上昇率3位 古河電気工業<5801>はストップ高。7日取引終了後、25年3月期連結業績予想について売上高を1兆800億円から1兆1400億円(前期比7.9%増)へ、営業利益を250億円から380億円(同3.4倍)へ上方修正すると発表。あわせて配当予想を増額しており、これらが好感され買い優勢となっている。自動車部品事業で安定した受注を背景に生産性の改善が進んだほか、機能製品事業でデータセンター関連製品、エネルギーインフラ事業で国内超高圧・再生可能エネルギー関連・機能線の売り上げが増えたため。配当予想は60円から90円(前期60円)に引き上げた。 ■シンフォニア <6507> 6,260円 +750 円 (+13.6%) 本日終値 東証プライム 上昇率5位 シンフォニア テクノロジー<6507>が急伸。1990年につけた高値6068円(株式分割・併合考慮ベース)を上回り、実に約34年ぶりに上場来高値を更新した。午後1時30分過ぎ、25年3月期連結業績予想について売上高を1100億円から1160億円(前期比13.0%増)へ、営業利益を115億円から145億円(同44.8%増)へ上方修正すると発表した。航空宇宙関連機器や産業機械向け機器などの売り上げ増と採算改善が寄与する見通し。あわせて配当予想を75円から95円(前期70円)に増額しており、これらが好感され買いを呼び込んだ。 ■ゼロ <9028> 2,683円 +303 円 (+12.7%) 本日終値 ゼロ<9028>が急騰。前日比14.7%高の2730円まで買われ、上場来高値を更新している。7日の取引終了後、25年6月期第1四半期(7~9月)の連結業績(国際会計基準)を発表。売上高343億1200万円(前年同期比8.3%増)、最終利益18億8700万円(同2.7倍)で着地したことが好感された。国内の新車販売台数、中古車登録・販売台数がともに増加するなか、主力の車両輸送事業で2024年問題対策に伴う輸送戦力確保の効果もあって、輸送受託台数が増えた。また、新車・中古車の輸送料金引き上げや、昨年11月に子会社化したソウイングの業績上積みなども収益を押し上げた。 ■オプテックスグループ <6914> 1,808円 +174 円 (+10.7%) 本日終値 東証プライム 上昇率7位 オプテックスグループ<6914>が大幅に3日続伸となっている。同社は7日取引終了後、24年12月期第3四半期累計(1~9月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比35.8%増の54億5700万円となり、通期計画66億円に対する進捗率は82.7%となった。売上高は同14.4%増の469億5200万円で着地。センシングソリューション(SS)事業とインダストリアルオートメーション(IA)事業のメカトロニクス関連が順調に推移したことなどが寄与した。なお、通期業績予想については従来計画を据え置いている。また、同日には阪急阪神ホールディングス<9042>傘下の阪急阪神不動産とCoLife(コーライフ、東京都中央区)と共同で、マンションの共用エントランスのオートロックドアをハンズフリーで解錠するシステムを開発したことを明らかにしている。 ■セルシス <3663> 1,356円 +120 円 (+9.7%) 本日終値 東証プライム 上昇率9位 セルシス<3663>は大幅高で年初来高値を更新した。同社はきょう正午ごろ、24年12月期第3四半期累計(1~9月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比73.9%増の16億800万円となり、通期計画の19億8800万円に対する進捗率は80.9%となった。UI/UX事業を売却したことで売上高は同2.5%減の60億3100万円となったが、一方でコンテンツ制作ソリューション事業が好調だった。なお、通期業績予想については従来計画を据え置いている。 ■ラウンドワン <4680> 1,093円 +91 円 (+9.1%) 本日終値 東証プライム 上昇率10位 ラウンドワン<4680>が後場に入って切り返している。同社はきょう午前11時30分ごろ、25年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比24.2%増の130億900万円となり、通期計画の257億円に対する進捗率は50.6%となった。売上高は同12.0%増の860億3100万円で着地。国内ではボウリング収入、アミューズメント収入、カラオケ収入、スポッチャ収入が伸びたほか、米国も堅調だった。なお、通期業績予想については従来計画を据え置いている。また、同時に公表した10月度の売上状況(速報)は、既存店売上高が前年同月比2.0%増と5カ月連続のプラス。米国の既存店売上高は同3.6%増と2カ月ぶりに前年実績を上回った。 ■日本製鋼所 <5631> 6,102円 +501 円 (+8.9%) 本日終値 日本製鋼所<5631>が後場に上値指向を強めて6000円台に乗せた。2010年以来の高値圏で推移している。8日午後3時に25年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算を発表。これにあわせ通期の業績と配当予想を上方修正しており、好感されたようだ。今期の売上高予想を50億円増額して2700億円(前期比6.9%増)、最終利益予想を5億円増額して160億円(同12.1%増)に見直した。加えて中間配当をこれまでの予想から1円増額して38円としたうえで、期末配当予想も1円増額し38円とした。年間配当予想は76円(前期比17円増配)となる。産業機械事業で成形機の市況が回復した影響や、防衛関連機器の増加による影響を業績予想に反映。素形材・エンジニアリング事業での販売価格の改善効果も織り込んだ。 ■JCU <4975> 3,900円 +315 円 (+8.8%) 本日終値 JCU<4975>が大幅に4日続伸。7日の取引終了後、25年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算を発表。売上高は前年同期比17.2%増の127億3600万円、最終利益は同55.5%増の33億8500万円となった。ともに会社計画を上振れして着地し、業況を好感した買いが入ったようだ。薬品事業において電子分野では中国でスマートフォンなど高機能電子デバイスの在庫調整が一巡し、プリント基板の需要が回復。台湾ではサーバーや高機能電子デバイス向け半導体パッケージ基板の需要が緩やかに回復し、韓国でも顧客の在庫調整が進展したことで、同事業の収益を押し上げた。 ■インターメスティック <262A> 2,295円 +155 円 (+7.2%) 本日終値 眼鏡店「Zoff」を展開するインターメスティック<262A>が急反発、上場来高値を連日更新している。同社は7日の取引終了後に国内月次売上速報を発表。10月の既存店売上高が前年同月比14.3%増となり、増収基調が継続したことが好感されたようだ。10月はプロバレーボールプレーヤーの石川祐希選手、石川真佑選手を起用した全国プロモーションを実施するなか、紫外線で色が変わる「調光レンズ」や新商品「Galileo(ガリレオ)」の販売が好調に推移したという。なお、全店売上高は同17.7%増だった。 株探ニュース